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小売株への投資の考え方
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

小売株への投資の考え方

2015/4/3
2日の日経平均は277円高の19,312円でした。これから景気・企業業績回復色が強まると予想していますので、日本株は買い場との判断を継続します。今日は、小売株への投資の考え方について書きます。
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2日の日経平均は277円高の19,312円でした。これから景気・企業業績回復色が強まると予想していますので、日本株は買い場との判断を継続します。今日は、小売株への投資の考え方について書きます。

(1)小売大手には、最高益更新中の銘柄が多い

2014年度は消費増税の影響で減益になった会社が多いものの、2015年度には再び最高益を更新する予想の企業が増えると考えられます。

3日にセブン&アイHLDG(3382)が発表した2015年2月決算では、営業利益が前年比1.1%増の3,433億円とわずかながら最高益を更新しました。続く2016年2月期も、会社が予想する営業利益は8.6%増の3,730億円と最高益更新が見込まれています。

最高益を更新しつつある小売大手には、以下のような特色を持った企業が多いことがわかります。

  • 製造小売業として成長
    利益率の低いナショナルブランド品の販売を減らし、自社で開発したプライベート・ブランド品を増やすことで競争力を高め、売上・利益を拡大させてきました。自社ブランド品について、商品開発から生産・在庫管理までやるので「製造小売業」とも言われます。最高益を更新中の専門店(「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング(9983)、エービーシー・マート(2670)、ニトリHLDG(9843)など)や、コンビニ(セブン&アイHLDG(3382))はこの取り組みが進んでいます。百貨店・家電量販店などはこの取り組みが遅れています。
  • 海外で成長
    内需株であった小売業が、近年はアジアや欧米で売上を拡大し始めています。日本で強いビジネスモデルが、そのまま海外で通用するケースもあります。ファーストリテイリング(9983)、良品計画(7453)、セブン&アイHLDG(3382)などは海外での売上拡大が軌道に乗ってきました。
  • ネット販売で成長
    ネット販売が本格性長期を迎えています。MonotaRO(3064)、スタートトゥデイ(3092)などがネット小売業の成長企業となっています。大手スーパーや百貨店でも最近ネット販売を強化する努力を始めていますが、今のところコストに見合う利益を確保できていません。

(2)2月決算小売業の注目点

 

時価総額の大きい小売主要企業の決算期

コード 銘柄名 決算期
2651 ローソン 2月
2670 エービーシー・マート
3086 J.フロント リテイリング
3382 セブン&アイHLDG
7453 良品計画
7649 スギHLDG
8028 ファミリーマート
8227 しまむら
8233 高島屋
8267 イオン
9843 ニトリHLDG
3092 スタートトゥデイ 3月
3099 三越伊勢丹HLDG
8242 エイチ・ツー・オー リテイリン
8252 丸井グループ
9831 ヤマダ電機
9989 サンドラッグ
3349 コスモス薬品 5月
3391 ツルハHLDG
7532 ドンキホーテHLDG 6月
9983 ファーストリテイリング 8月

今、2月決算の小売企業の決算発表が続いています。2月決算小売株の決算発表は、以下の4点から注目されます。

  • いち早く2015年度の業績予想が出る
    日本の上場企業はほとんどが3月決算で、まだ決算発表は始まっていません。決算発表前で3月決算企業に積極的な売買を仕掛けにくい中、先に決算発表が行われる2月決算小売株に注目が集まりやすくなります。
  • 小売業は新年度予想を増収増益で出す傾向が強い
    日本企業は新年度の業績予想を低め低めに出す傾向があります。後から、業績予想を下方修正しないでいいように、できれば上方修正できるように、わざと低めに出すようです。ところが、小売業は増収増益で予想を作る傾向が強いのです。3月期決算企業の新年度予想がわからない中、いち早く増収増益で予想を出してくる小売株には注目が集まります。
  • 今年は消費増税がない
    2014年度は消費増税があったために小売業は、全般に不振でした。2015年度は、消費増税がないので増益率が高くなることが期待されます。大手小売業には、月次売上高を公表している会社が多数あります。3月までは消費増税の影響で前年比マイナスであった月次売上高が、4月からは前年比でプラスに転じる見込みであることも注目できます。
  • インバウンド(訪日外国人観光客)需要取り込みがテーマになっている
    円安効果で、インバウンド需要の拡大が著しく、小売株のテーマとなっています。百貨店などの決算説明会で、外国人観光客向けの売上げが急増しているデータが示されれば、さらに注目が高まると思います。

(出所:日本政府観光局(JNTO))

(訪日外国人数の月次推移:2011年1月~2015年2月)

 

 

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