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トランプ・ラリーで注目の金融株
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

トランプ・ラリーで注目の金融株

2016/11/14
まず、先週の日経平均週足をご覧ください。長い下ひげが出ています。これは、テクニカルに見て、強気シグナルと言えます。
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執筆:窪田真之

今日のポイント

  • 先週の日経平均週足に、長い下ヒゲ。上昇トレンド入りの可能性が出つつあると考える。
  • 世界的に長期金利が上昇したことを好感し、米国・日本などで銀行株が急騰。これから、割安な金融株の株価修正が本格化すると予想。
  • トランプ効果で、銅など非鉄市況も急騰。総合商社や非鉄精錬にメリット。

(1)日経平均はテクニカルに見て、上昇トレンドに入る可能性が出つつあると考える

まず、先週の日経平均週足をご覧ください。長い下ひげが出ています。これは、テクニカルに見て、強気シグナルと言えます。

日経平均週足:2015年1月5日―2016年11月11日

(注:楽天証券マーケットスピードより筆者作成)

米大統領選の開票で、トランプ氏優勢と伝えられた11月9日、日経平均は前日比919円安と急落しました。ところが、翌日の日経平均は前日比1,092円高と急騰しました。経済の破壊者と見られていたトランプ氏が、一転して、米景気を強くする景気対策を強力に推進する大統領になるとイメージが変わったからです(この部分の詳しい説明は以下のレポートをご参照ください。11月10日「NYダウ上昇、トランプ・ショック後の日経平均見通し」)

日経平均が、急落(919円安)直後に、急騰(1,092円高)したことによって、先週の週足には、長い下ヒゲが出ました。急落時に売った投資家は、急騰時にあっという間に踏み上げられたことになります。こういうことがあると、17,000円以下を売っていくのは、心理的に難しくなります。

このように、長い下ヒゲを出したことで、投資家は心理的に下値を売りにくくなります。テクニカル面で、長い下ヒゲを強気シグナルと見るのは、投資家の心理転換に効果があるからです。

ただし、チャート上で、先週はもう1つ気になる動きがありました。9日(水)に急落、10日(木)に急騰した後の、11日(金)の日経平均の動きです。朝方、続伸し、17,600円の節目(週足チャートで水色の線をひいたところ)に近づきましたが、そこで上値が重くなり、上昇幅を縮小して 17,374円で引けました。前掲のグラフを見ていただくとわかりますが、水色の上値抵抗線を一気に抜けることはできませんでした。

大統領に当選した途端にトランプ氏が豹変したことに、投資家はまだ半信半疑です。突然、米国経済にとっても国際社会にとっても、いいことずくめの優等生発言を連発するトランプ氏は、まったく別人のようです。

そのうち、元の暴言が復活するのでないか?そうした不安が、先週金曜日に、日経平均の上値を抑える要因になった可能性があります。

(2)世界的に長期金利が上昇、金融株が買われる

トランプ次期大統領が、大規模な公共投資・減税を実施して米景気を強化する方針を示したことで、米国で長期金利(10年国債利回り)が急上昇しました。米国の財政赤字が膨らむ懸念と、米景気回復への期待から、長期金利に上昇圧力がかかりました。つれて、世界的に長期金利が上昇しました。

米英独日の長期金利推移:2016年1月4日―11月10日

アメリカでも、長期金利上昇を受けて、銀行株が急上昇しました。アメリカの銀行株も財務・収益は問題ないものの、金利低下を不安視する投資家に売られて、かなり割安なバリュエーションに放置されていました。金利上昇が、割安な銀行株の見直し買いにつながりました。

日本でも同じように、銀行・保険など、金融株が長期金利の上昇を好感して急騰しました。私は、金融株の水準訂正は、まだ始まったばかりだと考えています。世界的に長期金利が上昇し、日本でマイナス金利が深掘りされるリスクが低下したことを好感して、これから、割安な金融株の株価修正が本格化すると思っています。ここから、特に、3メガ銀行(三菱UFJ FG(8306)・三井住友FG(8316)・みずほFG(8411))および大手損保(東京海上HLDG(8766))の投資魅力が高いと考えています。

(3)トランプ効果で、非鉄金属の価格も急上昇

トランプ次期大統領が、インフラ投資を加速する方針を打ち出したことを受け、インフラ投資で大量に使われる銅など、非鉄金属の価格が急上昇しました。

LME銅3ヶ月先物の動き:2014年1月1日―2016年11月10日

日本の大手総合商社(三菱商事(8058)・三井物産(8031)・丸紅(8002)・住友商事(8053)など)や大手非鉄会社(三菱マテリアル(5711)・JX HLDG(5002)など)は、近年南米ペルーやチリで大規模な銅鉱山開発をやってきましたが、銅価格の急落によって、2017年3月期には、資源権益に巨額の減損損失が発生していました。ここに来て、銅価格が上昇したことは、大手総合商社や非鉄各社のメリットとなります。

銅だけでなく、ニッケル・亜鉛などの非鉄金属も、トランプ効果で上昇しています。大手商社や非鉄・素材各社に幅広く恩恵が及びそうです。

(4)米中が金融政策から、財政政策に軸足をシフト

トランプ効果だけで、世界中の長期金利が上昇し、非鉄価格が上昇しているとは、考えていません。実は、中国も、社会インフラへの投資を拡大している模様です。GDP規模で、世界第1位の米国と2位の中国が、社会インフラ整備のための公共投資を積み増していけば、世界景気に回復色が強まると考えられます。

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