1970(昭和45)年10月21日
佐藤栄作首相が日本人初の国連演説
1970(昭和45)年10月21日、佐藤栄作首相が国連総会で演説しました。日本人の首相として初めてです。
佐藤首相は1964年11月から1972年7月にかけて、第61~63代内閣総理大臣を務めた大物政治家です。佐藤氏は国連創設25周年記念総会で演説し、核兵器を「作らない」「持たない」「持ち込ませない」の非核三原則など日本の「平和国家」としての理念を世界に訴えました。深刻な戦争被害を体験した国のトップとして平和への願いを世界に訴えたのです。当時は東西冷戦のさなかでもあり、佐藤氏の政治姿勢に対して、米国を中心とする西側陣営や国内から批判もありました。
佐藤首相はその4年後の1974年、非核三原則の制定などが高く評価され、ノーベル平和賞を受賞しています。その際、佐藤氏は「ノーベル賞は個人ではなく、日本の国がもらった」と述べたと伝えられています。