クイズの正解:財務も収益力もしっかりしたC社

 C社を選ぶべきです。自己資本比率も営業利益率も高いので、財務も収益力もしっかりしていると考えられます。

 3社とも成長株ではありません。最高益を上げた年度が古い(2000年度、1991年度、2007年度)からです。最高益を長い年月、更新できていないということは、成長のためのビジネスモデルができていないことになります。

 それでも3社とも、予想配当利回りが4.5%と高いので小型割安株の可能性があります。割安株として評価していいか判断するために、財務内容と収益力のチェックが必要です。

C社は自己資本比率82%、営業利益率22%

 自己資本比率が極めて高いので財務は良好と考えられます。営業利益率が22%なので、収益力もまあまあ良いと考えられます。

 本当は、自己資本比率だけで判断するのは危険です。自己資本比率が高くても財務に問題がある会社はあるからです。とはいえ、C社は自己資本比率が82%と極めて高いので、たぶん財務は問題ないと思います。

 営業利益率について、たった一つの期を見ただけでは収益力を判断できません。少なくとも4~5年の変動を見る必要があります。一つの期のデータしかないので確信できませんが、営業利益率は22%と高く、収益力もまあまあ良いと考えられます。

 成長性はないものの安定収益を稼げるビジネスを有していると推定されます。

A社は自己資本比率が低すぎて危険

 A社の営業利益率は10%とまあ良い水準ですが、自己資本比率が8%と低すぎます。過去に問題があったのでしょう。財務がかなり悪化しています。

B社は営業利益率が低すぎ

 B社は自己資本比率が48%あるので財務良好と推定されますが、営業利益率が低すぎます。利益率1%では、景気が悪化した時に、赤字に転落することもあります。