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3月決算発表これまでのまとめ
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

3月決算発表これまでのまとめ

2016/5/13
12日の日経平均は67円高の16,646円でした。朝方、為替が108.18円と円高に進んでいたため、一時204円安の16,374円まで下落しました。ただし、大引けにかけて、為替が108.96円と円安方向に動くと、日経平均は上昇に転じました。
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 12日の日経平均は67円高の16,646円でした。朝方、為替が108.18円と円高に進んでいたため、一時204円安の16,374円まで下落しました。ただし、大引けにかけて、為替が108.96円と円安方向に動くと、日経平均は上昇に転じました。

13日の日本時間午前6時半現在、為替は1ドル109.07円です。同時刻のCME日経平均物(6月限)は16,635円でした。

今日は、12日までに発表された3月決算のまとめを書きます。3月決算は、本日まででほぼすべて発表が終わる見込みです。決算の全体像が見えてきたところです。

(1)これまでの決算発表のまとめ

東証一部で、12日までに前期(2016年3月)決算実績と今期(2017年3月期)業績予想を発表した912社について、今期の連結経常利益(会社予想)を集計すると、前期比で▲2.40%の減益予想となっています(SEC基準・IFRS採用企業は、連結税前利益を経常利益として集計)。例年通り、保守的(低め)な予想と考えられますが、期初予想では、減益の見通しとなっています。円高が最大の減益要因となっています。一方、資源価格が反発していることで、前期に大きな損失を出した資源ビジネスが回復する効果が、大きな増益要因となっています。

(2)今期経常利益(会社予想)で、増益額が大きい企業

東証一部で11日までに3月決算を発表した912社で集計すると、以下の通りです。

 
 

2017年3月期の連結経常利益(会社予想)で増益額の大きい10社

(単位:億円)
No コード 銘柄名 前期実績 今期予想 増益額
1 6502 東芝 ▲ 6,423 850 7,273
2 5020 JX HLDG ▲ 86 2,600 2,686
3 8001 伊藤忠商事 3,227 4,630 1,403
4 9437 NTTドコモ 7,780 9,140 1,360
5 5019 出光興産 ▲ 219 1,120 1,339
6 8002 丸紅 906 1,900 994
7 6752 パナソニック 2,170 3,000 830
8 7011 三菱重工業 2,725 3,300 575
9 5713 住友金属鉱山 ▲ 128 410 538
10 8572 アコム 162 653 491

(注:楽天証券経済研究所が作成)

上記の10社のうち、6社は、前期利益が特殊要因で落ち込んだ反動での増益です。

  • 東芝(6502)は、不適切会計の訂正で、前期▲6,423億円の赤字でした。過去に計上しておくべき赤字を計上していなかった分、まとめて前期に計上した形となっています。今期は、通常の決算に戻るので、反動で増益額が大きくなる見込みです。
  • JX HLDG(5020)と出光興産(5019)は、70日の原油在庫備蓄義務を課せられています。前期は原油が短期間で急落したために、高値で仕入れた原油在庫が残っている効果で、赤字転落となりました。今期は、高値在庫がなくなり、利益は急回復の見込みです。
  • 伊藤忠商事(8001)・丸紅(8002)・住友金属鉱山(5713)は、前期は、資源急落で資源権益に減損が発生したことから、利益が急減しました。伊藤忠、丸紅は、非資源事業でも減損額が大きくなりました。今期は、資源価格が反発しており、減損を見込まないために、増益額が大きくなる見込みです。

残りの4社は、それぞれ独自の要因から増益が続きます。

  • NTTドコモ(9437)は、総務省主導のケータイ料金引き下げが実質骨抜きとなり、さらにゼロ円ケータイ廃止で販促費の負担も減ることから、増益が続く見込みです。
  • パナソニック(6752)・三菱重工(7011)は、新興国向け事業の停滞という逆風はありますが、コスト改善・構造改革の効果から、増益が続きます。アコム(8572)は、過払利息返還請求がピークアウトし、収益改善が進むことを見込んでいます。

(3)今期経常利益(会社予想)で、減益額が大きい企業

東証一部で11日までに3月決算を発表した912社で集計すると、以下の通りです。

 

2017年3月期の連結経常利益(会社予想)で減益額の大きい10社

(単位:億円)
No コード 銘柄名 前期実績 今期予想 減益額
1 7203 トヨタ自動車 29,834 19,000 ▲ 10,834
2 7270 富士重工業 5,770 4,200 ▲ 1,570
3 9531 東京瓦斯 1,888 400 ▲ 1,488
4 1605 国際石油開発帝石 3,748 2,370 ▲ 1,378
5 9502 中部電力 2,556 1,300 ▲ 1,256
6 6954 ファナック 2,294 1,281 ▲ 1,013
7 6301 小松製作所 2,049 1,450 ▲ 599
8 9532 大阪瓦斯 1,350 780 ▲ 570
9 7261 マツダ 2,236 1,760 ▲ 476
10 4536 参天製薬 795 390 ▲ 405

(注:楽天証券経済研究所が作成)

減益の最大の要因は、円高です。輸出比率が高く、円安の恩恵を受けてきたトヨタ自動車(7203)・富士重工業(7270)・マツダ(7261)の減益幅が大きくなります。トヨタは、円高が▲9350億円(前提1ドル105円)の減益要因となります。富士重工(7270)は、円高が▲1686億円(前提1ドル105円)の減益要因となります。マツダは、円高が▲810億円(前提1ドル110円)の減益要因となることを見込んでいます。

ロボット・機械で、輸出比率の高いファナック(6954)・小松製作所(6301)も減益幅が大きくなります。ファナックはiPhoneの組み立てに使われるロボドリルの売上げが落ち込む影響が続きます。小松は鉱山機械の低迷が続くほか円高影響が▲320億円(前提1ドル105円)の減益要因と見込んでいます。

電力・ガス、東京ガス(9531)・中部電力(9502)・大阪ガス(9532)は、電力・ガス料金引き下げの影響で減益となります。原料(LNG)が下がった効果で、前期に増益になりましたが、今期は原料コスト低下にともなう料金引き下げで、減益になります。原料が下がってから料金が下がるまでにタイムラグがあるために、前期増益・今期減益の決算となります。

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