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資産運用の税金特集(5)~売却損と配当金の損益通算で節税が可能に
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

資産運用の税金特集(5)~売却損と配当金の損益通算で節税が可能に

2010/2/25
資産運用に精通した公認会計士として活躍している、足立武志氏による「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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2009年より売却損と配当金の損益通算が可能に

2009年分より、上場株式等の売却損と配当金を損益通算することができるようになりました。これにより、配当金受取時に源泉徴収されていた税金の一部または全部の還付を受けることができます。
また、当年中に生じた上場株式等の売却損だけでなく、前年以前から繰り越した売却損と損益通算することも可能です。
ただし、上場株式等の売却損と配当金を損益通算するには、原則として配当金を申告分離課税の方法により確定申告することが必要となります。

配当所得には3種類の課税方法があることを知っておこう

配当所得の課税方法は以下の3つがあります。

(1)確定申告せずに源泉徴収のみで完了

上場株式等の配当金を受け取る際には、10%の源泉徴収がされています。確定申告をしなければ、この源泉徴収のみで自動的に配当金への課税が完了することになります。

(2)総合課税により確定申告する

従来からあった方法で、総合課税(給与所得などと合算して課税対象となる)により税額が計算されます。この方法では、配当控除の適用を受けることができます。
総合課税の場合、税率は所得金額が大きいほど高くなるため、配当以外の他の所得の金額により、確定申告しない(1)の方法よりも有利になるケースと不利になるケースがあります。

(3)申告分離課税により確定申告する

2009年分より新設された方法です。他の所得と区分して、税率10%の分離課税が行われます。配当控除の適用はありません。
株式の売却損がある場合、配当金と損益通算するために使われる方法です。
逆に、配当金と損益通算する株式の売却損がなければ税額は(1)と同じなので、その場合はわざわざこの方法を選択する必要性はありません。(後述の合計所得金額の観点から、この方法を選択すると不利になることもありえます。)

なお、確定申告をするかどうかは、受け取った配当金ごとに選択することができますが、確定申告をすることとした配当金については、その全てを(2)もしくは(3)のどちらか一方に統一する必要があります。

2010年からは「源泉徴収有りの特定口座+株式数比例配分方式」で手間いらず

特集(3)でもご説明したとおり、2010年分以降は、源泉徴収ありの特定口座を開設し、かつ配当金の受領方法として「株式数比例配分方式」を選択していれば、当該源泉徴収ありの特定口座で受け取った配当金と株式の売却損を、証券会社が自動的に損益通算してくれます。損益通算のために確定申告をする手間が省けますから非常に利用価値の高い制度といえましょう。
ただし、2009年分は、例え源泉徴収ありの特定口座+株式数比例配分方式を選択していても、配当金につき申告分離課税による確定申告をしないと損益通算ができません。お間違えのないよう気をつけてください。

その他の注意点は?

配当金を確定申告する際には、配当金支払会社から送られてくる「上場株式配当等の支払通知書」の添付が必要ですのでご注意ください。お手許にない方は、配当金を受け取った会社の株主名簿管理人(信託銀行等)などへ連絡して取り寄せるようにしましょう。
また、配当金を確定申告すると、配当金につき源泉徴収された税金が戻ってくる一方で、確定申告した配当金は合計所得金額に含まれることがありますので注意してください。総合課税を選択した場合は配当所得の全額が、申告分離課税を選択した場合は同年中の株式売却損と損益通算した後の配当所得が合計所得金額に加算されます。その結果、社会保険料の増額や配偶者控除の適用除外など、思わぬ負担増につながることもあります。ご家族の分も含めて実際に確定申告する前にシミュレーションしておくことが重要です。

今回で全5回の税金特集は終わりますが、税金の知識は「知っていれば得をする」「知らなければ損をする」ものです。そして税制は毎年目まぐるしく変わっていくのも特徴です。最新の知識・情報を入手できるよう、常にアンテナを張り巡らせておきましょう。

本コラムに記載された税金に関する記述は一般的な取り扱いを説明したものです。他の所得の状況をはじめ、さまざまな要因により本コラムの記載内容とは異なる取り扱いとなる可能性があります。ご不明な点は税務署や税理士等へご相談ください。

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