22日の日経平均は、391円高の15,195円と大幅に上昇しました。世界的なリスク資産の投げ売りは一巡し、日経平均は自律反発局面に入りつつあると考えています。

10月は、外国人投資家が投げ売りした日本株を、個人投資家が冷静に買っていったことが、需給動向からわかります。

(1)外国人が売ると個人が買い、外国人が買うと個人が売る

過去の主体別売買動向を見ると、外国人投資家と個人投資家の売買は、正反対になることが多いことがわかります。

外国人・個人投資家の日本株売買動向(売買代金差額)と、日経平均の動き

(出所:東京証券取引所・ブルームバーグより楽天証券経済研究所が作成)

上のグラフを見れば、外国人が高値買いする時に個人投資家は売り、外国人が安値を売る時に個人が買っている傾向がはっきりしています。

  • 2013年11-12月:日経平均の高値で外国人が4兆円以上買い越す中で、個人が4兆円近く売り越しています。
  • 2014年1月:日経平均が急落する過程で、外国人が1兆円以上売り越し、個人が1兆円以上買い越しました。
  • 2014年9月:日経平均の高値で外国人が買い、個人が売りました。
  • 2014年10月:外国人投資家が投売りする日本株を、個人投資家が上手く安値で買ったという結果になると、私は考えています。

(2)暴落局面で下値を叩いて売る外国人投資家

過去の日本株暴落局面を検証すると、ほとんどのケースで外国人が底値を売り、個人投資家が底値を買っています。リーマンショックが起こって日経平均が8,000円割れまで急落した2008年10月は、外国人投資家が日本株を投げ売りする中で、個人投資家が1兆円以上、買い越しました。

(3)日本株に強気の判断を継続

日本株は割安であり、来年にかけて日本の景気・企業業績のゆるやかな回復は続くと考えていますので、日本株は引き続き「買い場」との判断を継続します。