今週は、AI(人工知能)相場の超主役株である米高速半導体メーカー・エヌビディア(NVDA)が22日(水)(日本時間23日(木)早朝)に2024年2-4月期決算を発表します。
同社が2月に発表した2-4月期の業績見通しでは、AI向け半導体の販売急増で、売上高は前年同期の約3.3倍と見込んでおり、市場予想はそれを若干上回る想定となっています。
驚異的な伸びを示すか、それとも市場期待を裏切るか。この非常に高いハードルをクリアできない限り、エヌビディアをはじめ急上昇が続いた日米半導体株が失望売りで全面安となる恐れもあります。
先週の東京株式市場では日経平均株価(225種)の17日(金)終値が前週末比558円(1.5%)高の3万8,787円まで上昇しました。
一方、自動車株や内需株など重厚長大産業の組み入れ比率が高いTOPIX(東証株価指数)は前週末比0.6%高にとどまり、上値の重い展開になりました。日経平均に対するTOPIXの低調ぶりの背景には、日本の割安大型株の決算発表が終わり材料難に陥ったことが挙げられます。
また、日本経済新聞の報道によると、東証プライム市場に上場する1,070社の今期2025年3月期の業績予想は、米国の利下げ観測による円安効果の剥落や中国・欧州経済の減速などを理由に、純利益が前期比4%の減益となり、5年ぶりに減益予想となっています。
こうした2025年3月期の業績予想に慎重な企業に対する失望売りもあり、手放しで「上昇相場再開!」と喜べるほどの力強さはありませんでした。
週明け5月20日(月)の日経平均株価終値は前週末比282円高の3万9,069円でした。出遅れ銘柄を買う動きが目立ち、約1カ月ぶりに3万9,000円台を回復しました。売り先行で始まった半導体株の一角も切り返して上昇。前週末に自社株買いを発表した信越化学工業(4063)が大幅に反発しました。
ただ、午前中に一時600円以上値上がりしましたが、午後に入ると手掛かり材料が少ない中で上げ幅を縮めました。国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年国債の利回りが0.975%に上昇し、2013年5月以来11年ぶりの高水準となったことも上値を重くしました。
今週の日本株は2024年3月期の決算発表がほぼ終了したため、エヌビディアなど米国株に連動して動く展開が強まりそうです。
先週の米国市場では物価高の鈍化で9月利下げ説に対する期待感が高まりました。
15日(水)発表の4月のCPI(消費者物価指数)が予想通り、前年同月比3.4%の上昇となり、3カ月ぶりに伸び率が下落しました。
機関投資家が運用指針にするS&P500種指数が初めて5,300ポイントの大台を突破し、ダウ工業株30種平均が17日(金)に史上初めて4万ドルの大台に乗るなど、主要3指数が全て史上最高値を更新して上昇ムード一色になりました。
今週は、エヌビディア決算次第で米国株がさらなる高みを目指し、日本株も再び力強い上昇気流に乗れるのか、それともAI相場に冷や水を浴びせる結果になるのか焦点になりそうです。
先週:日本株は今期予想で強弱まちまち、米国株は物価高鈍化で最高値更新と好対照
先週は日本企業の前期2024年3月期決算発表が最終盤を迎えました。
内需株では、三越伊勢丹ホールディングス(3099)が14日(火)に前期の大幅増益や自社株買いを発表し、17日の株価が週間で20.4%も急伸するなど、インバウンド(訪日外国人)需要に沸く百貨店株が好調でした。
半導体株では、半導体向け樹脂封止装置のTOWA(6315)が前週に2025年3月期の最高益更新予想を発表したことが好感され、17日の株価は前週末比20.2%高となり上場来高値を更新しました。
主力株の東京エレクトロン(8035)も前週末に2025年3月期純利益を前期比22.3%増とする見込みと1株当たり88円の増配計画を発表。ここまで株価が急上昇してきたこともあり、週明けの13日(月)は前週末比1.0%下落。週間ではプラスとなりましたが、3.1%高の小幅上昇で終わりました。
一方、2025年3月期の増収増益予想や増配計画を発表した円高メリット株のニトリホールディングス(9843)は、発表内容が市場予想に届かなかったことで、17日の株価は前週末比10.6%安と下落しました。
また、日銀の動きも株価に悪影響を与えました。
日銀は13日(月)、金融緩和策の一貫として行っている日本国債の買い入れオペレーションにおいて、残存期間5年超10年以下の国債の買い入れ予定額を突如、500億円減額。
これを受けて新発10年国債の金利は0.935%まで上昇し、借入金が多く金利上昇に弱い不動産や建設セクターが週間業種別騰落率で4~5%の大幅なマイナスになりました。
不動産や建設業で、主力の三井不動産(8801)の17日の株価は前週末比7.8%安、清水建設(1803)が15.6%安となるなど全体相場の足を引っ張りました。
一方、米国株は物価指標が予想通りの伸び鈍化傾向を示したことが好感されて、好調を持続。
14日(火)発表の米国の4月PPI(卸売物価指数)は前月比0.5%上昇で予想を上回ったものの、3月PPIが改定され、前月比0.2%の上昇から0.1%の下落に下方修正され、市場はそれほどネガティブに反応しませんでした。
続く15日(水)発表の4月CPIは前年同月比で3.4%の伸び、前月比では0.3%の伸びと、3月の伸び率から予想通り鈍化。
米国の中央銀行に当たるFRB(連邦準備制度理事会)が9月に利下げを開始するとの市場の期待が高まりました。
同日発表の4月の米国小売売上高もガソリン価格の高騰で他の支出が減ったことで、予想外に低い前月比横ばい。
ともに景気のソフトランディング(軟着陸)を示す内容だったため、米国株は勢いよく上昇しました。
米国の物価が鈍化して金利が低下すると日米金利差縮小で為替は円高に振れやすくなりますが、17日(金)のニューヨーク外国為替市場は1ドル=155円60銭台で終了。
為替相場は円買いの為替介入観測で急変動が続きましたが、円安に安定してきたことは、日本株にとって朗報といえるでしょう。
今週:22日のFOMC議事録、エヌビディア決算で相場展開がガラリと変わる!?5月株安は今年も起こる?
今週は、FRBが22日(水)に政策金利の維持を決めたFOMC(連邦公開市場委員会、4月30日、5月1日開催)の議事録を発表します。
最近のFRB高官の発言は総じてインフレ率が明確に2%台まで鈍化する確証がない限り、利下げはできないというもの。
15日(水)発表の4月CPIの伸び率は前月より鈍化したとはいえ前年同月比3.4%、変動の激しいエネルギーと食品を除いたコアCPIは3.6%でした。FRBはCPIを直接的な政策目標にしていませんが、いまだ2%のインフレ目標を大きく上回っています。
そう考えると、FOMC議事録でも金融引き締めに前向きなタカ派的な主張が打ち出される可能性が高そうです。
米国株は9月利下げ説の台頭で勢いよく史上最高値を更新しましたが、米国民は金融資産の50%超を株式や株式に連動した投資信託として保有しています。
株高で潤った米国の消費者がインフレにもかからず力強い消費活動を続ければ、物価の高止まりが続く可能性もあります。
株式市場が期待する物価高の鈍化には、当の株価自体が下落することが必要、というジレンマもあるため、米国株がこのまま勢いよく上昇できるかに注目です。
そして、米国株上昇のけん引役になってきたAI関連株の筆頭銘柄エヌビディアが22日(水)、日本時間の23日(木)早朝に、決算を発表します。
世界の半導体企業の状況を見渡すと、半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)が16日(木)に2024年2-4月期の決算を発表。5-7月期に関しても若干、予想を上回る業績見通しを発表したものの、16~17日にかけて株価は下落しています。
半導体受託製造で世界最大の台湾積体電路製造(TSMC)が10日(金)に、4月の売上高が前年同月比約60%増の過去最高に達したことを発表。AIサーバー向け半導体の販売が好調でした。
しかし、英国の半導体設計会社アーム・ホールディングスは8日(水)に発表した2025年3月期の年間売上高の見通しが保守的とみなされて株価が急落するなど、景況感に差が出ています。
米国では「セル・イン・メイ(株は5月に売れ)」というアノマリー(値動きのクセ)が知られているように、5~6月の株式市場は軟調な展開になることが多いもの。
こうした季節的要因もあるため、ある意味、「能天気なほど」上昇機運の高まった米国株が一転、下落に転じる可能性に注意が必要です。
その一方、エヌビディアは2023年以降、市場の疑心暗鬼を完膚(かんぷ)なきまでに打ち消す急成長を遂げてきました。
実際、インターネットを利用していれば、AI関連サービスの急速な普及を誰もがひしひしと感じているはず。
そのサービスの裏でエヌビディアの高速半導体が使われていることを考えると、エヌビディアの急成長が簡単に止まる可能性は低いとも考えられます。
22日(水)公表のエヌビディア決算が再び驚異的な伸びを示すか、それとも期待を裏切る物足りない数字に終わるか。
今週の株式市場は固唾(かたず)を飲んで、その結果を見守る展開になりそうです。









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