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最高益更新を見込む28銘柄(その2)
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

最高益更新を見込む28銘柄(その2)

2016/3/11
10日の日経平均は、210円高の16,852円でした。為替・原油先物に大きな動きがない限り、しばらく17,000円を中心としたボックスで推移する見込みです。
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10日の日経平均は、210円高の16,852円でした。為替・原油先物に大きな動きがない限り、しばらく17,000円を中心としたボックスで推移する見込みです。

今日は、昨日のレポート「最高益更新を見込む28銘柄」の補足説明を行います。

(1)時価総額1.7兆円以上で、今期最高益を見込む28社

昨日、時価総額が1.7兆円以上で、会社が発表している今期【注】業績予想で、連結営業利益、経常利益、または、純利益で最高益更新を見込む28銘柄をピックアップしました。

【注】今期: 3月決算企業では2016年3月期、8月期決算企業では2016年8月期、12月期決算企業では2016年12月期、2月期決算企業では、2017年2月期

 

最高益更新を見込む28社の、株価・配当利回り・今期予想PER・PBR

コード 銘柄名 株価:円 配当利回り PER:倍 PBR:倍
1925 大和ハウス工業 3,057.0 2.6% 13 1.7
2502 アサヒグループHLDG 3,343.0 1.6% 19 1.7
3382 セブン&アイHLDG 4,643.0 1.8% 22 1.7
3402 東レ 946.0 1.3% 17 1.6
4452 花王 5,823.0 1.6% 24 4.3
4507 塩野義製薬 5,103.0 1.2% 28 3.4
4661 オリエンタルランド 7,929.0 0.4% 37 4.5
4901 富士フイルムHLDG 4,421.0 1.5% 17 0.9
5108 ブリヂストン 4,166.0 3.4% 11 1.5
6201 豊田自動織機 4,940.0 2.4% 8 0.7
6273 SMC 27,525.0 0.7% 19 2.0
6326 クボタ 1,581.0 1.9% 13 1.7
6367 ダイキン工業 8,056.0 1.4% 18 2.3
6594 日本電産 8,181.0 1.0% 27 3.1
6902 デンソー 4,484.0 2.7% 14 1.1
6981 村田製作所 14,305.0 1.4% 15 2.5
7203 トヨタ自動車 6,154.0 3.2% 8 1.1
7269 スズキ 2,998.5 1.1% 11 1.3
7270 富士重工業 4,029.0 3.6% 8 2.7
8801 三井不動産 2,697.0 1.0% 25 1.4
8830 住友不動産 3,200.0 0.7% 17 1.8
9020 東日本旅客鉄道 9,811.0 1.3% 15 1.6
9021 西日本旅客鉄道 6,601.0 2.0% 13 1.5
9022 東海旅客鉄道 19,345.0 0.6% 12 1.7
9433 KDDI 2,943.5 2.2% 15 2.2
9613 NTTデータ 5,550.0 1.3% 28 2.0
9735 セコム 8,463.0 1.6% 23 2.2
9983 ファーストリテイリング 34,030.0 1.1% 32 4.6

(注:楽天証券経済研究所が作成)

(2)最高益を更新する企業には、何かキラリと光るものがある

上記の28社を、成長テーマ別に分けて、簡単に解説します。

  • アジア(および欧米の)消費拡大を取り込む:アサヒグループHLDG(2502)・セブン&アイHLDG(3382)・花王(4452)・ダイキン工業(6367)・ファーストリテイリング(9983)

アジア(特に中国)が、生産財(工場や機械設備)への投資を増やし、世界の工場となって成長する時代は終わりつつあります。代わりに、アジアで消費が安定的に成長する時代に入っています。アジアで成長する日本企業も、生産財を作る企業から、消費財を作る企業にバトンタッチされています。

アサヒはビール事業、セブンはコンビニ事業、花王は化粧品トイレタリー事業・ダイキンはエアコン、ファストリは衣料品で、国内でも海外でも競争力を有します。各社とも少子化が進む国内の利益が伸び悩む中、海外が新たな成長の源泉となってきています。

セブンイレブンは、米国で高い利益を上げており、アジアでの利益拡大はこれからの課題です。ダイキンは、欧米およびアジアで、空調機器が伸びる恩恵を受けています。欧州は地球温暖化で販売が拡大している面もあります。

  • 商業施設・物流施設・賃貸住宅の建設で競争力:大和ハウス工業(1925)

大和ハウスは住宅メーカーですが、商業施設(小売店舗など)建設で競争力があります。建設・住宅業界が不況の時も、商業施設が利益を支えてきました。商業施設・物流施設・賃貸住宅の拡大が、最高益更新のドライバーとなっています。賃貸住宅は、相続税引き上げで、相続対策の建設が増えている面もあります。

  • 航空機向け炭素繊維で成長:東レ(3402)

堅くて軽い炭素繊維がボーイングなど航空機メーカー向けに拡大しています。炭素繊維メーカーは多数ありますが、航空機向けの炭素繊維は高い技術が必要で、東レは技術で差別化ができています。将来は、自動車の車体にも使われる可能性があります。炭素繊維車を、世界の自動車メーカーと共同で開発しています。

  • 医療・医薬品で成長:塩野義製薬(4507)・富士フィルムHLDG(4901)

塩野義はHIV治療薬から得られるロイヤルティ収入が成長を牽引しています。富士フィルムは、医療・医薬品を事業の中核に育てる構造改革を実施中で、その成果がようやく表れてきています。

  • 国内サービス産業の成長:オリエンタルランド(4661)・セコム(9735)

日本も、徐々にサービス産業が経済を牽引する構造に変わりつつあります。東京ディズニーリゾートを経営するオリエンタルランドは、大阪のユニバーサルスタジオとともに、レジャー(テーマパーク)分野の勝ち組です。

セコムは、最初、警備事業で成長し、警備事業の成長が頭打ちになってから、防災・医療など事業領域を広げて、成長を続けています。介護ロボット開発、警備へのドローン活用などでも、話題になっています。

  • 自動車・自動車部品・タイヤの成長:ブリヂストン(5108)・豊田自動織機(6201)・デンソー(6902)・トヨタ自動車(7203)・スズキ(7269)・富士重工業(7270)

日本は自動車王国です。自動車産業が強いだけでなく、自動車部品・素材・製造用ロボットなど周辺産業も強いことが、技術の厚みにつながっています。次世代エコカー候補であったクリーン・ディーゼル車が、独VW(フォルクスワーゲン)の不祥事でダメージを受けたことは、ハイブリッド車・電気自動車に追い風です。為替変動や、世界景気の変動に影響を受けやすい体質であることが、リスク要因として意識されます。

  • 機械産業の成長:SMC(6273)・クボタ(6326)

日本は機械産業でも競争力があります。日本の民生電機(テレビやオーディオ)産業が競争力を失ったことが話題になりますが、機械産業の競争力は失われていません。ただ、汎用機械は、アジア企業にとって代わられつつあります。高い性能・カスタム化が必要な分野で競争力を保っています。空気圧機器やセンサーの応用機器では、日本に競争力があり、SMCは空気圧機器で成長する余地が大きいといえます。

クボタは米作用農業機械・トラクターで、競争力があります。米作用機械は、アジアで長期的な成長が見込めます。タイではかなり普及が進みましたが、中国やインドなど農業生産性が低い国で導入が拡大する期待があります。中国での農機販売は、中国政府が補助金を出すか出さないかで、浮き沈みが大きいのですが、足元、補助金が出て好調です。

  • 電子部品の成長:村田製作所(6981)・日本電産(6594)

世界でスマホ販売が拡大しています。高機能スマホは、日本の電子部品なくして成り立ちません。村田は、その中核部品を供給します。1-3月に米アップル社がiPhoneを減産するあおりを受けて、日本の電子部品株には業績を下方修正するところが増えました。村田は好調を維持しています。米アップル以外にも納入先が増えている模様です。低価格スマホを作ってきた中国メーカーでも、徐々に高機能化が求められ、村田の部品を使い始めていると考えられます。

日本電産は、自動車の電装化が進展する恩恵を受け、車載用モーターが拡大しています。スマホ向けの触覚デバイスも、新たな成長源として期待されます。

  • 都心部不動産の空室率低下が続く:三井不動産(8801)・住友不動産(8830)

不動産業は、日銀のマイナス金利導入の恩恵を受ける業種として注目されています。借入金利が低下するメリットを受けることに加え、行き場を失ったマネーが利回りの高い不動産へ入ってくる期待もあります。郊外の物件までなかなか恩恵は及びませんが、都心部に優良物件を保有する三井・住友には追い風となります。

  • 旅行需要の拡大、新幹線の成長:東日本旅客鉄道(9020)・西日本旅客鉄道(9021)・東海旅客鉄道(9022)

JR3社にとって、新幹線が成長事業となっています。かつて新幹線がビジネス客ばかりに利用されていた時代もありますが、今は旅行需要が拡大しています。訪日外国人観光客の増加が追い風です。日本人の旅行客の利用も拡大しています。グリーン席利用率にも改善が見られます。

  • スマホの成長続く 料金引き下げは骨抜きに:KDDI(9433)

日本の携帯電話市場という巨大な市場を、ドコモ・ソフトバンクとともに実質3社で独占しているメリットをフルに享受します。スマホ化の進展で、月次利用料の拡大が進む傾向があることは追い風です。総務省主導で料金引き下げが進む懸念がありましたが、これまでの進捗を見る限り、料金引き下げは骨抜きとなる見込みです。

  • ITインフラ構築の拡大、ITサービスの成長:NTTデータ(9613)

マイナンバー導入で、ITインフラの構築が遅れていた官公庁分野でも、インフラ構築が進む見込みです。電子政府の実現へ、ようやく取り組みが始まります。スマホの普及で、より生活に密着したネットサービスが拡大する見込みです。たとえば、フィンテック(ネットや仮想通貨を利用した新しい金融技術)で、金融サービスの将来大きく変わる可能性があります。

ITインフラの構築と、ITサービスの構築において、日本でトップの総合力を持つNTTデータは、その恩恵を受けます。

 

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