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原油需給はタイト化へ
吉田 哲
週刊コモディティマーケット
コモディティ(商品)をお取引いただく上でのコメント・アイディアを提供するレポートです。金をはじめとした貴金属、原油をはじめとしたエネルギー関連銘柄、とうもろこし・大豆などの穀物な…

原油需給はタイト化へ

2015/7/10
米エネルギー省は7月7日に発表した短期見通しレポートで、7月6日にブレント原油が約4ドル下落した点について触れ、以下の要因によって価格の変動幅が大きくなっていることについて言及した。
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  • 北米の稼働リグ数は約30週ぶりに増加 4月から6月にかけての原油価格上昇を受け
  • 米シェールオイル主要生産地域の原油生産量見込みは引き続き減少傾向
  • 米原油生産は減少する見通し 2016年上旬にかけて
  • 世界の原油需給は供給過剰解消方向へ向かう見通し 2016年上旬にかけて
  • 米・欧・中の原油消費量(全需要の約47%)は長期的な増加トレンドを維持する見込み

米エネルギー省は7月7日に発表した短期見通しレポートで、7月6日にブレント原油が約4ドル下落した点について触れ、以下の要因によって価格の変動幅が大きくなっていることについて言及した。

  • 中国の低い経済成長
  • ギリシャが支援プログラムへの投票でNoとした余波
  • イランからの石油輸出について
  • 原油・石油製品在庫増加

同レポート内では同時にNY原油(WTI)価格の見通しについて触れ、2015年平均で55ドル、2016年平均で62ドルとした。

また、米国の5月の原油生産は4月に比べ日量50,000バレル減少、2016年初めまで減少傾向は続くとしている。

原油価格下落を受け、北米の稼働リグ数は約30週ぶりに増加

減少傾向だった北米の稼働原油リグ数について、イーグルフォード、パーミヤンなどの一部の主要生産地域での稼働リグ数が増加したことを受け、北米の稼働リグ数の合計は約30週ぶりに増加した。

図:1 北米の稼働原油リグ数の推移(左 単位:基)とNY原油価格(右 単位:ドル/バレル)

出所:ベイカーヒューズ公表のデータより筆者作成

前週比プラス12基という数値で微増という状況ではあるが、稼働リグ数の減少に歯止めがかかったかどうか今後の動向に注目していきたい。

米シェールオイル主要生産地域の原油生産量見込みは減少傾向継続

以下は7月8日にEIA(米エネルギー情報局)が公表した、米シェールオイル主要生産地域の原油生産見通しの推移である。

図2:米シェールオイル主要生産地域の原油生産量(日量)見通し (単位:百万バレル)

出所:米エネルギー省公表データより筆者作成

昨年12月より本格的に始まった稼働リグ数の減少が、シェールオイル主要生産地域の原油生産量の減少(見込み)に寄与し、4月以降その流れが継続している。

図3:米原油生産量と米主要シェール生産地域の原油生産量の推移(単位:バレル/日量)

出所:米エネルギー省公表データより筆者作成

図4:米原油生産量に占める米主要シェール生産地域の原油生産量の割合

出所:米エネルギー省公表データより筆者作成

図5:米原油生産量(日量)の推移(2015年7月以降は見通し) (単位:百万バレル)

出所:米エネルギー省公表データより筆者作成

図6:世界の原油需給バランス(供給-消費) (単位:百万バレル/日量)

出所:米エネルギー省公表データより筆者作成

2014年中ごろからの原油急落の背景とされた世界の原油供給過剰感は、上図のとおり2016年上旬にかけて解消方向へ向かう見通しである。

ただ、2016年上旬以降は、米国の原油生産増加などでやや供給過剰の状況が続く見込みとなっている。

米・欧・中の原油消費量(全需要の約47%)は長期的な増加トレンドを維持する見込み

図7:米国・欧州・中国 3地域合計の原油消費量(日量)の推移 (単位:百万バレル)

出所:米エネルギー省公表データより筆者作成

米国・中国・欧州の原油消費量は全体の約47%を占めている(2015年6月時点米エネルギー省公表データより)。

足元、中国・欧州の景気減速が懸念されているが、2015年後半から2016年初めにかけて原油消費量が減少するも、長期的には増加する見通しである。

※レポート内で使用しているデータについて
特にことわりがない限り、国内商品先物銘柄は6番目の限月(期先)を、海外商品先物はその時点で取引量が最も多い限月(中心限月)のデータを採用。

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