今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは149.55

 ↓下値メドは148.70 

債務と成長:債務の実質金利が経済成長率よりも低ければ、債務を心配することはない
天然ガス:バイデン大統領、国家安全保障を理由にLNGガスの輸出ライセンスの発行停止 
ECB:ラトビア中銀総裁「欧州がリセッションになる可能性がある」 
FRB:アトランタ前連銀総裁「FRBに利下げを急がせるようなデータはどこにも見当たらない」 
日銀:3月19日の日銀会合で利上げ決定、YCCは廃止へ。4月26日会合から前倒し

前日の市況

 2024年56営業日目のドル/円は、前日比0.10円の「円安」。だった。今週の「中央銀行イベント」を前に狭いレンジ内での取引となった。

 3月18日(月曜)は149.06円からスタート。東京時間昼前 に149.33円まで円安になってこの日の高値をつけたあと148.90円まで円高に戻して安値をつけた。終値は149.17円。24時間のレンジ幅は0.43円。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

今日の見通し

 日銀は本日の金融政策決定会合で、大規模緩和の解除を決定する。YCC(イールドカーブ・コントロール、長短金利操作)を廃止して、マイナス金利も解除する。約17年ぶりの歴史的政策変更である。しかし報道各社がすでに内容をリークしているため、マーケットに動揺はない。利上げでも円高にならないのは「織り込み済」ということだ。今は逆に、日銀が緩和解除を見送ることこそがサプライズだ。

 日銀はマイナス金利解除後も、当面はゼロ金利を維持すると見られている。これもドル/円が円安にとどまっている理由のひとつだ。しかし植田総裁が会合後の記者会見で予想以上にタカ派的姿勢を示すならば、円高に動く可能性がある。

 しかし、その円高も限定的だろう。明日のFOMC(米連邦公開市場委員会)でFRB(米連邦準備制度理事会)が利下げ幅縮小の見通しを示した場合、日米金利差はそれほど縮小しないということで、キャリートレーダーにとっては、ドル/円の下落は絶好の押し目買いチャンスとなる。FRBだけではなく他の中央銀行も利下げに慎重であるため、クロス円においても日銀ゼロ金利解除の円高インパクトを減殺することになる。

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

※次回為替Walkerは、4月2日(火)の掲載です。