[5]いつ買う?いつ売る?売買タイミング

 配当を受け取るためには、株主優待と同じように「権利確定日」に株を保有していなければなりません。例えば2020年6月30日(火)が権利確定日の株なら、6月26日(金)の「権利付き最終日」までに買う必要があります。

 安く買って高く売るという株式投資のセオリーさえ外さなければ、高配当銘柄はいつ購入しても、いつ売却してもいいのですが、先に説明したように、決算が間近な銘柄は、権利付き最終日までに買うようにしましょう。ただ権利付き最終日近くは株価が高くなる傾向にあるので、ギリギリではなく十分な余裕をもってください。逆に権利付き最終日を過ぎると理屈の上では配当の分だけ株価が値下がりする傾向にあるので、売却には適しません。

 配当金が支払われる時期は企業によって多少異なるものの、通常は決算の2~3カ月後。3月決算なら5月か6月ごろです。受け取り方には、企業から送られる「配当金領収書」を銀行・郵便局に持っていく方法、証券口座で受け取る「株式数比例配分方式」などがあります。おすすめは手間のかからない「株式数比例配分方式」。また、株式数比例配分方式ならNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座で買い付けた株の配当金を非課税にすることができます。

 株式投資の目的は、株価の値上がり益だけではありません。高配当銘柄を長期保有して、預金の利息のように定期的に現金を受け取る(ただし配当金が保証されているわけではない)――それも株式投資の楽しみです。