携帯加入数が1億件突破へ、3G市場でのシェア拡大を予想

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00728 中国電信(チャイナ・テレコム)  4.80 HKD
(04/18現在)
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チャイナ・テレコムの携帯電話加入者純増数は3月に360万件を超え、3月末時点の加入総数が1億件の大台を突破したと推定されている。BOCIはまもなく発表される予定の2011年1-3月期決算について、前年同期比9%の増収を背景に同7%の増益を達成すると予想。同社株価の先行きに対して強気の見方を継続している。

BOCIは携帯電話部門の3月の加入純増数が360万件強に達したと予測し、うち第3世代携帯電話(3G)の純増数が180万件弱と、ほぼ半数を占めたとみている。

携帯電話サービス収入については、1-3月期に前年同期比32%増の141億元に達すると予想。携帯電話部門のARPU(契約者1人当たり月額収入)は49.4元へやや低下する見通しを示した。BOCIはまた、同社の1-3月期の純利益が前年同期比7%増の46億元に達すると予想した上で、携帯部門が損失を継続し、固定回線事業が大半の利益を稼ぎ出すと指摘。EBITDA(金利・税・償却前利益)が横ばいの224億元になるとの見方を明らかにしている。

一方、携帯端末販売額は50%増の21億元に達する見込み。3G加入純増数の伸びや携帯端末の平均販売価格の上昇が寄与する見通しという。

BOCIは3G加入者獲得競争の過熱による収益性の後退やマーケティング経費の過度の増大をリスク要因として指摘しながらも、最新リポートで目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気の見通しを維持した。加入者数の力強い伸びを受けた3G市場でのシェア拡大を予想し、これが結果的にARPUの回復を後押しする見通しを示している。また、ネットワーク容量における優位性や携帯端末の供給状況の改善などを前向きに評価。同社が国内モバイル・インターネット市場の拡大による恩恵を最も受けやすいとみている。

このほか、情報・工業化部(MIIT)の幹部は先ごろ、「三網融合」(ネット・通信・放送業界の相互参入を可能とする政策)の導入が事実上失敗したと述べたが、BOCIによると、この点も同社にとってはプラス。中国南部の固定通信市場をほぼ独占する同社にとって、この政策は長期的な固定部門の収益力悪化懸念につながっていた。