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銘柄コメント:任天堂決算コメント:デンソー、ルネサスエレクトロニクス
今中 能夫
楽天証券投資weekly セクター・投資テーマ編
毎週金曜日夕方掲載。楽天証券経済研究所チーフアナリスト 今中能夫の、今週1週間の国内株式市場の情報がつまった週刊レポートです。注目セクターと投資テーマに重点を置いて、相場と銘柄を…

銘柄コメント:任天堂決算コメント:デンソー、ルネサスエレクトロニクス

2016/8/19
楽天証券では、8月19日付けで任天堂のアナリストレポートを発行しました。詳細はこのレポートをお読みいただきたいのですが、ここでは要約を書きます。
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本レポートに掲載した銘柄

任天堂(7974)/デンソー(6902)/ルネサス エレクトロニクス(6723)

銘柄コメント

任天堂(7974)

楽天証券はアナリストレポートを発行

楽天証券では、8月19日付けで任天堂のアナリストレポートを発行しました。詳細はこのレポートをお読みいただきたいのですが、ここでは要約を書きます。

  • 株価レーティング「A」を継続。今後1年間の目標株価レンジは、35,000~37,000円。
  • 業績予想は下の表1、その前提条件は表2の通り。楽天証券投資WEEKLY7月22日号に掲載した業績試算と今後3カ年の前提条件よりも、一部小さい数字になっているが、これは円高を織り込んだこと、会社側がポケモンGOプラスに対して非常に慎重なので、これも織り込んだこと、NXの想定販売価格を3万円から2.5万円にしたこと、NXの今期予想販売台数を200万台と7月22日号よりも小さい数字にしたこと(生産が間に合わないかもしれないリスクを考慮した)などによる。WEEKLYでの業績試算はあくまでもラフな試算であり、アナリストレポートの「業績予想」とは連動しない。
  • 私が考える基本的な成長シナリオに変更はない。即ち、楽天証券投資WEEKLY2016年7月15日号、7月22日号、7月27日開催のネットセミナー「【緊急開催】ポケモンGOで話題の任天堂関連銘柄を徹底解説」と同じである。

    ポケモンGOが任天堂の新しいゲームサイクルを立ち上げる起爆剤となるという考え方は依然として有効と思われる。即ち、ポケモンGOが任天堂にもたらす巨大な広告効果と1~2億人の潜在需要が、次のニンテンドーサイクルを大きなものにする可能性がある。
  • 今後の重要スケジュールは、
    2016年9月:「ポケモンGOプラス」発売
    2016年秋:任天堂製スマホゲーム「ファイアーエムブレム」「どうぶつの森」配信開始
    2016年11月:3DS版「ポケットモンスター サン/ムーン」(ポケモンGOと連動?)発売(日本では11月18日発売)
    2017年3月まで:任天堂製スマホゲーム2作配信予定(2017年1~6月:スマホゲームの「マリオ」配信開始?)
    2017年3月:「NX」発売
    2019年3月期:3DSの後継機発売?
  • リスクは、まず今秋配信開始予定のスマホゲーム「どうぶつの森」「ファイアーエムブレム」の質、次に来年3月発売予定の新型機「NX」の中身。スマホゲームは任天堂にとって初めてなので、質を見極めたい。また、据置型ゲーム機については、任天堂は成功体験ばかりではなく、失敗もある。これも中身を見極めたい。

    ただし、今年11月発売の「ポケットモンスター サン/ムーン」やNX用ソフトのような家庭用ゲームソフトの質については、信頼してよいと思われる。

表1 任天堂の業績予想(2016年8月)

表2 任天堂の業績予想の前提(2016年8月)

グラフ1 任天堂のゲームサイクル:据置型ゲーム・ハードウェア
(単位:万台、出所:会社資料より楽天証券作成、予想は楽天証券)

グラフ2 任天堂のゲームサイクル:据置型ゲーム・ソフトウェア
(単位:万本、出所:会社資料より楽天証券作成、予想は楽天証券)

グラフ3 任天堂の長期業績
(単位:百万円、出所:会社予想より楽天証券作成、予想は楽天証券)

ポケモンGO、ギネス入り

8月16日に英ギネス・ワールド・レコーズが発表したところによると、5つの項目でポケモンGOが世界一の記録を達成しました。

それによると、

  • ダウンロード数は7月6日に配信が始まってから1カ国で1億3,000万DLを達成。
  • 課金売上高は20日間で1億ドル(約100億円)、1カ月で2億650万ドル(約207億円)。
  • 世界70カ国でダウンロード数が同時にトップとなった。55カ国で課金売上高がトップになった。

ここからわかることは、今も世界中でポケモンGOが遊ばれていることです。そして、ポケモンGOで遊ぶ人はこの先数カ月間で更に伸びると思われます。アジア各国でのダウンロード数が増えると思われること、人口が多いインドでの配信がまだ始まっていないことを考えると、ダウンロード数は年内には2億DLを超える可能性があります。

また、これまでの課金売上高の大きさを考えると、ダウンロードした人の半数以上が熱心にゲームを続けていると思われます。

この大きなポケモンGOユーザーの塊は、その多くが任天堂の潜在顧客となると思われます。ポケモンGOの収益寄与(株式会社ポケモンからの持分利益と9月発売のポケモンGOプラスの寄与)だけでなく、今秋配信開始予定の任天堂製スマホゲーム「どうぶつの森」「ファイアーエムブレム」から始まる任天堂のスマホゲーム、11月発売の3DS用ソフト「ポケットモンスター サン/ムーン」、来年3月の新型ゲーム機「NX」にとって、そして任天堂の新しい成長にとって、ポケモンGOの成功は大きな支えです。

決算コメント

デンソー(6902)

2017年3月期1Qは23%営業減益

2017年3月期1Qは22.5%営業減益でした。日系、外資系自動車メーカーの北米での車両生産が堅調で、中国を含むアジアで好調だったため、自動車部品の販売数量は増加しましたが、急激な円高で売上高が目減りし営業減益となりました。新規受注ではGM向けエアコンシステムなどの成果がありました。

1Qの実績を見て、会社側は通期業績見通しを下方修正しました(表3)。また、為替レートの前提は、2Qが1ドル=106円、1ユーロ=116円、下期が1ドル=105円、1ユーロ=115円であり、営業利益に対する為替感応度は、1ドル1円の円高で25億円、1ユーロ1円の円高で10億円のデメリットが発生します。そのため、足元の1ドル=100円前後、1ユーロ=113円が続けば、通期営業利益の下方修正要因が約110億円発生します。

2021年3月期に自動運転関連で売上高1兆円を目指す

足元の業績は芳しくありませんが、デンソーには中長期の投資妙味があります。今期のデンソーの自動運転関連は、ミリ波レーダー、画像センサーなどの予防安全製品を中心に約1,000億円ですが、会社側は2021年3月期に1兆円を目指しています。1兆円の中身は、ADAS(先進運転支援システム)、自動運転システム(レベル3まで、レベル3は加速・操舵・制動の全てを自動車が行い、緊急時のみドライバーが対応)、車間通信、道路=車両間通信関連のシステムなど自動運転関連のインフラシステムなどが含まれます。研究開発等の先行投資が続いているため、現在は赤字ですが、2019年3月期の収支均衡を目指しています。

デンソーの自動運転戦略は、当面はトヨタ自動車の自動運転戦略についていくことで大量のデータを採り、より完全なシステムを作り上げ、それをトヨタ以外の内外自動車メーカーに販売するというものです。

レベル2の自動運転システム(加速・操舵・制動の複数の操作を自動車が行う)は、テスラ、日産自動車などが実車装備するようになってきました。ADAS、パーキングアシストシステム、自動運転は自動車の販売現場で重要なアイテムにもなっています。トヨタグループの動きは、他系列、例えば日立製作所(日産自動車、富士重工業が顧客)と同グループのクラリオンなどの事業展開にも前向きな形で影響すると思われます。

表3 デンソーの業績

表4 デンソー:事業別売上実績

表5 デンソー:顧客別売上実績

ルネサス エレクトロニクス(6723)

2016年4-6月期は円高と熊本地震の影響で大幅減益

今期から決算期を従来の3月から12月に変更します。そのため、今2016年12月期は9カ月決算となり、1~3Qまでとなります。1Qは4-6月期となります。

2016年4-6月期は表6のように、42.7%営業減益となりました。これは円高と熊本地震の影響によりますが、もともとの会社予想よりは良い結果でした。半導体売上高は、2015年4-6月期1,745億円から2016年4-6月期1,475億円へ270億円減少しましたが、このうち130億円が地震の影響、60億円が円高デメリットです。同じく営業利益は前年比138億円減少しましたが、このうち70億円が地震の影響、40億円弱が為替の影響です。

7-9月期も円高の影響で大幅減益、自動車向けは堅調

震災の影響は7-9月期も発生する見込みですが、円高デメリットのほうが大きくなると思われます。会社側は通期見通しを出さずに、7-9月期見通しだけを開示しており、それによれば7-9月期営業利益は74億円(前年比75.9%減)になる見込みです。ただし、その前提条件である1ドル=103円、1ユーロ=116円に対して足元は円高になっています。営業利益に対する為替感応度は、年間でドル11億円、ユーロ5億円(円高デメリットが発生する)なので、7-9月期は会社予想営業利益に対して11~12億円のマイナス要因が発生する見込みです。

足元の受注は自動車、FA中心に堅調です。会社側はアメリカの自動車市場の先行きに注意していますが、私は堅調に推移すると考えています。また、中国は好調、アジアは底打ちしています。この状況で地震の影響がなくなると、7-9月期の業績が大底となると思われます。

その後の回復のあり方はまだはっきりしませんが、地震の影響がなくなれば、2017年12月期の営業利益は700~800億円程度まで回復する可能性があります。

ルネサスの自動車向け受注の中にはADAS、自動運転が入ってきていると思われます。FAの受注の中には、いずれIOTが入ってくると思われます。足元の業績はこれから底へ向かいますが、いずれは自動運転やIoTがルネサスの成長の一翼を担うようになると思われます。

表6の右側に2016年12月期(9カ月間)、2017年12月期(12カ月間)の大雑把な業績試算を載せました。株価の回復には時間がかかる可能性がありますが、長期投資の妙味がある銘柄だと思われます。

表6 ルネサス エレクトロニクスの業績

グラフ4 ルネサス エレクトロニクスの半導体売上高
(単位:億円、出所:会社資料より楽天証券作成)

本レポートに掲載した銘柄

任天堂(7974)/デンソー(6902)/ルネサス エレクトロニクス(6723)

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