通常の優待もあって、何年後かにグレードアップする長期継続優待がお得

 株主優待株には一定期間以上、株を長期継続保有しないと、そもそも優待権利が発生しない銘柄も増えています。

 ここまで紹介したものでは3年以上継続保有が必要なNTT、100株保有だと同じく3年以上保有して長期保有株主優待制度を利用しないと1デーパスポートがもらえないオリエンタルランドなどがその例です。

 そういった銘柄は長期保有で株価の値上がり益も狙えたり、優待内容がかなり豪華でお得なもの以外、優待株としての魅力は低くなります。

 やはり、権利付き最終日に株を購入して翌営業日の権利落ち日まで最短2日間保有しただけで通常の優待をもらえる上に、長期継続保有するとさらに優待内容がグレードアップするトリドールHDのような優待株のほうが魅力的でしょう。

 そこで通常の優待も外食・買い物費用や旅行費の節約に役立ち、なおかつ長期保有するとさらに追加で優待特典が獲得できるお得度の高い優待株をピックアップしました。
 

長期継続保有すると優待内容がますます魅力的になる3月優待株!

銘柄名 購入金額
(100株)
配当利回り
(2024年3月期の予想値)
優待内容
JR東日本(9020) 90万
2,000円
1.39% 首都圏、関東、東北にJR東日本を展開。インバウンド需要で鉄道事業、コロナ明けの人出回復で駅ナカ商業施設が好調で、来期2025年3月期も増収増益が続きそう。3月末に100株保有で同社営業路線内の運賃・料金が4割引になる優待券1枚贈呈。その他、同社グループ施設やネット通販サイト「JRE MALL」などで利用できる各種サービス券も多数贈呈。3年以上継続保有すると運賃などの割引券がもう1枚、追加贈呈される
ヤクルト本社(2267) 31万
5,200円
1.76% 国内で睡眠の質向上の「ヤクルト1000」が成長中。ただ中国など海外事業が停滞し、増収増益率の低下で株価は2023年後半に5,000円台から3,000円台まで急落。そろそろ下げ止まりか。通常優待は3月末に100株で自社飲料、食品など自社商品詰め合わせ。3年以上長期保有で、自社化粧品を追加贈呈(2023年3月末は薬用スキンクリーム)。その他、9月末株主にプロ野球球団「東京ヤクルトスワローズ」のファンクラブ無料入会特典も
全国保証(7164) 55万
3,100円
3.07% 住宅ローン保証の国内最大手。地価高騰で1件当たりの保証債務残高が上昇し増収増益が続く。株価も史上最高値圏で推移。3月末に100株以上で一律、3,000円分のクオカード贈呈。1年以上継続保有すると5,000円分のクオカードか5,000円相当のカタログギフトにグレードアップ。お得度が高く、条件となる継続保有期間が比較的短い、魅力的な追加優待といえる
ケーズ
ホールディングス(8282)
12万
3,900円
3.55% 猛暑によるエアコン販売など、採算のいい家電販売が上向きだが、人件費増で今期2024年3月期は増収減益予想。来期2025年3月期の持ち直しに期待したい。株価は1,200円を底に下げ止まりの兆しか。3月・9月末に100株で買い物優待券1,000円分贈呈。1年以上継続保有でもう1,000円分を追加贈呈。利用は店舗のみ可
商船三井(9104) 53万
7,800円
※株主優待は300株以上を2年以上継続
3.72% 海運会社大手。コンテナ船の運賃急騰一服も、中東の地政学的リスク台頭で船賃高止まり期待もあり、株価は上昇継続中。今回の3月末優待から、2年以上、300株(投資金額約161万3,400円)以上を継続保有すると、3,000円相当の地方名産品などが贈呈されるカタログギフト優待を新設。通常優待は100株で3月・9月末にクルーズ船旅行代金10%割引券2枚、9月末にフェリーサービス運賃片道5,000円割引券1枚
※最低購入金額は2024年2月22日(木)の終値で計算