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変わり身の早さが生き残りの秘訣
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

変わり身の早さが生き残りの秘訣

2009/12/10
資産運用に精通した公認会計士として活躍している、足立武志氏による「知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識」。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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弱気スタンスから強気スタンスへの転身

11月30日からの週の日本株は11月27日までのダラダラとした下落がウソのように急反発をみせ、日経平均株価は1カ月の下げ幅をわずか1週間で取り戻しました。
筆者は、日本株につき11月中旬までは完全な弱気スタンスでしたが、新興市場銘柄をはじめ一部の銘柄で反転するものが出始め、後述する騰落レシオや信用評価損益率が目先売られすぎのサインを示した11月下旬から中立~若干の強気スタンスに変えました。
そして、日銀の追加金融緩和策の発表を受けた12月3日の相場でも株価が下がらず、為替レートも円高にならなかったことで、とりえあえず短期的には強気スタンスに完全に移行しました(「短期的」と書いたのは、中期的に強気になれるかどうかはもう少し株価の推移をみないと判断がつかないからです)。
このように、11月中旬と12月上旬とでは筆者の投資スタンスは180度変わりました。

投資スタンスの転換が遅れると大きな損失の原因に

実は、株式投資では変わり身の早さ、つまりそれまでの強気スタンスもしくは弱気スタンスを転換させることが必要となる局面がよく訪れます。
上昇相場や下降相場がいつまでも続くわけではなく、当然いつかは相場の方向性が転換します。それをできるだけ早期に察知し、自らの相場見通しを変更することができるかどうかが、大失敗を防ぐために重要なポイントとなります。

例えば、2009年3月中旬を境に、日本株はそれまでの下降トレンドから上昇トレンドに移行しました。
しかし、投資家の中には、上昇トレンドに移行したことに気付かず、空売りを続けた人たちも数多くいました。こうした投資家が最終的には踏み上げにより買い戻しを余儀なくされたこともあり、かなり大きな反発につながりました。
2009年3月中旬までは弱気スタンスで正解だったのですが、3月中旬以降の株価上昇をみて、「この反発は一時的なもので大して上がらない」と決め付けず、「反発は一時的とは思うが、株価が大きく下がった後の反発局面だからとりあえず一旦空売りは買い戻して様子をみよう」とすることが大きな損失を回避するために必要でした。

逆に、2009年7月以降は、頑強な動きを続ける日経平均株価をよそに、株価の下落が続く多くの個別銘柄の動きをみて、持ち株を減らしたり、一旦手仕舞いするという判断が必要でした。これができなかった投資家は、多額の含み損を抱えてしまうことになったのです。

投資スタンスの変更は株価の動きに従って柔軟に

「まだまだ下降トレンドが続くに違いない」と半ば確信していたとしても、株価の動きによっては弱気スタンスを強気スタンスに変えていかなければなりません。これには大いなる抵抗感を伴うこともあるでしょう。でも株価のトレンドが変わったのに、いつまでも「まだ下がる」と思っていると、せっかくの買い時を逃してしまったり、空売りが踏み上げられて大きな損失を被ってしまうことになりかねません。もちろん上昇トレンドが下降トレンドに転換したときも同じで、いつまでも株を持ち続けていれば塩漬け株の発生を招いてしまいます。
長い期間下げ続けてきた株価が大きな反発を始める、逆に上げ続けてきた株価が大きく反落するというケースは相場のトレンドが転換することが多いため、特に注意しなければなりません。

トレンド転換の可能性はまず株価の動きで判断

株価がそれまでとは異なる方向に動き始めたとき、トレンドが転換する可能性があるわけですが、そのときトレンドが転換する理由を考えてはなりません。あくまでも株価の動きに注目すべきです。
12月2日の引け後の日銀の金融緩和策発表を受け、ネット上ではアナリストや経済評論家などをはじめ「期待に反して効果薄の策であり、失望感から明日は株安、円高になる」とそれこそ大合唱のように叫ばれていました。筆者もさすがにそうなるだろうと思っていましたが蓋を開けてみれば翌日の日本株は反落するどころか続伸しました。
結果的に、「効果薄」「期待はずれ」と叩かれた日銀の金融緩和策が、少なくとも短期的にはそれまでの日本株安・円高の重要な転機となったのです。個人投資家としても、「この程度の金融緩和策で相場のトレンドが変わるはずがない」、と決めつけるのではなく、株価や為替の動きから「流れが変わった」と感じる必要があるのです。

「売られすぎ」のサインで近々のトレンド転換に備える

また、騰落レシオや信用評価損益率から、近々の相場反転に対する準備をすることも有効です。騰落レシオは11月27日の時点で60%を割り込んでいましたし、信用評価損益率も11月27日時点でマイナス20%を割り込み、「反発近し」を示していました。11月27日時点の信用評価損益率の発表は12月2日でしたが、その前週にすでにマイナス20%に接近し、かつ11月24~27日の週も株価は下げ続けたことから、発表前に「マイナス20%を割り込むだろう」という予測をたて、適切な行動することはできました。
例えば、空売りをしているのであれば利食うなどして少なくとも中立スタンスに戻しておく、そして買い銘柄の候補選定をして買う準備をしておく、という行動です。
そのとき、いくら株式市場が弱気ムードで蔓延していたとしても、そのムードに流されないようにしましょう。まだ株価は下がると思っていたとしても売られすぎのサインに従って売り玉を縮小するなど機械的に行動することが重要です。

投資スタンスの変更が誤りだった時は

もちろん、トレンド転換の可能性を感じて投資スタンスの変更をして新規買いや新規売りを実行したものの、それが正しくなかったということも残念ながらあり得ます。そんな時は必ず損切りなど適切な対処を適時に行うようにしてください。
そして、11月最終週~12月第1週のようにあくまでも短期的なトレンド転換を予想してリバウンド狙いの新規買いをしたようなケースでは損切りの遵守が何よりも重要です。
含み益の生じた銘柄はリバウンド取りという当初の予定どおりそこそこの利益で売却してもよいですし、運良く歴史的な底値で買えた可能性もありますから、含み益のある間は持ち続ける、というのも1つの戦略です。
一方、新規買いした銘柄がリバウンドもほとんどみせずに下落してしまった場合は、直近安値を割り込んだ時点、もしくは買い値から10%値下がりした時点など、自ら設定した損切りルールに基づき損切りを実行するようにしてください。これを怠るとさらなる下落で塩漬け株になってしまう危険性が大いにあります。

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