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今週の日本株見通し
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

今週の日本株見通し

2016/5/9
先週の日経平均は、為替を見ながら神経質な動きが続きました。連休谷間の5月2日(月)は1ドル106円台に進んだ円高を嫌気して、518円安の16,147円と急落しました。連休後の5月6日(金)の日経平均は、41円安の16,106円でした。
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先週の日経平均は、為替を見ながら神経質な動きが続きました。連休谷間の5月2日(月)は1ドル106円台に進んだ円高を嫌気して、518円安の16,147円と急落しました。連休後の5月6日(金)の日経平均は、41円安の16,106円でした。連休中に海外市場で一時1ドル105.50円まで円高が進みましたが、その後107円まで円安に戻ったので、日経平均の下げは小幅でした。ただ、これで円高トライが終わったと考えられないことから、上値も重くなりました。

今週の日経平均も引き続き、円高への警戒感から上値の重い展開となりそうです。発表中の3月決算が全般にさえない内容であることも、上値を抑えます。前期(2016年3月期)決算はほぼ織り込み済みですが、今期(2017年3月期)業績予想が、低めに出てくることに警戒感が高まっています。

ただ、日経平均はPERやPBR、配当利回りなどの株価指標から見て割安と考えられる水準まで下がっており、1ドル105円を割れる円高が進まない限り、下にも大きくは動かないと考えられます。今週の日経平均は16,000円を中心としたボックス圏の動きとなりそうです。

(1)4月の米雇用統計がネガティブ・サプライズ

6日に、4月の米雇用統計が発表になりました。注目の非農業部門雇用者数が前月比16万人増と、予想以上に少なく、ネガティブ・サプライズとなりました。米景気が好調と判断される20万人増を下回ったことから、米景気にも減速感が出ていると考えられました。

米雇用統計:非農業部門の雇用者増加数(前月比):2014年1月―2016年4月

(出所:米労働省)

雇用統計発表後、6月の利上げがやや難しくなったと解釈され、一時1ドル106.43円まで円高(ドル安)が進みました。ところが、その後、再び1ドル107円台に戻りました。投機筋の円買いポジションが過去最高まで積み上がっており、一旦、円買いポジションを閉じる動きも出たと考えられます。ここから、さらに、円が高値をとっていくのか、しばらく円高が止まるのか、米国の利上げ見通しが復活するか否かにかかっていると思います。

(2)円高(ドル安)がどこまで続くか?鍵を握る米景気動向

6月にも米FRB(中央銀行)が利上げをする見通しが広がれば、円安(ドル高)に反転する可能性があります。ところが、重要指標である4月の米雇用統計が弱かったために、目先、利上げが難しいとの見方が広がり、円高圧力が高まりました。

米景気の現状をどう読んだらいいのでしょうか?米国在住のアナリストによると、肌感覚での米景気は強いようです。IT・消費・サービス産業が好調だからです。世界最大の原油輸入国だった米国が世界有数の産油国に変わった「シェールガス・オイル革命」の追い風はまだ続いていると思います。エネルギー価格の低下を受けて、米国の原油需要は拡大が続いています。米国人の好きな大型車が良く売れて、小型車が売れなくなっています。安価なエネルギーが自国から大量に出るようになった恩恵は大きく、米景気は簡単には腰折れしない状況と考えています。

問題は、ドル高と最近の原油急落でした。1-3月はドル高で製造業(輸出産業)が悪化しました。また、原油急落を受けてシェールガス・オイル産業がダメージを受けました。

それでも、米景気がこれまで堅調だったのは、米国のIT・消費・サービス産業が好調だったからです。4月以降、ドルは主要通貨に対して全面安になりました。原油価格は反発が続いています。米景気に持ち直しの期待はあったのですが、4月の雇用統計は不振でした。ただ、4月の雇用統計は、速報値であり、後から修正される可能性もあります。

しばらく、4月以降の景気指標の出方を慎重に見ていく必要があります。世界景気減速の影響を受けて、米景気がここから悪化に向かうのか、あるいは、ドル安・原油高を受けて回復に向かうのか、見極める必要があります。米景気が回復に向かい、6月にも利上げという話が出れば、円安に反転すると考えられます。ただし、そうならない限り、円がさらに高値トライを続ける可能性もあります。

(3)ドル安・原油高を受け、米インフレ率は上昇基調が続きそう

アメリカのコアCPI(消費者物価指数)の上昇率は、既に米FRBがターゲットとしている2%を上回っています。

米国のインフレ率(CPIコア指数と総合指数の前年比上昇率):2015年1月―2016年3月

(出所:米労働省)

最近、ドルが主要通貨に対して全面安になったことから、アメリカで輸入物価が上昇し、今後、インフレ率がさらに高まる可能性もあります。

また、原油価格が上昇していることを受けて、今後、エネルギー価格を含むCPI総合指数の上昇率も高まる見込みです。インフレ率を見ていると、米FRBは追加利上げをすべきタイミングに入っていると考えられます。

私は、米FRBは年末に1回だけ、追加で0.25%の利上げを実施すると予想しています。

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