今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは139.55円
↓下値メドは137.75円
FRB:インフレを2%まで下げるためには、FF金利を6-7%まで引き上げる必要
英インフレ:エネルギーよりも食料品値上げが深刻
ドイツ:GDP2期連続マイナスでリセッション入り。個人消費-1.2%に落ち込み
中台関係:台湾、3年ぶりに中国人観光客の受け入れを再開
ドル:米銀が融資基準を大幅に引き上げ - ダラス連銀調査
市況
7月18日(火曜)のドル/円は前日比「円安」。24時間の値幅は1.46円。
2023年142営業日目は138.67円からスタート。東京市場から上値が重く、じりじりと下がる展開。NY市場で138円を割り夜遅くに137.68円まで下げて安値をつけた。きっかけは、この日発表の米6月小売売上高が予想を下回ったこと。米国の個人消費が減速していることを示し、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げサイクル終了を予想させる材料のひとつなった。
しかし、植田日銀総裁が「必要ならば追加緩和も辞さない」と、黒田総裁時代のキャッチコピーを引っ張り出したことで、ドル/円は円安に方向転換すると未明に139.14円まで戻した。終値は138.85円(前日比+0.14円)。
G20財務相・中央銀行総裁会議に出席した植田総裁は「持続的、安定的な2%のインフレ達成にはまだ距離がある」との見解を示した。今月の日銀会合での政策修正観測を暗に否定したことが失望の円売りにつながった。
レジスタンス:
139.14円(07/18)
139.41円(07/17)
140.37円(07/12)
141.45円(200時間移動平均)
サポート:
137.68円(07/18)
137.24円(07/14)
136.29円(05/17)
135.63円(05/16)
2022年の「ドル高」大トレンドはFRBの大幅かつ急速な利上げ政策が背景だった。FRBが1年間で5%以上も政策金利を引き上げるなかでドルと他通貨の金利差はみるみる広がり、ドル/円は32年ぶりの円安に沈んだ。しかしこれから始まるのは「ドル安」大トレンドだ。そのきっかけとなるのは、2022年の逆、すなわちFRBの利上げサイクルの終了である。
今月初めに発表された6月の米雇用統計で、就業者の増加数は、この1年で初めて予想を下回る「ダウンサイドサプライズ」となった。6月のCPI(米消費者物価指数)は1年前の1/3の水準まで低下して、米国のインフレ率の下落傾向が明らかになった。さらに6月の小売売上高は米個人消費の減速を示した。インフレの高止まりを過度に心配する必要がなくなると同時に、これ以上の利上げは米景気を悪化させるというサインも点灯している。米利上げサイクルがいよいよ終了に近づいてきた。
FRBとは全く反対に、利上げに向けた日銀の政策変更はこれからが本番だ。マーケットは日銀が今月の会合でYCC(イールドカーブ・コントロール)政策を引締め方向に調整すると期待する。これによってドル売りと同時に円買いが発生している。大きく積み上がった円売りポジションのストップロスも円高を加速させた。
2023年 騰落表
今日の為替ウォーキング
今日の一言
これまでにミスしたショットは9,000以上、負けた試合は300近く、ウィニングショットを任されミスったこと26回。何度も何度も何度も何度も失敗した。でも、だから成功したんだ – マイケル・ジョーダン
Xanadu
2023年6月の会合でFOMC(米連邦公開市場委員会)は、主要政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標を5.00-5.25%で据え置く一方で、2023年末のFF金利の予想中央値は5.125%から5.625%に引き上げた。FOMC(米連邦公開市場委員会)参加者の多くが、年内あと2回の利上げを想定している。
米国の雇用市場は過熱状態が続き、CPIはFRBの目標の2倍以上の水準で高止まっている。パウエルFRB議長は、米経済は高インフレに直面しており、インフレ率を目標の2.0%に戻すためには金利をさらに引き上げる必要があると米議会で証言した。
FOMCは利上げを継続するべき状況だったのに、なぜそうしなかったのか。これはFOMC内部のタカ派とハト派との政治的妥協といわれている。6月に休止するのと引き換えに7月に利上げすることで、両派の顔を立てたのだ。政策的に正しかったのは、6月に利上げして7月に休止することだったかもしれない。
つまり、7月の利上げは問題ではない。雇用統計やCPIの結果がどうであろうと、確定しているのだ。9月に追加利上げがあるのかどうか。これが本当に考えなくてはいけないことである。
ECB(欧州中央銀行)は、6月の理事会で0.25%の利上げを決定した。これはECBにとって8会合連続の利上げで、デポ金利は3.25%から3.50%に引き上げられ、22年ぶりの高水準となった。
欧州のコアインフレ率は5.3%だから、ECBが「実質プラス」金利まで引き上げようとするならば、少なくとも5.00%以上に政策金利を引き上げる必要がある。ラガルドECB総裁は次回7月も継続する公算が大きいとの見解を示している。
BOE(イングランド銀行)は22日、市場予想を超える0.50%の利上げを決定し、政策金利を5.00%に引き上げた。BOEは今後さらに0.75%の追加利上げを行う可能性がある。
SNB(スイス中銀)は0.25%利上げして政策金利を1.75%に引き上げた。SNBも9月に追加利上げを実施する公算が大きい。SNBは輸入インフレ抑制のための積極的なスイス買い為替介入の考えを示した。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
タイムゾーン 分析
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。