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今中能夫「楽天証券投資Weekly」
今中 能夫
楽天証券投資weekly セクター・投資テーマ編
毎週金曜日夕方掲載。楽天証券経済研究所チーフアナリスト 今中能夫の、今週1週間の国内株式市場の情報がつまった週刊レポートです。注目セクターと投資テーマに重点を置いて、相場と銘柄を…

今中能夫「楽天証券投資Weekly」

2013/3/15
今週から「楽天証券投資Weekly」を発行します。従来お送りしてきた「信用取引評価損益率コメント」「決算発表銘柄コメント」を発展的に統合したものです。
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楽天証券経済研究所所属のアナリスト今中能夫による今週1週間の国内株式市場の情報がつまった週刊レポートです。
今後の相場の見通し、決算発表情報、個別銘柄の短期株価見通しなどを分かりやすく解説しています。

マーケットコメント

2013年3月11日の週の株式市場は、高値揉み合いとなりながらも堅調に推移しました。前週8日に前日比315.54円高の12,282.62円となった後、週央にやや下げる場面がありましたが、15日前場に前日比100円以上上げて12,500円台に入り、昨年からの高値を更新しました。ドル円レートが1ドル=96円台、1ユーロ=125円台に入ったことから輸出関連株が物色され、ソニー、パナソニック、京セラ、村田製作所などの電機、電子部品や、任天堂、カプコン、サンリオなどのゲーム・エンタテインメント、トヨタ自動車、本田技研工業、デンソーなどの自動車、自動車部品、商船三井、日本郵船などの海運などが物色されました。

反面、これまでの相場の牽引役だった不動産株は、15日は落ち着いた動きとなりました。ただし、前場軟化した三菱地所が後場に切り返したほか、J-REIT、三井倉庫、住友倉庫などの倉庫株、飯野海運、東京急行、東京都競馬など、海運、鉄道、サービス業などでの土地持ち企業は引き続き物色されており、土地に関するテーマには根強いものがありそうです。

黒田日銀新総裁の下で予想される大幅金融緩和だけが不動産株の上げ材料というわけではないようです。昨年10月にリニューアルオープンした東京ステーションホテルと改装後の東京駅が観光名所になっており、大勢の観光客が訪れています。東京駅周辺の人の数が格段に多くなり、丸の内、大手町は単なるビジネス街ではなくなり始めています。

この丸の内を中核に、三菱地所が大手町の再開発を進めています。大手町の隣の日本橋三越前では三井不動産の再開発が進んでいます。更にその周辺では、平和不動産が東京証券会館ビルと周辺ビルを合わせた再開発計画を持っています。

このように、東京中心部の再開発計画が多くなっており、実際に東京駅周辺では古い高層ビルを取り壊しての再開発が何箇所も進行中です。大規模な工事が多いため、大成建設、大林組などの大手建設会社がこのような再開発計画を受注しています。

また、倉庫が不動産市場で重要な投資対象になってきましたが、この背景にはネット通販の好調による倉庫不足があります。

このように、不動産大手の三菱地所、三井不動産、住友不動産(新宿での再開発が多い)だけでなく、平和不動産、トーセイなど東京の中心部を地盤とした不動産会社や、不動産業を併営している土地持ち企業、例えば、日本郵船、飯野海運などの土地持ち海運会社や東急などの電鉄各社などに大きなビジネスチャンスが訪れていると思われます。

地価を見ると、三菱地所が昨年末から丸の内のビル家賃の値上げ交渉に入っています。大型金融緩和が実施されれば、いずれ地価上昇が予想されます。

このように見ると、円安による業績拡大に注目した自動車、電機、機械などの輸出・グローバル系と、不動産、建設だけでなく、倉庫、海運、電鉄、金融(銀行、生保など)などの金融緩和・内需系とが、車の両輪のように交互に物色される相場が当面続くと思われます。また、内需系企業でも、商用車メーカー(日野自動車、いすゞ自動車、新明和工業、極東開発工業など)のように復興需要の恩恵を受けている企業群もあります。循環物色の中で強い相場が続くと思われます。

日経平均の当面の上値の目処は、リーマンショック前の高値2007年2月28日ザラ場18,300.39円から下落した後のザラ場安値2008年10月31日6,994.90円から2分の1戻しした12,600円前後(即ち今の株価水準です)、次いで3分の2戻しの14,500円前後と思われます。当面は日銀新総裁の仕事に注目したいと思います。

表1:楽天証券投資WEEKLY

グラフ1 日経平均株価:日足

グラフ2 日経平均株価:月足

グラフ3 信用取引評価損益率と日経平均株価

グラフ4 円/ドルレート:日足

グラフ5 円/ユーロレート:日足

マーケットスケジュール

2013年3月18日の週のマーケットスケジュールを概観します。

日本での注目点は、21日公表の2月の貿易統計です。数字次第では更なる円安の可能性があります。

アメリカでの注目点は、19日です。この日に2月の住宅着工件数、建設許可件数が公表されます。また、19、20日にFOMCが開催されます。

日本では貿易赤字がどの程度かが注目されます。アメリカはFOMCのコメントと、住宅関連指標に注目したいと思います。

特集:円安メリットで来期(2014年3月期)業績の好調が予想される会社 2

じりじりと円安が続いています。先週掲載した表2を今回もご覧ください。足元の為替レート(先週は1ドル=95円台、1ユーロ=124円台、今回は1ドル=96円台、1ユーロ=125円台)が来期も続くと想定した場合の来期の円安メリットと今期予想営業利益とを比較したものです。また、前回のように、この中から業績変化率の大きな銘柄を選んで2014年3月期業績を試算してみました。

ただし、来期に予想される製品需給、そのセクターの景気なども加味すると、円安メリットが最も業績に反映されやすいセクターは、自動車セクター(完成車メーカー)になると思われます。

表2:自動車、電機等の主要企業の為替感応度

本田技研工業

本田技研工業は、世界の自動車メーカーの中で珍しく乗用車、二輪車、汎用機、小型航空機と事業を多角化しています。多角化していることで業績が安定する場合もありますが、今回は乗用車部門の業績拡大が薄まってしまうことになってしまうと思われます。ただしそれでも、楽天証券の試算では来期に50%以上の営業増益を達成する可能性があります。

今後2~3年間新車ラッシュになる見通しです。それに伴い、日本、アメリカ、アセアンなどに新工場を建設する計画です。そのため、2~3年間は減価償却費やその他の経費が増加すると思われます。このため、トヨタに比べると業績変化率は低くなると思われます。

表3:本田技研工業の業績予想(試算)

マツダ

主力工場を国内においているため、円高の中で業績が悪化していました。しかし、その間に国内工場の効率化、北米中心に海外工場の新設増強を進めたため、収益体質は大幅に改善しています。また、アテンザ、CX-5(SUV、いずれも超低燃費技術SKYACTIVEを搭載)のような人気車が業績を牽引しています。

そのため、今期は1ドル=80円前後の円高でも黒字化する見通しでしたが、11月からの円安で3Q決算時に会社側業績見通しが上方修正されました。為替の円安メリットが大きいため、足元の円安が続く場合は来期は大幅増益が予想されます。

表4:マツダの業績予想(試算)

デンソー

世界有数の大手自動車部品メーカーです。カーエアコン、熱交換器などの大手ですが、特に電装品、自動車用電子部品や半導体に強みがあります。トヨタグループですが、売上高の約半分はトヨタ自動車以外の自動車メーカーに納入しています。最近ではハイブリッドシステムが伸びています。また、ハイブリッドなどの低燃費技術とともに、自動危険回避装置のような安全技術の開発に注力しています。

円安メリットは今期、来期の業績にプラスになると思われます。ただし、仕入先の部品メーカーには海外から材料を買っている会社が少なくありませんので、円安によるコストアップ分が仕入れ価格に上乗せされます。一方で完成車メーカーは、デンソーが被る円安デメリットの半分程度しか価格転嫁に応じないと思われます。従って、大手といえども自動車部品メーカーは完成車メーカーほど円安メリットは大きくないようです。業績は完成車の生産台数に依存する部分が多くなると思われます。

表5:デンソーの業績予想(試算)

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