2月14日の日経平均は、221円安の14,313円。この水準は、買い場と考えます。これには、3つの理由があります。

(1)日経平均14,313円で買いと考える3つの理由

  • テクニカル分析で、14,180円に重要な節目があること。
  • 2014年も、日本の景気・企業業績の回復が続くと予想すること。
  • 日本株は、PER(株価収益率)・PBR(株価純資産倍率)・配当利回りなどの株価指標で見て、割安と考えられること。

株は、長期的には、景気・企業業績で動きますが、短期的には需給(売り手と買い手の力関係)で動きます。需給を読むには、テクニカル分析が欠かせません。

今日はまず、テクニカル分析で、14,180円を下値メドと考える理由を説明します。

(2)テクニカル分析では、14,180円に重要な節目がある

日経平均は、昨年5月から10月にかけて大きな三角もちあいを作りました(グラフA)。この大きな三角もち合いは10月末にかけて14,180円に収束し、その後、日経平均は大きく上放れました。14,180円は、半年あまりかけて値固めした水準なので、テクニカル分析では重要な節目となります。

2月5日に一時14,000円を割れた日経平均が、すぐ急反発して2月12日に14,874円まで戻ったのは、14,000円を下値の目処として意識している買い手が、買い出動したからです。

先週後半は、再び売り優勢となって14,313円まで下がりましたが、この水準では再び、買いが入りやすくなると思います。

(グラフA)日経平均の週足(2013年1月~2014年2月14日)

私は、日経平均で「14,180円が目先の底」と考えていますが、実はテクニカル分析だけで結論を出すことはできません。テクニカル分析でわかることは、「14,180円が重要な節目」ということだけです。

14,180円にひいた赤い線の上半分だけ見てください。2013年5月以降、日経平均は14,180円からの上値トライを4回やっていますが、ことごとく売りに押されて14,000円まで打ち返されています。14,180円より上では、売り手の力が買い手の力を上回っていることがわかります。

ただし、14,180円より下半分では、売り手より買い手の力が上回っています。2013年5月以降、日経平均が14,180円より下へ売られると、買いが優勢となって14,180円へ戻しているからです。

(3)景気・企業業績が、最終的な株の動向を決める

私は、日本の景気・企業業績は2014年も回復が続くと考えています。2014年度に、純利益は15%伸びると予想しています。増益率は、2013年度よりも低くなりますが、それでも二桁増益が続くと考えています。

私は、日経平均の26週移動平均線が「企業業績の回復に見合った」日経平均の水準と考えています(グラフB)。

(グラフB)日経平均週足(2013年1月~2014年2月14日)再掲

相場は常に行き過ぎるものです。グラフBを見ると、過剰な期待で、日経平均が26週移動平均線を大幅に上回って上昇するとスピード調整が起こり、日経平均は26週移動平均線まで売られていることがわかります。2013年5~6月、2014年1~2月の大きな調整は、上昇ピッチが速すぎることに対して起こったスピード調整と考えています。

今回の調整で、日経平均は26週移動平均線を割り込んでいます。これを新たな長い調整入りのシグナルと捉えるテクニカル・アナリストもいますが、私はそうは考えません。日本の景気・企業業績は回復が続くと考えているからです。26週移動平均線も、まだ上昇を続けています。私は、日経平均は売られ過ぎで、日本株は買いの好機と判断しています。