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個人投資家サーベイ「楽天DI」2013年7月
楽天証券経済研究所
個人投資家サーベイ 楽天DI
楽天証券では、口座をお持ちの方に毎月1回、日本株や為替の見通しについてアンケートを行い、その結果を楽天証券経済研究所が分析してレポート。月替わりで時事性のあるテーマについても調査…

個人投資家サーベイ「楽天DI」2013年7月

2013/7/1
今回のアンケート実施期間は7月29日~7月31日でした。
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はじめに

今回のアンケート実施期間は7月29日~7月31日でした。

7月の国内株市場を振り返ると、月末の日経平均は13,668円となり、前月末比9円安で終了しました。結果的にほぼ横ばいでしたが、月間の値幅(高値と安値の差)は1,390円と大きく、チャートで値動きを追っていくと、「ジリジリ上昇した後にストンと下落する」形となりました。

月の下旬に差し掛かるまでは、米量的金融緩和の継続期待による米国株高をはじめ、月内最大のイベントとなる参院選後の安定政権の確保やアベノミクス第二弾への期待、本格化する企業決算の上振れ期待などを背景に、ジリ高の基調が続き、一時は15,000円台が視野に入る場面も見られました。

ただ、肝心のイベントを通過した後は上値追いの展開とはならず、企業決算も一部で中国など新興国の景気減速が影響したものが出始めたこと、為替市場の円高傾向などが加わり、反対に売りに押されはじめました。相場の短期的な過熱感もあったことでその勢いは強く、短期間のうちに14,000円台割れまで下落しました。

今回のアンケートは、日経平均がストンと下落していた時に実施されたこともあり、前回調査から悪化する結果となりました。先行きについては依然として強気が多く、弱気に傾いたとは言い切れないものの、足元の状況に対する慎重姿勢がより強まっています。これまでの強気のメインシナリオを維持しつつも、不安の芽が意識され始めている印象となりました。

次回も是非、本アンケートにご協力頂ければ幸いです。

楽天証券 経済研究所 シニアマーケットアナリスト
土信田 雅之

1.日経平均の見通し

「足元の警戒感で勢いは弱まりつつも、強気見通しは継続」

  • Q1:7月29日と1カ月後の日経平均の見通し DI=0.87
    (6月24日と1カ月後の日経平均の見通し DI=6.58)
  • Q2:7月29日と3カ月後の日経平均の見通し DI=19.55
    (6月24日と3カ月後の日経平均の見通し DI=23.99)

日経平均の1カ月先の見通しDIおよび3カ月先の見通しDIは、それぞれプラスの0.87、19.55となり、前回のDI(それぞれ6.58、23.99)を下回る結果となりました。DIの低下傾向は1カ月先で3回連続、3カ月先で4回連続になります。

今回の結果は、アンケート期間(7月29日~31日)の国内株市場の動きが影響を与えた面がありそうです。日経平均は29日に前日比で468円下落し、節目の14,000円割れとなった後、30日の反発(208円高)を挟んで、31日に再び反落(201円安)という動きでした。買い材料に乏しい中、米国のFOMCや4-6月期GDP速報値、7月雇用統計をはじめ、中国の7月製造業PMIの発表など数多くのイベントが控えていたことに、為替市場の円高傾向も加わって、売りに押される展開となっていました。

とはいえ、DIの内訳となる回答比率(強気、中立、弱気)を見てみると、1カ月先については、強気の割合が前回より減少(28.66%から24.74%)し、弱気の割合が増加(22.08%から23.88%)しましたが、もっとも比率が高かったのは中立(49.26%から51.38%)で、約半数を占めました。強気と弱気の見方が拮抗する中、ひとまず様子見という姿勢が強かったことが窺えます。また、3カ月先については、強気の割合が減少(44.16%から41.0%)したものの、中立(37.54%)や弱気(21.45%)を上回っています。そのため、日経平均に対する全体の見通しは、一気に弱気に傾いたというよりは、足元をより慎重に見つつも、参院選後のアベノミクスの次の展開など、先行きに対する期待感を支えに強気姿勢を維持していると言えそうです。

今回のアンケート後に通過した米国イベントですが、FOMCの声明文では景気認識の表現がややマイルドになった程度で目新しい進展はなく、雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想を下回る増加人数だったことで、市場では「量的緩和策がしばらく継続する」との見方が強まりました。ただ、その後は複数のFRB要人が量的金融緩和の縮小実施に言及するなど、米国の量的金融緩和策縮小をめぐる動向は引き続き注目材料となりそうです。8月はFOMCの開催がなく、次回は9月17日~18日の予定ですが、その前にもう一度雇用統計の発表が控えています。

また、与党の勝利に終わった参院選後の相場展開ですが、国会のねじれ解消による安定政権確保や政策実行のスピード感、アベノミクス次の一手などに対する期待感はありながらも、今のところ積極的な株式市場の買い材料にはなっていません。参院選直後から盛り上がってきたのは、消費税の引き上げに関する議論ですが、確かに消費増税による景気下押し圧力に対する懸念は否定できないものの、それは前々から想定されていたことです。

だからこそ、参院選の勝利によって、安倍政権は成長戦略や規制緩和・構造改革などに踏み込み、財政再建と脱デフレの両立を目指して行くことができると思われたのですが、それがここにきて、消費増税の先送り議論が出てきてしまったことが、期待が株価につながらない背景になっていると考えられます。消費増税の影響よりも、選挙に勝利しながら前に進めない政権に対する失望につながりかねず、「アベノリスク」という言葉が登場するようになってきました。今後、政権がモタモタするような状況が続くと、行動を促すために株式市場が軟調となる、催促相場の場面が出てくるかもしれません。

楽天証券 経済研究所 シニアマーケットアナリスト 土信田 雅之

2.為替相場の見通し

  ドル/円 ユーロ/円 豪ドル/円
7月29日 DI=18.86 DI=10.38 DI=7.09
6月24日 DI=32.06 DI=18.90 DI=13.16

米ドルは、8月2日(金)の米雇用統計が芳しくない結果となったこともあり、米国の金融緩和先送り観測から下げ足を速めています。雇用統計直前には1ドル=100円目前まで上昇していましたが、8月6日(月)のNY時間終値ベースで97.735をつけています。7月末実施の為替DIは、米ドル18.06(前回は32.06)、ユーロは10.38(同18.90)、豪ドルは7.09(同13.16)という結果で、先月よりさらに円高を見る向きが多くなってきているようです。

米ドル

米ドルは6月13日の93.80円から7月8日は101.円半ばまで強く回復を見せていましたが、7月10日のFOMC議事録とバーナンキ議長の講演が早期金融緩和に否定的であったことを受け、安値展開となりました。7月末実施のDIをみると、昨年12月をピークに7カ月連続で減少し(65.95-62.11-54.12-49.90-41.32-37.85-32.06-18.06)、円高方向の回答が24.05%と昨月に引き続き本年では一番高い数字の更新となり、円安回答は42.91%と10ポイント近く減少しています。8月は、米国の雇用回復が見られないことによるQE3の終了観測が揺れており、同時に米ドルも方向感ないまま「買ったもの」を「売り戻す」ことによる円高への流れとなっているようです。

市場では6-7月の値動きのサポートレベルが96.70水準にあることから、目下97円割れの展開を睨みつつ円高方向に見ている向きが多いようです。

8月6日以降の米ドルの注目の日程

  • 8月29日  米2013年2QGDP(改定値)
  • 9月4日 米貿易収支
  • 9月6日 米雇用統計

QE3終了の動向については要注意
その他、住宅関連の指標は注意深く見ていきましょう。

ユーロ、豪ドル

7月ユーロDIは米ドル同様に円安方向への回答率が9ポイント近く減少しています。米ドルの方向感に呼応した結果となっておりますが、足元ユーロの対ドル価格は上昇しており、対円レートも一目均衡表でみると、先月の雲中から上に突き出ています。ただし8月7日現在、(1)基準線を下回ってきたこと、(2)先行スパン近づいてきていることもあり注意が必要です。

直近のユーロ材料

インフレ関連の指標に注意(金利関連)
ギリシャ、ポルトガルはいまだ警戒

豪ドルDIは前回の13.16から7.09と一桁台まで下落しました。先月同様に円高方向が増加したのではなく、円安方向が減少し“変わらず”とみる向きが増加しました。為替レートも1豪ドル=90円を割り込み8月6日のNY終値で87.85レベルとなっております。

市場ではすでに利下げを織り込まれていましたが、8月6日の豪金融政策決定会合で政策金利を2.75%から2.50%へ25bp引き下げました。スティーブンス豪中銀総裁は30日の講演で「インフレ見通しは一段の緩和余地を提供しており、最近の物価指標はそうした判断を変えるものではない」と述べており、追加利下げを示唆しています。豪中銀は低金利と通貨安による景気支援を続ける姿勢を示していますので、今後も豪ドル安(円高)基調が続く公算が大きいのではないでしょうか。

8月9日発表の豪中銀金融政策発表での成長率の見通しがどうなるか注目です(下方修正の可能性もあり)。

楽天証券 FX本部長 永倉 弘昭

3.今後注目する投資先

  今回 前回
アメリカ 50.52% 43.10% 7.42%
EU諸国 7.79% 6.79% 0.99%
ブラジル 15.74% 14.23% 1.52%
ロシア 6.57% 6.79% △0.22%
インド 23.36% 22.72% 0.64%
中国 7.79% 7.43% 0.35%
中東・北アフリカ 10.38% 11.46% △1.08%
東南アジア 43.08% 40.55% 2.53%
中南米 8.82% 5.10% 3.73
東欧 5.19% 3.61% 1.58%

4.今後注目する投資商品

  今回 前回
国内株式 76.12% 77.28% △1.16%
外国株式 25.26% 24.84% 0.42%
投資信託 35.64% 27.39% 8.25%
ETF 16.78% 14.23% 2.56%
FX(外国為替証拠金取引) 13.49% 14.86% △1.37%
国内債券 8.13% 6.58% 1.55%
海外債券 9.52% 7.64% 1.87%
17.30% 15.29% 2.01%
原油 4.50% 4.03% 0.46%
商品 2.42% 2.97% △0.55%
REIT 13.67% 10.83% 2.84%
CFD 1.56% 1.49% 0.07%

「DI(Diffusion Index)」とは

景気判断に用いられる諸指標を選定し、現状認識がどちらの方向に向いているかを示す指数。『楽天DI』では、日銀短観と同じ計算方法を採用し、「(強気回答数-弱気回答数)÷全回答数×100」、「(円安回答数-円高回答数)÷全回答数×100」で算出いたします。
【各指標の見方は以下の通りです。】
日経平均 DIがプラス→強気、DIがマイナス→弱気
為替   DIがプラス→円安、DIがマイナス→円高
すべての回答が中立だった場合、DIは0となります。

【この記事に対するアンケート回答はこちらから】

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