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今中能夫「楽天証券投資Weekly」
今中 能夫
楽天証券投資weekly セクター・投資テーマ編
毎週金曜日夕方掲載。楽天証券経済研究所チーフアナリスト 今中能夫の、今週1週間の国内株式市場の情報がつまった週刊レポートです。注目セクターと投資テーマに重点を置いて、相場と銘柄を…

今中能夫「楽天証券投資Weekly」

2013/8/9
今週から「楽天証券投資Weekly」を発行します。従来お送りしてきた「信用取引評価損益率コメント」「決算発表銘柄コメント」を発展的に統合したものです。
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楽天証券経済研究所所属のアナリスト今中能夫による今週1週間の国内株式市場の情報がつまった週刊レポートです。
今後の相場の見通し、決算発表情報、個別銘柄の短期株価見通しなどを分かりやすく解説しています。

マーケットコメント

日経平均は週初は高かったものの再び下落、14,000円を割った

2013年8月5日の週の株式市場は、週初は前週末の比較的強い相場を引き継いだものの、アメリカの金融緩和縮小が9月に始まるという見方が蒸し返されたことで、7日水曜日から大幅下落しました。7日は、前日比576.12円安の13,824.94円となり14,000円を割り込み、8日も前日比219.38円安となりました。9日金曜日は朝方は高かったものの、前場途中から軟化し、結局前日比9.63円高の13,615.19円で終わりました。

チャートを見ると、日経平均株価は三角保合の中での上下運動を示現していると見ることが出来ますが、5月23日に高値を打った後のチャート通りの動きを見せられると、相場の勢いのなさを感じざるを得ません。三角保合が終了するのが8月下旬から9月上旬にかけてと思われるため、それまでは調整が続き、その後上か下への変化があると思われます。

1Qで現れた企業業績動向を見ると、業種、企業によるばらつきはあるものの、企業業績全般は上向きと考えてよいと思われます。従って、企業業績のみを考えると、三角保合後の相場は上向きに転換すると思われますが、マクロ的な変動、例えば、1ドル=95円を突破するような急激な円高、金利急騰、アメリカ、中国、アセアンの景気の変調を現す統計数値の発表などがあると、保合後の株価下落がないとは言えないと思われます。

また、夏枯れで売買代金が縮小しており、上にも下にも行き易い相場になっていると思われます。来週のお盆休みを通過するまで、慎重なスタンスが必要と思われます。

グラフ1 日経平均株価:日足

円高

為替が再び円高になっています。日米金利差を見ると、円安方向に動きやすくなっていると思われますが、実際には中々そうならないため、逆方向の動きが出てきたようです。

今回の決算(2014年3月期1Q決算)では、2014年3月期業績予想における為替レート見通しとして、2Q以降の為替レートを当初見通しの通りとし、1Qの実績レートを加味して2014年3月期為替レート前提を算出している企業が多く見られます。そのため、トヨタ自動車や本田技研工業は、2014年3月期前提レートが当初見通しに比べやや円安にはなっていますが、2Q以降はトヨタが1ドル=90円、1ユーロ=120円、ホンダが1ドル=95円、1ユーロ=125円と、期初見通しが維持されています。自動車、電機の他社も同様の前提レートとなっている会社が多いようです。また、2013年3月期の平均レートは概ね1ドル=82~83円、1ユーロ=106~107円です。従って、前年度に比べても、会社予想に比べても、今の為替レートは概ね円安といってよい水準なのです。

しかし、仮に1ドル=95円を上回る円高になった場合には、為替のみを考えたときに、輸出・グローバル企業の企業業績に下方修正要因が発生しつつあると考える向きが多くなる可能性があります。私は趨勢的には円安方向に向かうと考えていますが、一時的に少々きつい円高にならないとは限りません。為替には注意が必要と思われます。

グラフ2 ドル/円レート:日足

 

景気ウォッチャー調査

8月8日発表の7月の景気ウォッチャー調査を見ると、企業の現状判断(方向性)DI、先行き判断(方向性)DIは高水準な状態が続いており、企業業績の拡大を裏付ける結果となっています。円安メリット、アベノミクス効果による経営者のマインド改善という記述が見られます。ただし、円安による原材料高を指摘する声があり、一様に企業業績が改善しているとは言えない状況です。

雇用のDIは3~5月に比べると改善度合いが一服しています。ただし、企業の採用意欲が回復している模様で、引き続きよい状態と思われます。

一方で、家計については難しい傾向も出てきました。円安によって値上げが相次いだ海外ブランド品の販売数量減少を指摘する声があります。百貨店の売り上げも天候不順の影響を受けています。家計の現状判断DIと先行き判断DIは明らかに下がっており、家計=個人消費の動きは少し注意が必要になってきたと思われます。

景気ウォッチャー調査は日経平均との連動性が高いと言われています。7月調査を持って直ちに今後の株式市場の悪化を見通すことは出来ませんが、円安と天候不順による問題が企業や家計に出てきました。これらの問題が今後どうなるか注視したいと思います。

表1:景気ウォッチャー調査:現状判断(方向性)DI

表2:楽天証券投資WEEKLY

グラフ7 日経平均株価:月足

グラフ8 信用取引評価損益率と日経平均株価

マーケットスケジュール

2013年8月12日の週の日本での注目点は、まず、12日公表の4-6月期GDP第1次速報です。次に13日公表の日銀金融政策決定会合議事要旨(7月10、11日分)、同じく13日公表の6月の機械受注です。

アメリカは、15日に7月の鉱工業生産指数、8月のニューヨーク連銀製造業景気指数、8月のフィラデルフィア連銀景況指数、16日に7月の住宅着工件数、7月の建設許可件数があります。

日本では12日の4-6月期GDPが注目されます。アメリカでは16日の住宅関連統計が注目されます。日本はお盆休みですが、薄商いが予想される中で、数字によっては流れの変化があるかもしれません。

 

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