節約型の場合、37歳、総資産額は2,519万円でFIRE達成

節約で支出を抑え、収入が低くても生きていけるよう人生設計。働く時間はできるだけ減らす。

 

 

Aさんの節約型FIREライフプラン

FIRE達成方法:現在の支出を半分(211万円の半分。約105万円)に切り詰め、残った全額(248万円-105万円=140万円)を利回り4%の商品で運用。37歳で資産が約2,519万円となり、節約型FIREが達成できる見込み。
何歳でFIRE達成?:37歳
FIRE達成時の資産は?:2,519万円
FIRE後の暮らしは?:FIRE後は現在の時点の生活水準の半分(211万円の1/2=約105万円)で生活する。
FIRE後の収入は?:生活費の全額を、財産収入を取り崩して生活。
老後は?:85歳でも約890万円の資産が残っている。

 節約型は現在の生活費をトコトン見直して、生活費を半分にしますので、今後の生活費は約106万円となります。特に住居費をいかに低く抑えられるかがポイントでしょう。

 生活費を現在の半分にし、それを全額資産収入で賄いながら85歳でも約890万円の資産維持が可能になる節約型のFIRE達成は37歳と、サイド型とほぼ同じ時期となります。達成後は社会保険料負担が増えますが、60歳以降は国民年金保険料負担がなくなります。

生活費を削れるだけ削ったので入金力は3型のうち最大化。ただし、そこまで削るには、格安スマホに切り替える、親と同居するなど、固定費をがっつり削る必要がある。FIRE後は収入がなくなるのに国民年金保険料を支払う必要があり、実質赤字状態。これを耐えるだけの資金を37歳までに達成しておく必要がある。

 資産残高のピークは37歳で約2,519万円となり、リッチ型のピーク金額に近いものとなります。

 ただし、リッチ型と異なり生活費が半分ですので、資産形成に向けた「入金力」つまり、投じられる投資額が多いため、資産形成のスピードが非常に速く、37歳でFIRE達成できることになります。

まず「働かない」という前提の節約型FIRE。その代わり生活費を1/2まで落とすというミニマリズム生活を送る必要があるため、節約生活が苦ではない人でないとやり通せない可能性も。年金受給後は資産は目減りせず、老後は安泰だが、不慮の出来事が起こると破綻する可能性もあるため、健康な生活を送るための努力を怠らないこと。

 

 37歳でFIRE達成後は、資産運用を継続しながら生活費分を取り崩し、65歳から公的年金を受給し始めると、公的年金受給金額(約80万円)と生活費(約106万円)の差が小さいことから、資産はほとんど減少しなくなります。その結果、85歳時点で889万円となっています。

最後に

 25歳シングルのAさんがFIREを目指すとしたら、FIRE後の生活費や収入減がどう変化するのかをシミュレーションしてみました。しっかりと生活費や収入減を管理し、計画的に過ごしていけば、会社は辞めたものの、数年も持たずに資金不足になる…というケースは防げそうです。

 FIREはあくまでライフスタイルの1つですが、必ずしも非現実的な話ではないということがご理解いただけたのではないでしょうか。

 今回は大きなケガなどのトラブルや高齢期において要介護になるといった負担は発生しないという少し楽観的な前提になっているところもある一方、今後の勤労収入も上昇しないという保守的な前提にしている部分もあります。

 実際にこのようなライフプランを立てて実行していく場合には、このようなシミュレーションを年に1回など定期的にアップデートしながら確認していくことが重要です。

他の2例のライフプランシミュレーションをチェック!

Aさん

年齢25歳

B夫妻

年齢:30歳

C一家

年齢:35歳

家族:シングル
現在の仕事:国内メーカー中小企業の営業職
現在の手取り年収:248万円
現在の年間生活費:211万円
現在の金融資産:銀行預金150万円

 

家族:既婚
現在の仕事:ダブルインカム
夫は公務員、妻は看護師
現在の手取り年収:691万円
(夫375万円+妻316万円)
現在の年間生活費:480万円
現在の金融資産:銀行預金600万円

B夫妻のシミュレーションを見る!>>

家族:既婚、子供あり(5歳)
現在の仕事:夫は金融機関
勤務、妻は専業主婦
現在の手取り年収:447万円
現在の年間生活費:360万円
現在の金融資産: 銀行預金700万円

C一家のシミュレーションを見る!>>