1日の日経平均は、172円安の19,034円でした。これまでの上昇ピッチが速すぎたので、利益確定売りが優勢です。日本の景気・企業業績の回復色がこれから強まると考えていますので、日本株は買い場との考えは変わりません。買っていく銘柄のアイディアはいろいろありますが、底値を探る段階では、まず、日本を代表する優良株から投資していったらいいと思います。

(1)スピード調整が続く可能性

4月1日に始まる新年度(2016年3月期)に、私は15%の増益(金融を除く東証一部上場銘柄経常利益)を予想しています。増益を織り込み、今年12月末には日経平均は、21,000円まで上昇すると予想しています。

ただし、短期的な懸念は、足元の株価上昇ピッチがし過ぎることです。目先は、スピード調整となる可能性があります。

日経平均週足:2013年1月―2015年4月1日

(2)ディフェンシブ株が下げる展開は、先行きの期待を含む

3月31日は日経平均は204円安、4月1日は172円安となりました。この間の下げを主導しているのは、これまで値もちの良かったディフェンシブ株です。ディフェンシブ株とは、景気の影響を受けにくく、安定的に高収益を上げる株のことです。

具体的には、カルビー(2229)キッコーマン(2801)花王(4452)武田薬品工業(4502)オリエンタルランド(4661)花王(4452)ユニチャーム(8113)などの下落率が相対的に高くなりました。

同じ下げ相場でも、景気敏感株の下落率が大きい下げ相場と、ディフェンシブ株の下落率が大きい下げ相場では、今後の相場へのインプリケーション(示唆)が異なります。ディフェンシブ株の下げが大きい足元の調整は、先行き経済が回復することを考えながら、機関投資家が、日本株のポジションを調整していることをうかがわせます。

私は、今後、景気敏感株中心に、日本株のリバウンドが見込めると予想しています。

(3)まずは、大型優良株から投資

日経平均が底値をつけたか、まだわかりませんが、先行きの相場回復を見込み、日本株を買い増ししたい局面です。まずは、以下の通り、優良株から投資してみたいと思います。

コード 銘柄名 31日株価 配当利回り PER:倍 PBR:倍
6501 日立製作所 815.8 1.47 15.7 1.42
6503 三菱電機 1,420.5 1.90 15.2 1.83
6902 デンソー 5,379.0 1.76 16.2 1.50
7203 トヨタ自動車 8,236.0 2.42 12.1 1.67
8766 東京海上HLDG 4,534.0 1.76 12.6 1.13

(楽天証券経済研究所が作成)