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日本株底入れの条件
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

日本株底入れの条件

2016/2/9
8日の日経平均は前週比184円高の17,004円と、17,000円台を回復しました。朝方、前週比267円安の16,552円まで下がりましたが、その後一時1ドル117円台へ円安が進んだことから、押し目買いが増え反発しました。
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8日の日経平均は前週比184円高の17,004円と、17,000円台を回復しました。朝方、前週比267円安の16,552円まで下がりましたが、その後一時1ドル117円台へ円安が進んだことから、押し目買いが増え反発しました。

ところが、8日の欧米市場に入って1ドル115円台へ円高が進みました。欧米株式も下落し、「リスク・オフ」モードに戻っています。これを受けてCME日経平均先物は、16,460円(8日の日経平均終値対比▲544円)まで下がっています。当面、日経平均の下値波乱が続きそうです。

今日は、日本株が底入れする条件について考えます。

(1)日本株が、年末にかけて上昇すると考えている理由

株は、短期は需給、長期はファンダメンタルズ(景気・企業業績)で動きます。短期的には日経平均の下値トライが続く見込みです。ただし、私は、今年の年末に日経平均は20,000円以上に上昇すると予想しています。今期(2016年3月期)に続いて、来期(2017年3月期)も企業業績の増益が続くと予想しているからです。海外経済への不安で下げた日経平均も、最後は日本の企業業績の拡大を評価して上昇すると予想しています。

【参考】今来期の企業業績見通し

楽天証券経済研究所では、東証一部上場企業の、金融を除く全産業ベース経常利益が、今期9%、来期7%増加すると予想しています(金融業の業績予想が難しいので、金融業を除いて予想を出しています)。

来期増益が市場コンセンサスとなれば、日経平均は底入れし、上昇トレンドに戻ると考えています。ところが、今、来期の企業業績が減益になるリスクが語られ始めています。来期減益懸念を払拭できない間は、日本株の上値は重いままとなります。

(2)来期増益になるための重要条件

日本の企業業績が来期増益になるためには、さまざまな前提条件が必要です。話を単純にするため、その中で、もっとも重要な2つの条件にスポットを当てます。為替と原油です。

私は、来期業績予想の前提条件として、2016年の為替は1ドル114-123円(平均118円)、WTI原油先物は1バレル28-40ドル(ドバイ原油で1バレル24-37ドル)の範囲で動くとしています。もし、それ以上の円高や原油安が進む場合は、業績予想および日経平均予想を下方修正する必要が生じます。

  • 為替レート前提:2016年の為替レートが1ドル114-123円で推移

私は1ドル114円を超える円高はないことを前提に来期増益と予想しています。ただし、為替アナリストには、1ドル110円まで円高が進むとの予想もあります。米景気も失速し、米FRB(中央銀行)が今年まったく追加利上げを実施できなくなる場合は、1ドル110円もあり得ます。ただ私は、そうは考えていません。私は、今年、米景気は堅調を保ち、年末に1回だけ米FRBが追加利上げを実施すると予想しています。米景気失速がなければ、為替は1ドル114-123円の範囲で動くと予想します。

  • 原油価格の前提:2016年のWTI原油先物が1バレル28-40ドルで推移

原油など資源価格が大きく下がった場合、短期的には日本の景気・企業業績には、マイナス効果だけが表れます。今がその状態です。原料安メリットが出ない中で、原料安のマイナス面だけが表面化しています。2016年1-3月期の企業業績は、資源安で押し下げられることになります。

資源が下がったメリットが日本の企業業績に表れるには、3ヶ月―6ヶ月のタイムラグ(時間の経過)が必要です。2016年のWTI原油先物が28-40ドルで推移すると、来期(4月以降)の企業業績には、プラス効果が大きく出てきます。

資源価格が下がった直後に、原料安メリットが表れないのは、高値在庫が残っているためです。昨年末に資源価格は全面安になりましたが、今はまだ、高値で仕入れた資源在庫が残っており、在庫評価損(総平均法を使う場合の高値在庫による業績押し下げ効果)が発生します。1-3月期、素材産業(石油・鉄鋼・化学など)では、在庫評価損が業績悪化要因となります。資源産業(大手総合商社など)では、資源権益の減損が業績悪化要因となります。

資源価格が安値圏で安定したまま3-6ヶ月が経過すると、日本企業の業績に原料安効果が出始めます。高値在庫がなくなり、安値で仕入れた原料の恩恵を受けることができるようになるからです。資源価格が反発した場合は、原料安メリットによる業績押し上げ効果が拡大します。

(3)来期減益のイメージを払拭できるのは、いつか

1バレル28ドルを割る原油安、1ドル114円を割る円高が進む懸念が小さくなるまで、来期減益懸念を払拭できません。日本株は、当面、原油先物・為替市場の動きに神経質な展開が続くでしょう。

円高・原油安が止まり、来期の企業業績が増益になるイメージを持てるようになれば、日経平均は上昇トレンドに戻ると思います。それは4月以降になる可能性もあります。

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