今日の為替ウォーキング

今日の一言

人生は儚く明日の保証は何もない。だからこそ今持てる力をすべて出し尽くせ。 - ティム・クック(アップル社CEO)

Get It On

 米国の3月のCPI(消費者物価指数)は、前月比で0.4%と2月から横ばいだったが、前年同月比は、昨年9月以来の大幅な伸びとなる3.5%の上昇となった。米国のインフレ率が「再燃」している理由のひとつにガソリン価格の上昇がある。FRBはガソリンの「供給を増やすこと」はできないから、がFRBにとってインフレ抑制の唯一の選択肢は「需要を減らすこと」である。

 例えば自家用車の運転の自粛を求め公共交通機関の利用を促進させる、あるいは節電や工場の休業を要請するなどだ。ただ、実質所得がすでに不況レベルにあるときに、需要を減らしすぎるのは危険な戦略である。FRBは経済成長かインフレ抑制かの政策ジレンマに悩んでいる。

 エネルギー節約という意味では、WFH(在宅勤務)も効果がある。一般的な会社の仕事場は、平均すると1日約5時間しか使用されていないが、照明や冷暖房はそれよりもはるかに長時間使用されている。週に3日自宅で仕事をすることで、欧州では1日あたり50万バレルの石油を節約できるという。

 在宅勤務は、通勤時間を業務の時間に使うことができて効率的だ。それだけではなく、子育て中の家庭にとっては、通勤時間を気にすることなく、自分のスキルに見合った仕事を探すことが可能になる。長期的に見れば児童手当や給付金を増やすよりもはるかに少子化対策として効果的だ。これからの時代、全日出社強制はアンチエコで少子化問題無視の会社ということになるのだ。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成