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今週の日本株見通し:今日は3月決算の権利付き最終日
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

今週の日本株見通し:今日は3月決算の権利付き最終日

2016/3/28
先週の日経平均は、1週間で277円上がって17,002円となりました。米景気が堅調で、6月にも利上げがあるかもしれないとの見方が広がり、為替が1ドル113円台まで円安に戻ったことが好感され、日経平均は小幅に上昇しました。
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先週の日経平均は、1週間で277円上がって17,002円となりました。米景気が堅調で、6月にも利上げがあるかもしれないとの見方が広がり、為替が1ドル113円台まで円安に戻ったことが好感され、日経平均は小幅に上昇しました。ただ、世界景気への不安は払拭されていないため、上値は重いままです。17,000円を中心として、大きくは上下とも動きにくい展開が続いています。

(1)短期的には反落リスクを意識した方がいいと思います

日経平均は当面、16,500―17,500円の範囲で動くと予想しています。ただし、短期的には、どちらかというと、16,500円にむかって下がるリスクを警戒した方がいいと思います。株は、短期は需給、長期はファンダメンタル(企業業績)で動きます。外国人投資家の売り越しが続いていることが、需給面での警戒材料です。外国人が買い越しに転じれば、短期的な見通しも好転しますが、しばらく外国人の売買動向に注意が必要です。

東証が発表している2市場1部・2部主体別売買動向によると、年初の週(1月4-8日)から先々週(3月14日―18日)まで、外国人投資家は11週連続で、売り越しています。年初からの売り越し額は、4.8兆円にのぼります。

日本株の主体別売買動向・売買代金差額(2市場1・2部抜粋):
2016年1月4日―3月18日

売買主体 売り越し(▲)・買い越し(+)金額
外国人 ▲4.8兆円
信託銀行(主に公的年金) +1.9兆円
個人投資家(現物+信用売買) +1.3兆円
事業法人(主に自社株買い) +0.5兆円

(出所:日本取引所グループ資料から作成)

(2)反グローバル主義の広がりに警戒

先週、ベルギーの首都ブリュッセルでテロがあり、IS(イスラム国)が犯行声明を出しました。ベルギーでの出来事が、直接日本経済に与える影響は限定的ですが、反移民・反グローバル主義をあおる効果があるという意味で、間接的にさまざまな影響があります。国を閉ざし、同一民族・同一国家だけで生きていこうとする反EU・反グローバル主義が欧州に広がるのに、ひんぱつするテロが影響を与えています。

欧州は、これまで中近東・北アフリカから多数の移民を受け入れてきましたが、移民への差別が続く中で、社会不安が生じていました。移民にはイスラム教徒が多く、ISのテロ呼びかけに呼応して、各地でテロの連鎖が起きています。それが各国で、反移民・反難民感情をあおる結果となっています。

今なお、シリアから多数の難民がトルコおよび欧州へ流入しています。難民受け入れに前向きだったドイツ・メルケル首相は、ドイツ国内で批判の矢面に立たされるようになりました。ドイツでは、反難民を掲げる民族主義政党が急速に支持を拡大しています。

かつて難民受け入れに積極的だったイギリスも、キャメロン首相が難民受け入れを拒否する姿勢をとっています。そのイギリスでは、EU(ヨーロッパ共同体)からの離脱論も高まり、2017年までに離脱の是非を問う国民投票を実施する方針が決まっています。イギリス自身にも分裂のリスクがあります。スコットランドでイギリスからの独立運動が、根強く続いているからです。独立運動は、他の地域にもあります。スペインでは、経済的に有力な地域であるカタルーニャで、スペインからの独立運動が続いています。

反グローバル主義は、米国にも広がっています。人種・宗教への差別発言と、対外強硬論で有名になった共和党の大統領候補ドナルド・トランプ氏が予想外の人気を博し、共和党の大統領候補に選出されそうな勢いです。これも、反グローバル主義の一環と見ることもできます。

ドナルド・トランプ氏の発言は、共和党の主流派とまったく異なり、貿易や他国とのかかわり合いを否定するものです。「メキシコとの国境に(万里の長城のような)壁を築き、不法移民を防ぐ、その費用はメキシコに出させる」「イスラム教徒の入国を禁止する」「TPPは何も生み出さない」「中国・日本・メキシコを、貿易でたたく」「日本は米軍の安保網にただ乗りしている。日本にもっと費用を負担させる。日本の負担が大幅に増えないならば、米軍の日本(および韓国)からの撤退を検討する」。一連の発言は、共和党の主流派からも、反発を受けているが、それでも、米国民から予想外に高い支持を受けています。

トランプ旋風は、民主党の有力候補であるクリントン氏にも、影響を与えています。クリントン氏も、「日本(およびアジア諸国)は、自国通貨が安くなるように誘導している。為替操作で、米国への輸出を増やし、米国の雇用を奪ってきた。大統領になれば、貿易で報復措置を取る」と、これまでとは異なったトーンの主張を始めるようになりました。これまで賛成してきたTPPについても、「今の条件でのTPPは、米国に不利なので、反対」と態度を改めています。

大統領選は、民主党クリントン氏と、共和党トランプ氏の一騎打ちとなる可能性が高いが、クリントン氏が大統領になっても、反グローバルに傾いてきた世論を意識した外交戦略をとらざるを得なくなる可能性があります。また、もし、トランプ氏が大統領になる場合は、世界的に「リスク・オフ」が広がる可能性もあります。

(3)今日は3月末に決算を迎える銘柄の、配当金を受け取る権利つき最終売買日です

今日(3月28日・月曜日)、3月期決算銘柄を買うと、3月決算期末の配当金(および株主優待)を受け取る権利が確定します。明日(3月29日・火曜日)に買っても、権利は得られません。

ただし、配当利回りの高い銘柄を、配当落ち直前に買って配当を取るのは、損な場合もあり、注意を要します。配当を受け取る権利を得るための買いが事前に入り、株価が上昇しているところで買うと、配当落ち日(3月29日)に、受け取った権利よりも株価が大きく下がることもあります。3月25日(金)に、3月決算で配当利回りの高い銘柄の上昇が目立ちますので、配当取りの買いが入ってきている可能性があります。

配当取りだけを目的に買うのではなく、あくまでも業績が堅調で、株価が割安になっているものを選ぶべきです。私は、3メガ銀行は、投資価値が高いと考えています。大手総合商社は、今期の配当が維持されても、来期に減配になる可能性もあり、注意を要します。

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