クイズの正解:金利上昇メリット株は▲

 正解は、三菱UFJFGです。銀行業の収益の源泉は「預貸金利ザヤ」(預金と貸付金の利回りの差)です。近年は、銀行業の収益多角化が進んでいますが、それでも、預貸金利ザヤが最も大切な収益の源泉に変わりありません。

 ところが、日本銀行が長期(10年)金利を0%近くに固定するイールドカーブ・コントロール政策(YCC)を続けてきたため、日本の民間銀行は、預貸金利ザヤがYCCによって継続的に低下し、国内商業銀行業務の収益低迷に苦しんできました。

 日銀総裁が昨年4月に植田和男氏に代わってから、風向きが変わってきました。日本のインフレ率の上昇を受けて、日銀は、YCCの修正をさらに進めました。ようやく日本でも金利が復活してきました。これは、国内の銀行にとって「干天の慈雨」です。

 いくら国内で預金を集めても、それで利ザヤを得ることができなかったのが、今は預金を集めれば、利ザヤを稼ぐことができるようになってきました。

 こうした経緯もあり、日本の銀行株は、金利の動きに極めて敏感です。金利が上昇すると株価が上昇し、金利が低下すると株価が下落する傾向が顕著です。配当利回りの高い、金利上昇メリット株として、分散投資していく価値は高いと判断しています。

【参考レポート】3分でわかる!今日の投資戦略2023年11月20日「三菱UFJ・三井住友FGの「買い」継続。金利上昇で利ザヤ拡大、最高益」