今日の為替ウォーキング

今日の一言

偉大な業績を成し遂げるたったひとつの道は、自分がやっている事を好きになることだ。- スティーブ・ジョブズ

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 日銀は1月の金融政策決定会合において、見事なまでの音無しの構えを披露して、マイナス金利やYCC政策などの大規模金融緩和政策の現状維持を決定した。日銀の植田総裁は「2%の物価目標に向けて確度が高まっている」と語りながらも、「もう少しデータやさまざまな情報を見たい」と、政策出口の時期については明言を避けている。

 3月になれば、日銀が求める賃金データである、春闘の結果が大企業を中心に出てくる。中小企業の賃金動向はさらに先の6月まで待つ必要があるが、植田総裁は、全てのデータが出揃うより前に判断できるとの考えを示している。

 したがって6月の日銀会合より前の4月25-26日の会合においてマイナス金利解除が決定される可能性はある。しかし、そのための準備として、YCC政策は1月の政策会合で廃止しておくべきだった。震災が日銀の政策に影を落としたことが大きいが、そうこうしているうちに、日本のインフレ率は早くも下がり始めの兆候がでている。日銀はチャンスがあった昨年末のうちに行動するべきだったかもしれない。「明日できることを今日するな」の方針では、またも金融政策正常化が遅れてしまうだろう。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成