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備えあれば憂いなし!保有株の下落に備えた防衛法を考える(その1)
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

備えあれば憂いなし!保有株の下落に備えた防衛法を考える(その1)

2011/3/10
資産運用に精通した公認会計士として活躍している、足立武志氏による「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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株式投資もリスクへの備えが重要

生命保険、自動車保険、火災保険……私たちは人生における様々なリスクに備えるために保険を活用しています。

株式投資においても同じように、株価下落というリスクに備えた対策が重要です。

そこで今回から数回に分けて、株式投資におけるリスクの回避・軽減やリスクヘッジの方法について考えてみたいと思います。

基本は株式への投下資金を増減させること

株価下落というリスクに対する最も基本的な対策は、「株式市場の状況に応じて株式への投下資金を増減させる」ことです。

1,000万円の投資資金があるとき、もし1,000万円の全額を株式に投じていれば、株価が30%値下がりすると300万円の損失が生じてしまいます。しかし、株式に投じる金額を100万円に抑えていれば、株価が30%値下がりしても30万円の損失で済みます。投資資金全体からみればわずか3%の損失でしかありません。

このように、株価が下落する可能性が高い状況では、株式への投下資金を減らすことがリスクの軽減に直結します。

株価が下落する可能性が高いかどうかは株価のトレンドで判断します。下降トレンドにある間は、株式への投下資金を減らしておくべきでしょう。逆に、株価が上昇トレンドにあり、株価が上昇する可能性が高いならば、株式への投下資金を増やして利益を伸ばすことが望まれます。

また、最近はエジプト、シリアといった中東の国々のデモが広がり、これが株価にどのような影響を与えるか推測するのが難しい状況です。このように先行きの見通しが不透明なときは、下降トレンドになっていないとしても、とりあえず株式への投下資金を減らして様子を見るのも一つの手です。

投下資金の増減は株価のトレンドに応じて実行を

株価のトレンドは個別銘柄ごとに把握してもよいのですが、これは実際にやってみると結構大変です。そこで、例えば日経平均株価のトレンドが上昇トレンドの間は各個別銘柄も強気(保有・買い増し)、下降トレンドになったら弱気(売却)、としておけば対応しやすいと思います。

また、トレンドの見極めを日足チャートで行うか週足チャートで行うかは、ご自身の投資スタンスに合わせて決定すればよいでしょう。1~3カ月程度の投資期間なら日足チャート、半年~1年程度の投資期間なら週足チャートで判断する、といった感じです。

筆者は、底値近辺で買うことのできた現物株であれば、日足チャートが下降トレンド入りしても売ることはせず、少なくとも週足のチャートが下降トレンド入りするまでは保有し続けます。一方、信用取引で買った銘柄は、短期決戦が基本なので、日足チャートが下降トレンド入りしたら売るようにしています。

突発的な急落に備える掛け捨ての保険とは?

上記の方法は下降トレンドでは株式への投資資金を大きく減らすことになるため、株価下落に対する防衛法として効果的なものです。

しかし、この方法は突発的な株価急落には弱いのが難点です。たとえ上昇トレンドが続いていたとしても、ある日突然大事件が起きればそれまでのトレンドに関係なく株価が急落してしまう恐れがあるからです。

ブラックマンデー、NY同時多発テロ、リーマン・ショック……突発的な出来事による株価急落は株式投資をしている限り避けては通れません。その一方で、こうした出来事がいつ起こるか予測できないのもまた事実です。

そんなとき、リスクヘッジの方法として有効なのが「プットオプション(売る権利)を買う」というものです。

プットオプションは、株価が下落すると価格が上昇する特性があります。プットオプションは将来の株価急落に備えた、いわば掛け捨ての保険です。

例えば2008年10月の歴史的な株価急落の際には、プットオプションの価格が短期間で何十倍、何百倍にまで跳ね上がりました。もしこのときに少量でもプットオプションを保有していれば、それによる利益で持ち株の値下がりによる損失をかなりカバーすることができたのです。

具体例でプットオプションの効果を検証

例えば、3月1日現在の日経平均株価が10,500円のとき、4月期日・権利行使価格9,500円のプットオプションを1枚15円で1,000枚(15×1,000=1万5千円)購入したとします。

もしその後何か大事件が起こって株価が急落し、清算日(4月第2金曜日)の寄り付きに算定される清算価格が9,000円だったとすると、(9,500円-9,000円)×1,000枚=50万円を得ることができます。購入価格1万5千円が30倍以上の50万円になるのです。これで保有株の損失をカバーすることが可能になります。

ただし清算日の清算価格が権利行使価格である9,500円以上なら、購入したプットオプションの価値はゼロになってしまいます。これが、プットオプションが掛け捨ての保険と呼ばれるゆえんです。

なお、オプションは清算日まで持ち続ける必要はありません。清算日前であっても、いつでも市場で売却することができます。したがって、株価が短期間で大きく下落して保有するプットオプションの価格が大きく上昇したら、清算日を待たずに売却して利益確定をしておくのも1つの手です。

次回は、株価が下落すればするほど価格の上昇が見込まれるETFについてです。その特徴や実際にリスクヘッジに用いる際の注意点などをご説明したいと思います。

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