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日本株はブレグジット離れ再び日米金融政策に注目
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

日本株はブレグジット離れ再び日米金融政策に注目

2016/7/4
先週の日経平均は、1週間で730円上昇して15,682円となりました。ブレグジット(英国のEU離脱)可決ショックで急落したブラックフライデー(暗黒の金曜日:6月24日)の下落幅(▲1,286円)の57%を取り戻しました。
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執筆:窪田真之

先週の日経平均は、1週間で730円上昇して15,682円となりました。ブレグジット(英国のEU離脱)可決ショックで急落したブラックフライデー(暗黒の金曜日:6月24日)の下落幅(▲1,286円)の57%を取り戻しました。ブレグジット可決ショックが1週間で和らぎ、世界の金融市場が落ち着いてきた流れで上昇しました。ただ、英国株(FTSE100)がブラックフライデーの下げをすべて取り戻していることに比べると、日本株の戻りは鈍い。円高への不安が解消していないためと考えられます。今週の日本株は、徐々にブレグジット離れし、ドル円為替レートの方向性に大きな影響のある日米金融政策を注視する流れに戻ると思われます。

今週の一番の注目は、7月8日(金)に発表される6月の米雇用統計です。雇用回復が見られ、7月26・27日のFOMC(米金融政策決定会合)での利上げ期待が復活するか否かが鍵です。なお、7月1日のCME日経平均先物(9月限)は15,560円でした。米利上げが期待できず、円高圧力が続く間は、日経平均の上値は重いと考えられます。

(1)ブラックフライデーから米英株は立ち直る

ブレグジット後の日米英独株価指数の推移:2016年6月23日―7月1日

(注:6月23日の値を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成)

ブレグジットが可決されたことが伝わった6月24日は、世界中の株が急落し、ブラックフライデーと言われました。この時、英国・EUがけんか別れし、英国・EU(欧州連合)・世界経済がすべて深刻なダメージを受けるハードランディング型の離脱を織り込みにいきました。ところが、時間がたつにつれ、英国・EUが話し合いによってお互いのダメ-ジを最小にするソフトランディング型の離脱もあり得るとの見方が広がり、世界の金融市場は落ち着きを取り戻しました。そもそも、英国のEU離脱は早くても2年後で、それまでは現状の関係が維持されることを考えると、ブラックフライデーの反応は過剰だったとの見方が広がっています。

ブレグジット可決後に英国内で話題になっている「離脱に投票した後悔(リグレジット)」も、金融市場に落ち着きを取り戻させる要因となっています。離脱派が話していた「EU残留の問題点」に誇張が多いことがわかり、離脱に投票したことを後悔する英国民も出ています。

離脱派世論を過激な演説であおったボリス・ジョンソン前ロンドン市長が、英保守党の党首選に出ないというサプライズも、離脱派の落胆を誘いました。ボリス・ジョンソン氏は当然保守党党首として、英国首相の座に就くことを目指すと考えられていました。ボリス・ジョンソン氏が、英国の国益だけ前面に出してEUと離脱交渉をすると、まとまるべき交渉もまとまらなくなるリスクがありました。今後、英国とEUが受けるダメージを最小とするように、現実的な視点で離脱交渉ができる人物が、辞任を表明したキャメロン首相の後任に選ばれことが望まれます。

(2)日本株の戻りが鈍いのは、円高圧力が消えていない為

世界の金融市場がブレグジット・ショックから立ち直っても、日本株の戻りは鈍いままです。円高圧力が消えていないからです。6月の大幅な円高には、3つの理由があります。米利上げなし、日銀の追加緩和なし、ブレグジット可決の3つです。

ブレグジット可決ショックから立ち直ってきても、日米金融政策の現状は変わっていません。6月に続いて7月も米利上げがなく、日銀追加緩和がないと、円高トライが続く可能性もあります。

そのことを考えるために、まず、6月のドル円為替レートの動きを振り返ります。

ドル円為替レートの動き:2016年5月30日―7月1日

(注:楽天証券経済研究所が作成)

グラフ内の①~⑤の動きを説明します。

  • 米雇用統計ショック(5月の米雇用統計が弱かった):6月の米利上げなしを織り込む
  • 日銀ゼロ回答ショック:日銀が追加緩和を見送る
  • 残留派の女性議員が殺害されたことを受け、ブレグジット否決の期待が広がる
  • ブラックフライデー(ブレグジット可決ショック)
  • ブレグジット可決ショックから徐々に立ち直り

6月のドル円為替はブレグジット・ショックという波乱で円高が進んだ面もありますが、それがなくても、円高が進んだものと思われます。米利上げがなく、日銀の追加緩和がなければ、円高への圧力は払拭できません。

(3)今週の最大の注目は、7月8日発表の米雇用統計

7月8日に6月の米雇用統計が発表されます。5月の雇用統計(非農業部門雇用者数)が弱く、ネガティブ・サプライズだったために、6月の利上げはありませんでした。6月の米雇用に改善が見られるか、注目されます。

さらに、7月26・27日のFOMC(米金融政策決定会合)および、7月28・29日の日銀金融政策決定会合への注目が高まっています。

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