2:投資は続けるべきか、いったん休むべきか?

 私の経験上、投資を継続できなくなる一番の理由は株式相場が下落して損失が大きくなり、不安感から投資をやめてしまうことです。損失が確定してしまえば、投資したお金は減ったままですが、逆にそれ以上損失が膨らむこともないためです。これは積立投資を継続できない人にも当てはまります。

 しかし、本来であれば損失が出ているからといって投資をやめるのは悪手です。株式相場を当て続けることは非常に困難であり、株価が上がったり下がったりを当てるような投資は個人投資家がよくやってしまう投資の失敗です。

 投資で資産を増やすためには、相場に投資し続けることが最も重要です。いつ上がるか下がるかわからない以上は、投資をいったん休むことはおすすめできません。

 とはいえ、投資をしている上で損失が膨らむ不安な感情を無視することもかなり難しいでしょう。大切なお金が減っているのですから当然です。ネガティブな感情に流されないためにどうするかというと、投資する金額とリスク(投資する資産の価格変動)を管理することです。

 つまりリスクが高い商品なら金額は少なめにすること、金額が大きいならリスクは低めの商品にすることで、投資した資産価格が変動しても「金額的には」自分が不安な感情に飲み込まれないようにすることです。

 株式相場の下落が長引いていても投資は続けるべきです。しかし、前提として自分の資産状況や投資目的にあった投資であることが重要です。投資では「リスク管理」が重要だとよくいわれますが、あわせて自分にとって「適切な金額」で投資をすることも忘れないようにしましょう。