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原油関連株への投資の考え方
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

原油関連株への投資の考え方

2015/3/31
30日の日経平均は、125円高の19,411円でした。朝の9時14分に184円安まで下がったのですが、すぐに切り返してプラスで引けました。
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30日の日経平均は、125円高の19,411円でした。朝の9時14分に184円安まで下がったのですが、すぐに切り返してプラスで引けました。下がったところでは買いたい投資家が多いと感じさせる展開でした。

今日は、原油関連株への投資の考え方について書きます。

(1)原油急落直後につき、原油関連株に積極投資はできない

原油やシェールガスなどの権益を高値で買った企業には、資源権益の減損が必要になる可能性があります。住友商事(8053)は、シェールガス権益などに減損が発生し、2015年3月期に850億円の純損失を計上する見込みです。

石油精製業では、高値で買った原油在庫に在庫評価損が発生します。JX HLDG(5020)は、在庫評価損などの影響で、2015年3月期は3,200億円の純損失を計上する見込みです。

たとえ減損や在庫評価損が発生しない場合でも、原油やガス事業の収益の見通しは良くありません。市況下落によって今後、利益が減る可能性が高まりました。また、資源開発に関連するビジネスにも、悪影響が及びます。鉱山機械やシームレス鋼管、LNGプラントの建設などに悪影響が及ぶ可能性があります。エネルギービジネス全般に、逆風がふいています。

(2)配当利回りなど株価指標でみて割安と考えられる銘柄は多い

原油関連株の多くは、原油下落を受けて、昨年来の株価が不振でした。配当利回り・PER(株価収益率)・PBR(株価純資産倍率)などの株価指標で見て、割安になっているものが多くなっています。原油下落にともなう今後の利益悪化を株価がかなり織り込んでいるとも言えます。

今後、原油価格が世界的に反発すれば、こうした銘柄の株価も上昇する可能性があります。現時点で、すぐに原油価格が本格的に反発すると見越すことはできませんが、それでも私は、現在1バレル50ドル前後にあるWTI原油先物(期近)は、年後半に60~70ドルに反発すると予想しています。原油関連株にも一部、分散投資していいと考えています。

 

参考:原油関連株

コード 銘柄名 30日株価:円 PER:倍 PBR:倍 配当利回り
1605 国際石油開発帝石 1,327.0 25 0.66 1.4%
5020 JX HLDG 462.9 NA 0.54 3.5%
6301 小松製作所 2,348.5 14 1.51 2.5%
8031 三井物産 1,622.0 9 0.71 3.9%
8058 三菱商事 2,450.0 10 0.75 2.9%

(注:楽天証券経済研究所が作成)

(3)原油価格反転はいつか?

原油価格反転の鍵を握るのは、北米シェールオイルの生産動向です。今回の原油急落は、需要減少によって引き起こされたというより、供給増加によって引き起こされた面が大きいと考えるからです。北米のシェールオイル生産が減少して、供給過剰が解消しないことには原油の反発は見込めません。私は、今年の後半にそれが起こると予想しています。

 

ニューヨークWTI原油先物(期近)2014年4月~2015年3月

(注)シェールオイル生産コストは楽天証券経済研究所推定

原油の世界的な供給過剰の震源地はアメリカです。シェールオイル増産が進み、アメリカの原油輸入が減少したことが、世界的な需給バランスを崩しました。アメリカの輸入が減ったために余った中東原油が、欧州やアジアに流れ、世界的に供給過剰が広がりました。今回は、余剰原油が発生しないように、サウジアラビアが減産することはありませんでした。サウジは、あえて減産しないで原油価格の下落を容認することで、シェールオイルの増産を止めようとしたのです。

サウジの思惑通り、原油価格は急落し、北米のシェール油田の多くで生産コスト割れが起こりました。ところが、それでも、足元シェールオイルの生産はまだ増え続けています。なぜでしょう?

冷静に考えればわかることですが、たとえコスト割れになっても、ひとたび生産を開始したシェール油井は、掘りつくすまで生産を続けるしかありません。生産を始めるまでに多大なコストがかかるが、生産を開始してしまえば、追加でかかるコスト(変動費)はさほど大きくありません。当初かかったコストをすべて回収できなくても、それでも生産は止められないのです。

ただし、シェール油井には、比較的短期に採掘可能量を掘りつくすものもあります。次々と新しい油井を開発していかなければ、生産量を維持できません。注目すべきは、今、北米のシェール油井の新規開発が、原油価格急落の影響を受けて、前年比3割近く落ち込んでいることです。

既存の油井の生産は減っていませんが、新規開発が減っているので、今年後半になれば、シェールオイル生産は目に見えて減る可能性もあります。それが、今年後半に、私が原油価格の反発を見込む理由です。

 

 

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