大型・割安の高配当銘柄ランキング

2019年11月末時点の大型・割安株 高配当利回りランキング

※楽天証券ウェブサイトの「スーパースクリーナー」を使って算出。
※「配当利回り」はコンセンサス予想値です。

コード 銘柄名 配当利回り
(%)
11月末終値
(円)
時価総額
(億円)
ROE
(%)
8053 住友商事 5.15 1,649.0 20,629 12.0
5020 JXTG 4.60 486.6 15,719 12.3
8058 三菱商事 4.53 2,866.0 45,572 10.7
8002 丸紅 4.33 808.2 14,046 13.9
4005 住友化学 4.30 494.0 8,178 12.3
6301 小松製作所 4.25 2,567.0 24,966 14.7
7211 三菱自動車工業 4.03 490.0 7,302 16.1
配当利回り平均(%) 4.46

 スクリーニング要件
(1)予想配当利回りが4%以上(11月末)
(2)時価総額が5,000億円以上(11月末)
(3)経常利益変化率(3年)が40%以上
(4)ROE(実績)が10%以上

1 住友商事(8053・東証1部)

▼どんな銘柄?
 総合商社の一角ですが、その中では相対的に非資源分野のウェイトが高いという特徴があります。ケーブルテレビなどのメディア事業、電力インフラビジネス事業などに強みを持っています。

 2020年3月期には記念配当を実施することもあって、全般的に配当利回りの高い総合商社の中でも、最も予想利回り水準は高くなっています。

▼業績見通し
 2020年3月期の純利益は3,000億円で前期比6.4%減益の見通しとなっています。上半期決算時点で従来予想の3,400億円から下方修正しています。

 強みを持つインフラやメディア事業などは底堅く推移する予想ですが、北米での鋼管事業や自動車製造事業が低調で、資源価格の下落も響くもようです。

▼ここがポイント
 リスク要因としては、2021年3月期において、今期の記念配当分が減配される可能性もあることです。ただ、保有するキャッシュの状況からは配当余力も大きいとみられますので、配当金維持の公算も十分にあるでしょう。

 株価の上昇材料としては、中国景気の回復に伴って銅や亜鉛などの資源価格が上昇すること、米国のインフラ投資拡大などで鋼管事業の回復期待が高まることなどです。

2 JXTG(5020・東証1部)

▼どんな銘柄?
 石油元売りの国内トップ企業で、国内シェアは約5割となっています。銅などの金属事業も手掛けています。

 原油相場の水準によって在庫の評価損益の変動が大きく、株価は原油相場との連動性が強い傾向があります。配当利回り水準が高いだけでなく、PERやPBR(株価純資産倍率)でみても株価の割安感が強いといえる銘柄です。

▼業績見通し
 2020年3月期営業利益は2,800億円で前期比47.9%減益の見通しです。在庫影響を除いたベースでは3,500億円で同32.1%減益となり、従来予想の5,000億円から下方修正されています。

 石油化学品のマージン悪化の影響が大きく響く他、原油価格や銅価格の下落によって、石油開発事業や金属事業も軟調の見通しです。

▼ここがポイント
 注目ポイントとなるのは、フリーキャッシュフローが順調に拡大していることです。キャッシュの積み上がりによって、株主還元の拡充が今後も想定されます。

 特に2019年9月に自社株買いを完了したばかりですが、近くさらなる実施の可能性も残っているとみられます。