7日の日経平均は242円高の19,640円でした。3月のアメリカの雇用統計がネガティブ・サプライズで米景気の先行きに懸念が生じましたが、株式市場は一旦「これでアメリカの利上げの時期が遅くなる」と好材料視しました。

日本では、今日は、日銀政策決定会合の結果公表後に行われる黒田総裁の記者会見が注目されます。日本のインフレ率(コア)が2月に消費増税の影響を除くベースで前年比0%まで落ちたことを受け、今後の追加緩和に含みを持たせる発言が出るかが、注目されます。

今日は、スクリーニングで選ぶバリュー株を紹介します。

(1) あえて人気のないバリュー株に注目するわけ

人の心は移ろいやすいものです。今、人気の株が、1年後も人気とは限りません。人気絶頂の株の人気がなくなっていく時は、一般的に株価の下げが大きくなります。人気株を買うならば、その人気がいつまでも続いていることを継続的にチェックしなければなりません。

人の行く裏に道あり花の山~有名な相場格言です。不人気で割安になっている株の中から、堅実経営できちんと利益をあげている銘柄を買っていった方が、かえって大きいリターンを得られる可能性があることを示唆するものです。

日経平均には、先高感が強いものの、短期的にはやや上昇スピードが速すぎるという感覚もあります。ここからの投資は、人気沸騰している株ではなく、あえて、人気があまりないバリュー株にも注目すべきと考えます。

(2)PBRと自己資本比率等からスクリーニング

弊社に口座をお持ちの方であれば、スーパースクリーナーを使って、いろいろなバリュー株をスクリーニング(抽出)することができます。 今日は、ひとつ具体例を出します。ここに挙げる銘柄は推奨銘柄ではありませんが、株価指標が低いバリュー株といえます。

以下の4条件で、スクリーニングしました。

  • PBR(株価純資産倍率)1倍以下:バリュー株を選ぶ条件として、まず株価が1株当たり純資産を割り込んでいるという条件を入れました。
  • 過去3年平均売上高増加率3%以上:売上が減っていく企業を避けるため、過去3年平均増収率3%以上としました。
  • 自己資本比率60%以上:財務内容が比較的良好と考えられるものとしました。
  • 売上高経常利益率10%以上:収益力がそこそこ高いものとしました。

楽天証券スーパースクリーナーでのバリュー株スクリーニング結果

(注)株価は4月7日時点