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今週の日本株見通し:底入れが近づいていると予想
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

今週の日本株見通し:底入れが近づいていると予想

2015/9/28
日本株の底入れが近づいていると予想しています。余裕資金をお持ちの方は、日本株の買い増しをご検討されたら良いと、私は考えます。今週より、日経平均は、徐々に下値を切り上げていくと予想しています。
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日本株の底入れが近づいていると予想しています。余裕資金をお持ちの方は、日本株の買い増しをご検討されたら良いと、私は考えます。今週より、日経平均は、徐々に下値を切り上げていくと予想しています。

(1)日経平均の下落を招いたリスク要因

先週までの急落には、以下の5つの要因が絡んでいます。

  • 独フォルクスワーゲン・ショック
  • 中国経済への不安
  • 資源安ショック(資源国・資源関連産業の悪化)
  • アメリカ年内利上げ観測
  • 日本の景気回復が遅れる懸念

上記①~⑤のリスクのうち、日本の企業業績へのマイナス影響が大きいのは、②と⑤だけです。中国景気の想定以上の減速の影響を受けて、2015年の日本の景気・企業業績の回復色は、弱まりそうですが、その分、2016年の回復が力強いものになると、予想しています。

(2)独フォルクスワーゲン(VW)不祥事で、日本の自動車株が売られるのは理屈に合わない

先週9月24日(木)、シルバーウイーク明けの日経平均は▲498円安の17,571円と急落しました。シルバーウイーク連休中に発覚した独VWの不祥事(米国でのディーゼル排ガス試験を不正によってクリアしていた問題)を嫌気して欧米株式が売られた影響を受けました。欧米で自動車株が売られた流れを受けて、日本でも自動車関連株の下げが大きくなりました。翌25日(金)の日経平均は、+308円高の17,880円と反発しました。日経平均はさすがに売られ過ぎと、自律反発狙いの買いが入りました。

日本の自動車株がドイツ車の不祥事で売られるのは、冷静に考えると、理屈に合いません。日本の自動車メーカーにとって、ドイツ車は手ごわいライバルです。敵失とはいえ、ドイツ車の信頼が低下することは、日本車にとって有利です。

独VWの不正は、調査が進むにしたがって、拡大しつつあります。アメリカだけでなく、ヨーロッパでも不正を行っていたことがわかりました。VWが不正を行っていた事実をあっさり認めたことも、驚きを生んでいます。こうなると、「組織的不正」と認定される可能性が高まります。そうなると、世界各国から課徴金が科される上に、世界各国で集団訴訟が起こされるリスクも高まります。VWは、リコールなどに対応する費用として65億ユーロ(約8,670億円)を引き当てましたが、損失は、それだけで済むとは考えられません。

ディーゼル車の不祥事は、VWのみに留まらない可能性も出ています。現時点で事実かどうか確認できませんが、独BMWなど、他の欧州自動車メーカーでも、ディーゼル車が規制を上回るNOXを排出しているという見方もあります。不祥事が欧州の他のディーゼル車にも広がれば、クリーン・ディーゼル車全体への不信に発展する可能性が出ています。

日本車メーカーに追い風となるのは、次世代環境車として期待されていた「クリーン・ディーゼル車」が世界的に信頼を失ったことです。次世代環境車として、「ハイブリッド車」「電気自動車」「クリーン・ディーゼル車」が三つ巴の争いを演じてきました。それぞれ強みと弱みがあって、競争は拮抗していましたが、欧州勢が注力してきたディーゼルの不祥事が明らかになったことで、「クリーン・ディーゼル」の環境車としての地位は、大きく低下する可能性が出てきました。これは、ガソリン車とハイブリッド車に傾注してきたトヨタ自動車(7203)など日本メーカーに強力な追い風です。

(3)資源価格下落によるショックで、日本株が売られるのも理屈に合わない

中国景気の減速によって、原油など資源価格が全面安になっています。これで、資源輸出に頼ってきたブラジル・ロシア・マレーシア・カナダ・メキシコなど資源国の景気が悪化しています。

日本は、資源安で最終的には大きなメリットを受けますが、メリットはすぐには発現せずに、短期的には資源関連産業の悪化というデメリットが先行します。資源安によって日本の物価上昇率がマイナス圏に入っていることも、デフレからの脱却の遅れとして、ネガティに捉えられています。

ただし、冷静に考えて、資源安が日本株の下落要因になるのは、理屈に合いません。資源安は、短期的には日本の景気回復を鈍化させますが、長期的にはより回復力を強める効果があります。資源急落で、2015年の景気回復が鈍くなる分、2016年の回復力が強まると考えます。

(4)米景気好調で、日本株が売られるのも理屈に合わない

米FRBのイエレン議長は、24日の講演で、「年内に利上げをするのが適切と考えている」と発言しました。米景気は好調に推移しており、9月の利上げは見送ったものの、10月または12月に利上げが行われる可能性は高いといえます。そうした発言が、トルコ・ブラジルなど信用の低い新興国から資金が流出し、ドルに資金が集まる構造を作っています。低信用国の通貨下落が、世界的なリスク・オフ・ムードを高め、日本株も売られる理由になってきました。

ただし、冷静に考えて、米景気が好調であることに起因して、日本株が売られるのは理屈に合いません。日本企業は、米景気が好調であること、その効果でドル高(円安)が進んできたことから大きな恩恵を受けてきたからです。

(5)日本株は買い場の判断を継続

日本の景気・企業業績のゆるやかな回復が続くと考えています。2015年の回復力は鈍化しそうですが、その分、2016年の回復が力強いものになる可能性があります。これから始まる7-9月の決算発表に注目が集まります。当初期待よりも、7-9月の利益水準は高くないかもしれませんが、それでも、保守的な会社予想は上回る企業が多くなると予想しています。

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