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次世代自動車の本命は?
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略を毎営業日レポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者と…

次世代自動車の本命は?

2014/7/10
次世代自動車の本命は、燃料電池車(水素を充填して発電しながら走る自動車)との見方が増えてきました。5年前には電気自動車(電気だけで走る自動車)が本命と見られていたが、今は、電気自動車への期待は低下しています。
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次世代自動車の本命は、燃料電池車(水素を充填して発電しながら走る自動車)との見方が増えてきました。5年前には電気自動車(電気だけで走る自動車)が本命と見られていたが、今は、電気自動車への期待は低下しています。

(1)トヨタ自動車に追い風

燃料電池車が本格普及するのは、10年以上先です。燃料電池車が普及する前に、まず、ハイブリッド車(電気とガソリンを両方使って走る自動車)やプラグイン・ハイブリッド車(家庭のコンセントから充電できるハイブリッド車)が世界的に普及するでしょう。深刻な大気汚染に苦しむ中国も、ようやくハイブリッド車の導入に前向きになってきました。

これでホッと胸をなでおろしているのがヨタ自動車(7203)・本田技研工業(7267)など、日本の自動車メーカーです。ハイブリッド車の主要技術は、トヨタなど日本メーカーが独占しています。

トヨタは、ガソリンを燃料とする自動車で圧倒的な強みを持つだけに、世界を走る自動車が電気自動車に置き換わると、これまで内燃機関で培ってきた技術力が役に立たなくなってしまうところでした。ハイブリッド車から燃料電池車につながる技術開発では、トヨタは世界の先端を走っており、今のところ問題はありません。

(2)次世代自動車の本命が、電気自動車から燃料電池車に代わった背景

次世代自動車候補の比較

(出所:楽天証券経済研究所 作成)

世界中で普及する車になるための4つの条件について、ガソリン車・ハイブリッド車・電気自動車・燃料電池車の現状を比較した上の表をご覧ください。

ガソリン車は、排ガスに問題あることを除けば、きわめて使い勝手のいい自動車であることがわかります。燃料充填時間は数分と短く(○)、航続距離は多くのガソリン車で500キロ程度と長い(○)。ガソリンスタンドが全国に普及しており、インフラ整備も良好(○)。ただし、世界中に自動車があふれ、新興国で大気汚染の問題が無視できなくなった今日、排ガス(×)の問題は無視できなくなりました。

ガソリン車の改良版として、ハイブリッド車が有望なのは、この表からもわかります。ただし、ガソリンを使うのは同じで排ガスの評価は△です。

そこで、排ガスが出ない電気自動車に期待が集まりました。ところが、電気自動車には、燃料充填時間が長すぎる(高速充電でも30分)、航続距離が短すぎる(100キロ程度)という問題がありました。技術開発によって、充電時間は短縮され、航続距離は伸びるでしょうが、ガソリン車並の利便性が確保できるメドはありません。

急きょ次世代自動車の本命として浮上したのが燃料電池車です。燃料電池車は、燃料充填時間や航続距離で、ガソリン車並みの利便性が得られます。残る問題は、車両価格とインフラです。トヨタが今年度中に発売する燃料電池車は700万円程度になる見込みです。販売補助金が政府から出る見込みですが、それでも高すぎて本格普及は見込めません。また、燃料電池車の普及に必要な水素ステーションの整備もまだ進んでいません。

政府は成長戦略として、燃料電池車を世界最速で普及させる方針を出しています。そのために必要なインフラ整備を支援していく見込みです。燃料電池車でも、日本が世界をリードすることを期待したいと思います。

(3)次世代自動車関連の参考銘柄

コード 銘柄名 コメント
6594 日本電産 車載モーターが本格成長期に。自動車部品会社を買収し、車載事業の拡大を加速する方針。
6902 デンソー 電装品で世界トップの技術力。元はトヨタ向けが主体であったが、近年はホンダや独フォルクスワーゲンなど非トヨタ向け売上が拡大し、成長をけん引。
7203 トヨタ自動車 ハイブリッド車の主要技術を独占。今年度中に燃料電池車を700万円程度で発売する予定。安全運転支援システム(危険を察知したら自動でブレーキがかかる装置など)の開発でも先行。ただし、自動運転車の開発では米グーグル社に遅れをとっている。
7267 本田技研工業 2015年にも燃料電池車を発売予定。トヨタとともに、ハイブリッド車にも積極的に取り組んでいる。
6674 ジーエス・ユアサコーポレーション リチウムイオン電池の欠点であった、充放電繰り返しによる劣化を小さくすることに成功。今後、ハイブリッド車向けで、ニッケル水素電池に代わってリチウムイオン電池の採用が増えると予想される。自動車用のリチウムイオン電池はまだ赤字だが、ビルのバックアップ電源用のリチウムイオン電池は高収益。

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