今日の為替ウォーキング

今日の一言

 これまでにミスしたショットは9,000以上、負けた試合は300近く、ウィニングショットを任されミスったこと26回。何度も何度も何度も何度も失敗した。でも、だから成功したんだ – マイケル・ジョーダン

Xanadu

 2023年6月の会合でFOMC(米連邦公開市場委員会)は、主要政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標を5.00-5.25%で据え置く一方で、2023年末のFF金利の予想中央値は5.125%から5.625%に引き上げた。FOMC(米連邦公開市場委員会)参加者の多くが、年内あと2回の利上げを想定している。

 米国の雇用市場は過熱状態が続き、CPIはFRBの目標の2倍以上の水準で高止まっている。パウエルFRB議長は、米経済は高インフレに直面しており、インフレ率を目標の2.0%に戻すためには金利をさらに引き上げる必要があると米議会で証言した。

 FOMCは利上げを継続するべき状況だったのに、なぜそうしなかったのか。これはFOMC内部のタカ派とハト派との政治的妥協といわれている。6月に休止するのと引き換えに7月に利上げすることで、両派の顔を立てたのだ。政策的に正しかったのは、6月に利上げして7月に休止することだったかもしれない。

 つまり、7月の利上げは問題ではない。雇用統計やCPIの結果がどうであろうと、確定しているのだ。9月に追加利上げがあるのかどうか。これが本当に考えなくてはいけないことである。

 ECB(欧州中央銀行)は、6月の理事会で0.25%の利上げを決定した。これはECBにとって8会合連続の利上げで、デポ金利は3.25%から3.50%に引き上げられ、22年ぶりの高水準となった。

 欧州のコアインフレ率は5.3%だから、ECBが「実質プラス」金利まで引き上げようとするならば、少なくとも5.00%以上に政策金利を引き上げる必要がある。ラガルドECB総裁は次回7月も継続する公算が大きいとの見解を示している。

 BOE(イングランド銀行)は22日、市場予想を超える0.50%の利上げを決定し、政策金利を5.00%に引き上げた。BOEは今後さらに0.75%の追加利上げを行う可能性がある。

 SNB(スイス中銀)は0.25%利上げして政策金利を1.75%に引き上げた。SNBも9月に追加利上げを実施する公算が大きい。SNBは輸入インフレ抑制のための積極的なスイス買い為替介入の考えを示した。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成