金(ゴールド)は攻めの投資商品に

 本レポートで述べた通り、近年の金(ゴールド)相場と株価の関係は、以前ほど密接ではないと言えます。近年の金(ゴールド)と株の相関係数が0.7を超えていることを考えれば、金(ゴールド)と株は同時に上下、つまり利益の増減が同時進行する傾向があるためです。

 このため、株価の大幅下落という「縦揺れ」を回避することを目的に金(ゴールド)を保有するという手段は、なじまなくなってきていると考えられます。

 ですが筆者は、金(ゴールド)は、今後の資産形成・運用に重要な役割を果たす可能性があると考えています。「金(ゴールド)は攻めの投資商品」であると、発想を転換します。先述の通り、世界は分断状態にあります。

 この点は前回のレポートで述べた通り、2010年から続く、中央銀行の長期視点の大規模な買いを継続させる可能性があります。今後、長期視点では株の動向が今後どのように推移しても、金(ゴールド)は金(ゴールド)で動くと筆者はみています。

 こうした発想の転換が、結果的に株価の大幅下落という「縦揺れ」対策につながると、考えます。

図:金(ゴールド)に関わる七つのテーマ(2024年 筆者イメージ)

出所:筆者作成

[参考]貴金属関連の投資商品例

長期:

純金積立(当社ではクレジットカード決済で購入可能)
純金積立・スポット購入
投資信託(当社ではクレジットカード決済、楽天ポイントで購入可能。以下はNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)対応)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
三菱UFJ 純金ファンド
ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)

中期:

関連ETF(NISA対応)
SPDRゴールド・シェア(1326)
NF金価格連動型上場投資信託(1328)
純金上場信託(金の果実)(1540)
NN金先物ダブルブルETN(2036)
NN金先物ベアETN(2037)
SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDM)
iシェアーズ ゴールド・トラスト(IAU)
ヴァンエック・金鉱株ETF(GDX)

短期:

商品先物
国内商品先物
海外商品先物
CFD
金(ゴールド)、プラチナ、銀、パラジウム