今月の質問「消費税10%!」
楽天証券経済研究所 根岸 美知代
今月の質問は、「消費税10%」でした。今年10月に予定されている消費税2%引き上げについて、皆さまがどう受けとめているのか、今後の景気はどうなると考えているのかなどをお伺いしました。
【今月の質問1】消費税が10%になることは、国家の財政を考えると仕方ないことだと思いますか。
「思う」が48.2%、「思わない」が44.8%と、ほぼ半数に分かれました。
同じ質問を私の周りでしてみたところ、やはりほぼ半々に分かれ、「思う」派と「思わない」派で議論が始まり、ややケンカ腰に…。皆さま、考え深い質問にご回答いただきまして、ありがとうございました。
生活に直結する消費税、引き上げとなると不安もあります。
【今月の質問2】10月の消費税引き上げ後、日本の景気はどうなると思いますか。
「悪くなる」が一番多く68.1%、続いて「変わらない」が26.4%、「良くなる」が1.7%という結果となりました。消費税が10%になったら、日本景気はどうなるのでしょうか。
1989年の消費税導入から、1997年に3%から5%へ引き上げ、2014年に5%から8%へ引き上げられたあの時はどうだったのか…「消費増税後に起こったこと:過去3回の経験」、日経平均株価の動向のグラフをご参考いただければと思います。
消費増税後に起こったこと:過去3回の経験
日経平均株価動向(1987年10月~2019年6月)
【今月の質問3】消費税が10%になることで、考えている対策を教えてください(複数回答)。
一番多かったのは、「節約」派で37.4%、二番目が「キャッシュレス決済でポイント還元してもらう」で29.9%。景気悪化を和らげるための施策の一つ、この「ポイント還元制度」とはどういうものなのでしょうか。
2019年7月1日 経済産業省ウェブサイトより
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消費者還元期間:2019年10月~2020年6月
対象店舗でクレジットカード/デビットカード・電子マネー・QRコード等を使って代金を払うと5%または、2%のポイント還元が受けられる制度です(原則として、購買金額の5%、フランチャイズチェーンの傘下の中小・小規模店舗では2%を還元)。
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還元期間や対象店舗での購入等の条件があることが分かりました。
続いて、年代別回答の集計です。
年代によって、少し対策が違うようです。
「その他」コメントにありました対策の一部もご紹介させていただきます。
・3食/日→2食/日にする
・生存第一を考える
・海外に逃げる
・投資や高額商品の購入を控える。物価安の第三国で購入する。旅行先は東南アジア限定
・できる限りの税金の軽減(ふるさと納税、NISAなどを活用する)
・お金を管理する決まりを作り、それを遵守し、定期的に振り返りを行う
・投資で収入を増やす
・大きな買い物は増税後の値引きに期待する
・引き締めとプチぜいたくのバランスが大事
・お金は回さないと回ってこないという考え方なので基本的に何も変えないと思います
・増税後も、ほしい物は買う
・そのうち、10%に慣れるので気持ち節約位で過ごすと思います
今回もたくさんのご意見をありがとうございました。