今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは140.27円
↓下値メドは137.55円
日本経済:コロナ後の経済再開は主要国の中で日本が最後、消費者のパターンが遅れているだけ
インフレ:大幅な経済減速を伴わないインフレ抑制は過去にほとんど例がない
債務上限問題:ドルの影響力弱まり、脱ドル化を加速
FRB:カシュカリ連銀総裁「金利のピークはまだ先」
カナダ不動産:カナダ中銀「不動産価格の上昇が家計を圧迫している」
市況
米国の2023年6月のCPI(消費者物価指数)の結果は、前年同月比で3.00%となった。これは、2021年3月以来の最低水準であり、市場予想の3.1%を下回った。また、5月の4%から12カ月連続で低下した。
7月12日(水曜)のドル/円は、前日比大幅に「円高」。24時間の値幅は1.83円。
2023年138営業日目は140.36円からスタート。東京時間朝につけた始値と同水準の140.37円がこの日の高値となった。朝のうちに139円台に下落すると、NY市場ではこの日発表された米6月消費者物価指数(CPI)の(予想通りの)低下を受けて139円を下抜けした。さらに未明には138.15円まで円高に動いて、5月下旬以来の安値をつけた。終値は138.54円(前日比▲1.83円)。
レジスタンス:
140.37円(07/12)
141.46円(07/11)
142.90円(200時間移動平均)
サポート:
138.15円(07/12)
137.49円(05/22)
137.41円(05/19)
ドル/円は6月に138円台半ばから145.07円まで急速に円安が進んだ。1ヵ月かけてコツコツ積み上げた上昇分を、たった4日間で全て吐き出してしまった。このドル安/円高の理由はなにか。
まず、FRB(米連邦準備制度理事会)がインフレ高止まりの原因として雇用市場のオーバーヒートに対する懸念を繰り返し口にするなかで、6月の非農業部門雇用者数(NFP)の増加数は予想を下回り、過去分も下方修正された。これまで予想を常に超えてきた雇用市場が、この1年で初めて「ダウンサイドサプライズ」となった。
そして、この日発表された米国のCPIは、1年前の1/3の水準である前年比3.0%まで下落した。FRBは、これ以上タカ派になる必要はなくなった。利上げサイクルに終了が見えてくる一方で、今月の会合で日銀が引締めサイクルをそろそろ開始するという期待がドル売りと同時に、円買いとなって表れた。ECB(欧州中央銀行)は9月以降も利上げを続ける考えを示していることで、ユーロ/ドルも昨年3月以来の水準まで上昇している。