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日経平均株価続伸。19,000円が目前に。特集:ゲーム株-頂点を目指すミクシィ-(ミクシィ、ガンホー、コロプラ、サイバーエージェント、エイチーム)
今中 能夫
楽天証券投資weekly セクター・投資テーマ編
毎週金曜日夕方掲載。楽天証券経済研究所チーフアナリスト 今中能夫の、今週1週間の国内株式市場の情報がつまった週刊レポートです。注目セクターと投資テーマに重点を置いて、相場と銘柄を…

日経平均株価続伸。19,000円が目前に。特集:ゲーム株-頂点を目指すミクシィ-(ミクシィ、ガンホー、コロプラ、サイバーエージェント、エイチーム)

2015/2/27
2月23日の週の株式市場は、前週に続き続伸しました。週初より高く始まり23日に18,400円台、24日に18,600円台で引けた後、26日には18,700円台に到達しました。
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1.2015年2月23日の週の相場概況:日経平均株価続伸。

2月23日の週の株式市場は、前週に続き続伸しました。週初より高く始まり23日に18,400円台、24日に18,600円台で引けた後、26日には18,700円台に到達しました。27日には一時18,800円台に入った後伸び悩みましたが、強い基調は続いていると思われます。24日の米FRBイエレン議長の議会証言で、利上げ時期が遅れると解釈できるような発言があったこと、これを受けて欧州株が上げたことなどが、日本株に弾みをつけました。

三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャルグループ、野村ホールディングスなどの大手金融株が引き続き上げました。本田技研工業、日産自動車など昨年から見ると出遅れている自動車株や、デンソーなどの自動車部品株、村田製作所、TDK、京セラなどの大手電子部品株が物色されました。

また、大成建設が25日に、鹿島建設が26日に昨年来高値を更新しました。建設株は少し出遅れていましたが、遅れを取り戻してきました。

中小型株に対する大型株の優位性が見えてきた相場でもあります。グラフ5は、2012年11月14日(野田前首相の衆議院解散宣言があり、安部首相が円安発言を始めた日です。アベノミクス相場の起点と言える日です)から各株価指数を指数化したものです。アベノミクス相場が始まって2年以上たちますが、東証マザーズ指数に対して日経平均株価やTOPIXが追いついてきました。

実に強い良い相場です。自動車、電機などの大手製造業、大手金融、建設株など、輸出・グローバル関連、金融、内需とバランスよく上げている相場です。19,000円は目前で、早期の20,000円到達もありうると思われます。引き続き投資したい局面と思われます。

グラフ1 日経平均株価:日足

2.中小型株では、ジャスダックと東証2部が上昇トレンド維持。

中小型株の各指数では、日経ジャスダック平均、東証2部指数が上昇トレンドを維持しているのに対し、東証マザーズ指数は三角保合いの最中ですが、反発の気配も出てきました。東証マザーズ指数は中核銘柄であるミクシィ株に左右されることが多かったのですが、後述の通りミクシィの株価は業績を見ると割安に放置されています。ただ一方で、マザーズには業績がぱっとしない銘柄も多く、業績とPERに注意して銘柄選別したいと思います。

グラフ2 東証マザーズ指数:日足

グラフ3 日経ジャスダック平均:日足

グラフ4 東証2部総合指数:日足

グラフ5 東証各指数(2015年2月26日まで)を2012年11月14日を起点(=100)として指数化

3.特集:ゲーム株(ネイティブアプリゲーム)-頂点を目指すミクシィ、粘るガンホー、わが道を行くコロプラ

ミクシィはいつガンホーを抜くか

今回の特集は、「ゲーム株」です。2015年3月期3Q決算(2014年10-12月期)におけるゲーム各社の決算で、最も印象的な決算はミクシィの決算でした。グラフ6~8は、ネイティブアプリゲームの大手3社、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、ミクシィ、コロプラの業績を比較してみたものです。一目でミクシィの勢いがわかります。会社予想の2015年3月期売上高1,100億円、営業利益500億円の達成は現時点ではほぼ確実と思われますので、このままいくと、2015年3月期4Q(2015年1-3月期)は売上高、営業利益でガンホーとほぼ並ぶ可能性が高くなると思われます。

実際、足元の動きを見ると、昨年9月からアップストア、グーグルプレイの両方で、ミクシィの「モンスターストライク」(モンスト)がガンホーの「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)を抜いて課金売上高ランキングで1位になる日が多くなっています。特に今年1月はモンストの勢いが強く、日数の80%の日でモンストが課金売上高ランキングで1位でした。推定では、ガンホーの月次売上高約120億円に対して、ミクシィのモンストは130~140億円以上になったと思われます。この動きを見ると、四半期業績でミクシィが業界トップになるのは、2015年3月期4Qか2016年3月期1Q(2015年4-6月期)と予想されます。

特に、2015年4-6月期に、ミクシィは「モンストスタジアム」を配信開始する予定です。今年から流行ると言われている対戦型ゲームであり、プレイヤー同士がモンストのキャラクターを使ってゲーム上で対戦します。従来の「モンスト」との間で、キャラクターのやりとりもできる模様です。これが成功すれば、ミクシィの業績水準が一段と伸びるか、少なくとも今の水準を十分維持できると思われます。

会社予想ベースでは、ミクシィの2015年3月期4Qは売上高417億円、営業利益201億円となる見込みです。現時点では、この水準を下回ることは考えにくく、多少の上乗せがあるかもしれません。来期2016年3月期は今4Qの4倍がベースになると思われます。即ち、2016年3月期は売上高1,600~1,700億円、営業利益800億円前後がベースになると思われます。

このベース予想から、モンストスタジアムによる伸びを加え、海外展開にかかるプロモーション費用を引くと、大雑把に来期業績が導かれることになると思われます。概算すれば、売上高1,700~1,800億円、営業利益800~900億円が可能と思われます。また、海外プロモーション、特に中国展開のための大規模プロモーションをあきらめ、経営資源を国内に集中するという決定を下したときには、営業利益1,000億円、すなわち2014年12月期のガンホーの利益水準を抜く可能性もあります。2016年3月期はミクシィにとって楽しみな年になりそうです。

表1 「モンスターストライク」が課金売上高ランキングで1位になった日数:日本

グラフ6 ネイティブアプリゲーム大手の売上高:四半期ベース
(単位:百万円、出所:会社資料より楽天証券作成)

グラフ7 ネイティブアプリゲーム大手の営業利益:四半期ベース
(単位:百万円、出所:会社資料より楽天証券作成)

グラフ8 ネイティブアプリゲーム大手の営業利益率:四半期ベース
(単位:百万円、出所:会社資料より楽天証券作成)

粘るガンホー

ただし、ガンホーが一方的に負けているわけではありません。逆に足元では、ガンホーの「強さ」と「粘り」が目に付きます。1月はモンストが優勢でしたが、12月は「パズドラ」が優位で、2月も巻き返しています。パズドラは2月時点で全世界で3,400万件の累計ダウンロード数を抱えていますが、その40%弱がマンスリーアクティブユーザー(月1回遊ぶ人)と推定されます。配信開始して2月20日で丸3年たちますが、今もプレイしている人たちは熱心なパズドラファンです。特に、「ゴッドフェス」といわれる定期イベントやクリスマスシーズンなどの季節イベントに強いゲームです。2月はミクシィが1月の反動で抑え目の運営を行っている可能性があること、2月20日にガンホーがパズドラの更新を行っており、それに合わせて3周年記念イベントを行っていることなどから、2月は一転してパズドラが優勢となっています。

またパズドラを長く国民的ゲームにするための仕掛けもあります。4月29日にニンテンドー3DS用ソフト「パズルアンドドラゴンズ スーパーマリオブラザーズエディション」を日本で発売します。これが当たれば、ユーザー層拡大に繋がる可能性があります。また、アメリカ、欧州でも発売します。これによって欧米でのパズドラの知名度を上げる目論見です。

ガンホーの海外戦略はミクシィと同様中国が決め手になると思われます。テンセントをパートナーとして準備中です。日本でのパズドラ事業は今後下降局面入りする可能性がありますが、そうなったとしても緩やかな減少になると思われます。

4-6月期は、ガンホー、ミクシィがともに重要な動きを行う予定です。ゲームファンにとっても、ゲーム株の投資家にとっても目の離せない状況になりそうです。

グラフ9 ネイティブアプリゲームの累計ダウンロード数
(単位:万DL、出所:会社資料より楽天証券作成。各社とも国内、海外を含む。
同一端末の重複ダウンロードを除く。)

わが道を行くコロプラ

コロプラはガンホーやミクシィの戦略とは異なる戦略を採っています。ガンホーやミクシィのように特定のタイトルに経営資源を集中することはしません。分散型のゲーム戦略と言えます。ガンホーやミクシィのように900億円以上の営業利益を目指すことは難しいと思われますが、安定成長が可能なビジネスモデルです。

コロプラの2015年9月1Q(2014年10-12月期)は、2014年7月に配信開始した「白猫プロジェクト」が寄与しました。スマートフォンゲーム初の本格的なRPG(ロールプレイングゲーム)で高い評価を受けています。課金売上高も順調に伸びている模様です。今期は新規タイトルとして、カジノゲーム、対戦型ゲーム(いずれも1-3月期に配信開始予定)、アクションゲーム、スポーツゲーム(いずれも4月以降に配信開始予定)が予定されています。

リスクは、毎期最低1作ヒット作がでないと業績が減益になってしまう可能性があることです。この点については、新規配信されたタイトルの無料ダウンロードランキング、課金ランキングを観察する必要があります。

グラフ10 コロプラの配信期別アプリ売上高
(単位:百万円、出所:会社資料より楽天証券作成)

ネイティブアプリゲームの海外戦略

ネイティブアプリゲームの世界では、日本市場と海外市場は大きく異なります。今のところ、コロプラが海外事業で小さい黒字を計上しているだけで、ミクシィもガンホーも成功するまでには至っていません。

ただし、変化の兆しはあります。グラフ11は、台湾におけるモンスト(現地名「怪物弾珠」)のランキング(無料ダウンロードランキングと課金売上高ランキング、いずれもアップストア)です。2014年5月に配信開始しており、配信開始した直後は順調にダウンロード数を伸ばしていましたが、その後泣かず飛ばずになりました。

ただし、ソフトの更新やイベントなど工夫した結果、持ち直してきたので、今年2月から台湾において大規模プロモーションを開始しました。その結果、最近の無料ダウンロード数が10位内に入るようになりました。課金売上高ランキングはまだ10位以下ですが、今後のイベント等の施策が期待されます。

また、昨年12月に中国の大手インターネット会社のテンセントと組んで中国でモンスト(「怪物弾珠」)を配信開始しました。これも出足はよかったのですが、すぐに落ち込み始め、現在は悪化していた時期の台湾以上に悪い状況です(グラフ12)。ただし、特定の課金ユーザーの影響力が強い市場であり、全く死んでしまったわけではなさそうです。今後のソフト更新やイベント等のやりかた次第かもしれません。会社側はタイミングを見て、おそらく来期になると思われますが、大規模プロモーションを行う目論見です。

海外市場では中国市場が日本並に巨大化する可能性があり、将来性のある市場です。台湾のように性格が日本に近い市場ではないため苦戦が予想されますが、チャレンジする価値はあると思われます。

表2 アジアのスマートフォンゲーム市場

グラフ11 モンスターストライクの順位:台湾
(単位:位、出所:AppAnnieより楽天証券作成、
2014年8月から2015年1月までは毎月1日と15日の順位)

グラフ12 モンスターストライクの順位:中国
(単位:位、出所:AppAnnieより楽天証券作成)

中堅、中小ゲーム会社にも、投資妙味がある

ネイティブアプリゲームのよいところは、家庭用ゲームのようにお金を出してソフトと専用ハードを買わなくても、自分のスマートフォンに無料でソフトをダウンロードすれば、ただで遊べるということです。その後、どうお金を払ってもらうか(課金するか)は、ソフト会社の腕次第です。開発費、広告宣伝費を出すために資本力が必要な時代にはなっていますが、中堅中小のゲーム会社にもまだまだチャンスがある市場と思われます。

大手3社以外では、サイバーエージェント、エイチームに注目したいと思います。サイバーエージェントは2013年4月に配信開始した「戦国炎舞-KIZNA-」が課金売上高ランキングの10~20位内に安定的に入っており、カードゲーム部門では長く1位にあります。また、「グランブルーファンタジー」(2014年3月配信開始)も課金売上高上位になっています。2015年9月期業績予想は会社予想に対して上乗せになる可能性があります。

エイチームは、RPGの「ユニゾンリーグ」が中堅としては人気になっています。2015年7月期上期業績予想を上方修正しました(営業利益を当初予想の5億円から9億5,000万円に上方修正しました)。通期見通しは現時点では据え置いており、上方修正される可能性が高いと思われます。

株価分析-ミクシィの株価をどう考えるか-

グラフ13は、ガンホーのPERを示したものです。ガンホーの過去の株価の各月末値と当該期のEPSを割ってPERを算出しました。異常にPERが低い時期がありますが、これは、株式市場がガンホーの業績を過小評価していたために起こったものです(株式市場がガンホーの業績急拡大を予測できなかったために事後的に計算するとPERが大きく下がる)。それぐらいパズドラとガンホーの成長はドラマチックなものでした。

グラフ14はミクシィのケースです。上述のように、今期予想営業利益500億円に対して、今見通せる限りで来期は800~900億円が可能と思われます。暫定値として来期営業利益を850億円として、今の株価に当てはめると来期PERは6~7倍になります(グラフ14)。ガンホーの2015年12月期業績を横ばいとしたときのPERは7~8倍となります。ガンホーの業績が頭打ちになってきた2014年前半のPERも10倍以上でした。

表3のようにミクシィの業績予想を暫定的に出しましたが、2016年3月期EPS予想674.9円にPER8倍を掛けると5,400円、11倍を掛けると7,400円になります。今の株価はかなり低い評価、おそらく企業の実態よりも低い評価になっている可能性があります。投資妙味を感じるところです。

この他では、コロプラ、サイバーエージェントは安定成長が可能と思われます。また、エイチームのような中堅ゲーム会社は、課金売上高が上位に入らなくとも、企業規模が大手に比べて小さいため、1~2作のゲームで業績が伸びる可能性があります。中堅ゲーム会社にも投資妙味があると思われます。

グラフ13 ガンホー・オンライン・エンターテイメントの株価とPER
(単位:円、倍、株価は右目盛、PERは左目盛、直近株価は2月26日終値)

グラフ14 ミクシィの株価とPER
(単位:円、倍、株価は右目盛、PERは左目盛、2015年2月以降の株価は2月26日終値、2014年3月期は最終赤字なのでPERはゼロとした)

表3 ネイティブアプリゲーム各社の業績

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