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アメリカの利上げ時期をめぐる思惑
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

アメリカの利上げ時期をめぐる思惑

2015/8/20
19日の日経平均は、331円安の20,222円と急落しました。日経平均で20,000円前後は、買い場と考えています。日経平均は目先、上値の重い展開が続きそうですが、大型の好配当利回り株から、徐々に投資を始めていいと思います。
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19日の日経平均は、331円安の20,222円と急落しました。日経平均で20,000円前後は、買い場と考えています。日経平均は目先、上値の重い展開が続きそうですが、大型の好配当利回り株から、徐々に投資を始めていいと思います。

今、中国経済への不安、アメリカの利上げが近づいていると考えられていることが、世界の株式市場の上値を抑えています。今日は、米利上げの見通しについて書きます。

(1)米FOMC(金融政策決定会合)議事録を見る限り、9月利上げの確度が高まったとは言えません。

米FRB(中央銀行)が19日公表した7月28・29日実施のFOMC(金融政策決定会合)議事録によれば、FOMCメンバーの多くは「利上げに向けた環境は整いつつある」とした一方、「労働市場に一段の改善余地があるほか、利上げ実施のためにはインフレ率が目標に向けて上昇するとの確信を深める必要がある」との認識を示しました。FOMCメンバーが利上げに前向きになりつつも、世界景気の減速などに懸念を持っていることもわかりました。

議事録の発表によって、早ければ9月16-17日に開かれるFOMCで利上げが実施されるとの見方が広がると考えられていましたが、今回発表された議事録を見ても、9月利上げを確信できる内容とは言えませんでした。8月に入ってからの世界経済を見ると、さらに以下の3点から、アメリカが利上げを強行できる環境とはなっていません。

  • 世界景気に減速感が強まる(中国景気への不安が世界に波及)
  • 原油など資源価格が急落
  • 今後世界的にインフレ率が低下に向かう可能性あり

19日に米労働省が発表した7月の米消費者物価指数によると、エネルギー・食品を含む総合指数が、前年比+0.2%上昇となりました。米金融当局は、エネルギーを除くコア指数(前年比1.8%増)を見て政策議論をしていますが、エネルギーまで含む総合指数で見ると、日米独とも、消費者物価上昇率はそろって低水準にあります。

日米独CPI(総合指数)前年比騰落率:2014年1月~2015年7月

(注)エネルギー・生鮮食品を含む消費者物価指数(総合指数)の前年比騰落率を記載。日本については、2014年4月の消費増税の影響を除くベース、楽天証券経済研究所が作成

(2)それでも私は「9月に米利上げ」の可能性はあると考えます。

アメリカFRBは、これまでに「年内に利上げ」の方針を何回も示唆しています。その時期が9月か12月かいまだに明確な示唆はありません。ただ、9月に利上げしないと、今後世界的にインフレ率が低下して、ますます利上げしにくくなる環境が広がりそうです。何としても年内利上げを実施したい米FRBは、9月にさっさと0.25%利上げ(FF金利の誘導水準を0-0.25%から0.25-0.5%に引き上げ)した上で、「これ以上、利上げを続ける環境にない」ことを対外的に明示する戦略をとる可能性があると、私は考えています。

米FF金利の推移:1971年1月―2015年8月

アメリカのFF金利の過去の推移を見ると、ひとたび利上げが始まると、4~5回利上げが続けられ、FF金利は少なくとも2%は上昇していることが、わかります。これから始まる見込みの利上げも、一度にとどまらず数回にわたり繰り返されるとイメージしている市場参加者が多くなっています。

もし今回、仮に9月に利上げし、「これ以上、続けてFF金利を上げる環境にない」ことを米FRBが表明すれば、かえって米金利の先高感が抑えられると思います。そうなると、米金利上昇リスクを懸念している世界の株式市場にプラスですが、ドル高(円安)には歯止めがかかる可能性もあります。しばらく米金融当局の要人発言に注意が必要です。

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