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投資信託とチャート分析
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

投資信託とチャート分析

2010/8/5
資産運用に精通した公認会計士として活躍している、足立武志氏による「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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先日、「株式投資で失敗しないための株価チャート活用法」というタイトルで、オンラインセミナーを行いました。その際、時間の関係上お答えできなかったご質問の中に、「投資信託のチャート分析はどうしたらよいか?」というものがありました。これは多くの個人投資家の方にとっても気になる点ではないかと思い、今回のテーマとしました。

チャート分析がなぜ必要か

個別株への投資であれば、チャート分析は必須です。株式投資は株価のトレンドに逆らってはうまくいきません。いくら業績がよい企業であっても、株価が下降トレンドにあれば結構大きく下がってしまうことも多いものです。
そして、この「トレンド」を見極めるために株価チャートが非常に大きな役割を果たしています。企業の業績をみただけでは株価が上昇トレンドなのか下降トレンドなのか皆目分かりませんが、株価チャートをみれば一目瞭然です。
もう1つ、株価の動きは将来の企業業績に大きく影響を受けますが、企業の発表する業績予想はあくまでも予想です。しかし、不思議なことに株価は業績予想の修正がなされる前に、それを織り込む動きを見せることがよくあります。したがって、好調な業績予想を発表している企業であっても、下降トレンドに転換したならばトレンド転換を重視して一旦売却しておけば、もしその後の業績下方修正で株価が大きく下落したとしても、損失を未然に防ぐことができるのです。

投資信託にチャート分析はなじまない

では、個別株と同じように、投資信託もチャート分析を使ってトレンドの判定や売り時・買い時の判断をすることは有用なのでしょうか。筆者は「投資信託にはチャート分析はなじまない」と考えています。
一般的なアクティブ型の投資信託は、ファンドマネージャーが組み入れる銘柄を選択し、随時組み入れ銘柄の入れ替えや組み入れ比率の変更を行います。そのため、投資信託のチャートは「連続性が保たれていない」という重大な問題点があるのです。
単純化して説明しましょう。ある投資信託では5月はじめにA株を100%組み入れたが、6月はじめにはA株をすべて売却しB株を100%組み入れ、そして7月はじめにB株を全部売却してC株を100%組み入れたとしましょう。すると、この投資信託のチャートは5月のA株のチャートと6月のB株のチャート、そして7月のC株のチャートを1つにつなぎ合わせたものと同じ形状になるはずです。このチャートを分析したところであまり意味がない、ということがお分かりいただけるでしょうか。

チャート分析で重要なのは「連続性」

もちろん、実際の投資信託はここまで極端ではないものの、銘柄入れ替えや組み入れ比率変更を随時行っているのですから、個別銘柄のような「連続性」のあるチャートにはなりようがないのです。
繰り返しますが、チャートは「連続性」が非常に重要です。新日鉄株のチャートは過去も現在も将来も新日鉄株の動きだけを表すからチャート分析に意味があるのです。日経平均株価やTOPIXといった指数も、定期的な銘柄入れ替えや新規上場・上場廃止の銘柄による影響はあるもののおおむね連続性が保たれているため、チャート分析が有用となります。同様の理由から、指数に連動するタイプのパッシブ型投資信託やETFであればチャート分析は有効です。
しかし、その時々で構成銘柄が変わるアクティブ型投資信託のチャートは、単に投資信託の価格の変化を表しているに過ぎません。そこから無理にトレンドや買い時・売り時を探そうとすると、逆に誤った投資判断につながりかねません。

投資信託のチャートはこう使う

とはいうものの、投資信託のチャートは普通に存在します。投資関連のインターネットサイトでも簡単に見つけることができます。また投資信託の広告をみると、過去の価格推移を示したチャートが載っていることがよくあります。
でも、連続性を持たない投資信託のチャートは、そのままトレンド分析や売り買いのタイミングをはかるために用いるべきではありません。そうではなく、他の投資信託や指数と比較して過去のパフォーマンスをみるために使うのがよいでしょう。例えばこの投資信託はアクティブ型を謳いながらチャートをみると指数よりパフォーマンスが悪いので投資は見送ろうとか、同じカテゴリーに分類される投資信託同士のチャートを比べてパフォーマンスが最も良いものに投資しよう、というようにです。
もちろん、投資信託の過去のパフォーマンスはあくまでも過去の結果に過ぎません。将来も同じような投資成果が得られるわけではない点には十分に注意してください。

チャート分析がなじまない投資信託へは「信じて託する」のみ

いくらアクティブ型の投資信託といえども、指数の動きと全く異なる価格推移となるわけではなく、大局的な方向性は同じですから、チャート分析が全く役に立たないとまではいいません。しかし、個別株や指数に対してチャート分析を行うのに比べれば、信頼性はかなり劣ると言わざるを得ません。
投資信託はその名のとおり「信じて託する」もの。個別株投資のようにチャート分析によるトレンドの判定や売り時・買い時の見極めが不向きで、企業業績をはじめとしたファンダメンタル分析による投資判断もできません。ファンドマネージャーを信じて一蓮托生するしかないのです。企業業績(ファンダメンタル)や株価のトレンド(テクニカル)を重視して自らの判断で投資をしたいという方は、投資信託よりも個別株投資の方が向いているように思います。

7月16日(金)20:00~21:00 に行われた 足立武志「株式投資で失敗しないための株価チャート活用法」
録画の編集がアップされました。よろしければご覧ください。

「株式投資で失敗しないための株価チャート活用法」の動画はこちら 

内容:初心者、初級者の個人投資家の方を対象の株価チャートの活用法です。
※ 直伝の録画セミナーコーナーに約1カ月間掲載する予定です。

(現在は掲載を終了しております)

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