11月の米雇用強く、米景気減速の見方が変化
11月の米雇用はやや強く、米景気が急速に悪化する不安が低下しました。11月の非農業部門雇用者は、前月比19.9万人の増加でした。米景気好調とみなされる「20万人増」に近い水準です。
米雇用統計、非農業部門雇用者数(前月比):2021年1月~2023年11月
11月の完全失業率は3.7%でした。実質完全雇用に近い状態が続いていますが、10月の3.9%と比較して0.2%ポイント低下しました。
米雇用統計、完全失業率:2014年1月~2023年11月
1カ月のデータだけで、米景気の見方が決まるわけではありませんが、米景気ハードランディングの不安とソフトランディングの期待の間で、金融市場が揺れ動いているので、1カ月のデータに対する反応が大きくなりがちです。
日本株「押し目買い」方針変わらず
日本株は割安で長期的に良い買い場との判断は変わりません。ただ、当面日銀によるマイナス金利解除への思惑から円高圧力が続きやすく、上値が重くなると考えられます。これからも急落急騰をくり返しながら上昇していくと考えられるため、時間分散しながら投資していくのが良いと思います。
楽天証券経済研究所では、メインシナリオで、米景気ソフトランディングを予想しています。その前提で、東証の連結純利益は、来期(2025年3月期)、以下の通り、増益を予想しています。1ドル130円まで円高が進んでも、来期増益と予想しています。
東証プライム上場主要841社の連結純利益、前期比(%):2020年3月期‐2025年3月期(楽天証券予想)
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