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歴史的な安値まで下落した商品(コモディティ)の今後に注目する
吉田 哲
週刊コモディティマーケット
コモディティ(商品)をお取引いただく上でのコメント・アイディアを提供するレポートです。金をはじめとした貴金属、原油をはじめとしたエネルギー関連銘柄、とうもろこし・大豆などの穀物な…

歴史的な安値まで下落した商品(コモディティ)の今後に注目する

2015/9/4
以下のとおり、NYダウ・日経平均・ドルインデックス・商品(コモディティ)のそれぞれの指標を見る限り、株価・通貨においては過去8年の高値圏、商品(コモディティ)においては安値圏で推移していることが分かる。
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  • 商品(コモディティ)は歴史的な安値に接近
  • 世界経済への不安・懸念の高まりは金(ゴールド)に関心が集まるきっかけとなる
  • 金(ゴールド)価格よりプラチナ価格が安い状態は継続中

商品(コモディティ)は歴史的な安値に接近

以下のとおり、NYダウ・日経平均・ドルインデックス・商品(コモディティ)のそれぞれの指標を見る限り、株価・通貨においては過去8年の高値圏、商品(コモディティ)においては安値圏で推移していることが分かる。

リーマンショック前の高値、同ショック後の安値を一つの歴史的な節目ととらえれば、現在この高値、あるいは安値に差し掛かっている投資対象においては、分散投資対象として安値圏にある商品(コモディティ)の投資価値が高まっていると考えることができよう。

図1:国際的な商品指数「ロジャーズ国際商品指数」

出所:ブルームバーグより筆者作成

図2:米国工業株の指標「NYダウ」

出所:ブルームバーグより筆者作成

図3:上海市場の総合的な指数「上海総合指数」

 

出所:ブルームバーグより筆者作成

図4:日本市場の流れの指標となる「日経平均株価」

出所:ブルームバーグより筆者作成

図5:ドルの強弱の流れを示す「ドルインデックス」

出所:ブルームバーグより筆者作成

NYダウ、日経平均株価、ドルインデックスはリーマンショック後の高値からやや下落し、上海総合については直近高値あるいはリーマンショック後の高値よりも安く、同ショック後の安値よりも高い状況にある。

一方、商品(コモディティ)は、同ショック後のほぼ安値水準にある。

全般的には、(上海総合を除き)株・ドルの高値から反落、商品(コモディティ)安値圏、ということが言える。

世界経済への不安・懸念の高まりは金(ゴールド)に関心が集まるきっかけとなる

上記の他、「代替投資」の対象としての金(ゴールド)への関心が高まっていると考えられる点について、次の例が挙げられる。

以下は、今月世界的な金の調査機関であるワールドゴールドカウンシルが発表した四半期ごとの金(ゴールド)の需要についてのデータからの抜粋である。

金(ゴールド)の全需要の約5分の1を占める「個人の金のバーとコインの需要」について、2014年4月~6月期と2015年4月~6月期の国別の需要を比較したものである。

図6:金と原油の値動き (ともにNY先物市場)
左軸:原油 ドル/バーレル 右軸:金 ドル/トロイオンス

出所:ブルームバーグより筆者作成

ギリシャを中心とした欧州不安、中国を発端とした世界同時株安、逆オイルショック、米国の利上げなどの世界のさまざまなマーケットを揺るがす大きな材料が出現した状況の中、こうした不安・懸念が意識されて金価格は安定推移となった。

このような状況を映して、欧州や中国で個人の金買いの動きが出始めていることも安定推移となった要因と考えられる。

図7:個人の金(ゴールド)消費量の推移 (単位:トン)

出所:ワールドゴールドカウンシル公表のデータより筆者作成

金(ゴールド)価格よりプラチナ価格が安い状態は継続中

上記のように金価格が、世界の不安・懸念が意識されていることなどを背景に安定した推移となっているが、昨年夏場からの金とプラチナの価格の逆転は現在も継続している。

プラチナには、金よりも流通量・生産量が少ないこと、化学的に金よりも優位であることなどの特徴がある。

このため、プラチナ価格は金価格よりも高いのが通常であるとされている。

しかし、プラチナ需要において工業用需要の割合が高いことから、世界の景気減速懸念が要因となりプラチナが弱含み、金価格を下回る状況となっている。(プラチナ価格と金価格の逆転現象)

この逆転現象は、2011年にも発生したが、2012年中ごろには通常のプラチナ価格が金価格よりも高い状況に戻っている。(下図参照)

図8:プラチナ価格と金(ゴールド)価格の推移 (単位:円/グラム)

出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

今後も金・プラチナの価格動向に注目していきたい。

※レポート内で使用しているデータについて
特にことわりがない限り、国内商品先物銘柄は6番目の限月(期先)を、海外商品先物はその時点で取引量が最も多い限月(中心限月)のデータを採用。

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