今日の為替ウォーキング

今日の一言

何も学ぼうとしないなら、その瞬間は死んでいるも同然だ。 - ジャック・ニコルソン

Can't Give You Anything (But My Love)

 1月の米国のCPI(消費者物価指数)は、コア指数と総合指数がいずれも前月比・前年同月比ともに予想を上回る伸びとなった。コア指数は前月比0.39%上昇して、2023年4月以来の高水準となった。またスーパーコア指数は2022年4月以来の高水準となった。コア指数を押し上げたのは、OER(帰属家賃)と医療サービスの大幅上昇だ。一方で中古車価格は前月比3.4%下落し、2023年3月以来の大幅な下落となった。エネルギー価格も下落した。総合指数は前月比0.31%上昇した。前年比は12月の3.4%から1月は3.1%に低下した。

 OERとは、自宅を所有している世帯が、同じような住宅を賃貸する場合に支払うであろう家賃相当額を推定したものである。OERは、住宅価格や住宅ローン金利とは直接的な関係がなく、賃貸市場の状況によって変動する。OERの上昇は、住宅需要が高く住宅供給が不足していることを示す。また、住宅ローン金利の上昇や建設費の高騰などもOERに影響を与えている。OERの上昇はインフレ圧力の持続的な要因となっている。

 今日は1月の米個人消費支出(PCEコア・デフレーター)の発表がある。CPI は「店頭価格」を集計した指標で、新製品やプライベートブランドなど低価格品への代替消費が反映されないのに対し、PCE は消費行動の変化を織り込むように調整がなされている。また、CPIは住宅費用のウェイトが最も高いのに対して、PCEは医療費データのウェイトが高い。

 PCE デフレーターのほうが消費者の傾向や消費の好みの変化をより正確にとらえることができるため、FRBがインフレ指標として重視している。

出所:楽天証券作成
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今週の注目経済指標

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