今日の為替ウォーキング
今日の一言
毎日少なくとも1回、何か小さなことを断念しなければ、毎日は下手に使われ、翌日も駄目になるおそれがある – ニーチェ
Honesty
2023年6月の会合でFOMCは、主要政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標を5.00-5.25%で据え置いた。2022年3月から連続してきた利上げが、11会合目にして初めて見送られたことになる。
しかし、FOMCは利上げを再開する可能性が高いとのシグナルも発している。利上げサイクルが終了したと判断するのはまだ早いようだ。なぜなら、FOMC参加者による2023年末のFF金利の予想中央値は、5.125%から5.625%に引き上げられているからだ。ドットチャートは、年内あと2回(0.25 x 2)の利上げを示している。利上げなし、年末まで現行の5.125%を予想するメンバーわずか2名の少数派だ。
パウエルFRB議長は、今回の決定は利上げサイクルのなかでの調整であり、最終到達レートを引き下げたのではないと答えている。そのうえで次回7月は経済データを元に利上げをするかどうかを判断する「ライブ」であると説明した。
パウエルFRB議長は「労働市場は異常に過熱している」と懸念を示す。FOMCメンバーの金利見通しの上方修正とは失業率の見通しの下方修正はセットである。
雇用市場は強く、インフレ率はFRBの目標の2倍以上の水準で高止まった状態で、FOMCメンバーの多くはFF金利をあと0.50%引き上げなくてはいけないと考えている。
しかし、それほど必要ならば、なぜ6月は利上げを見送ったのか。パウエルFRB議長は、今夜の議会証言で、言っていることとやっていることの矛盾をどう説明するか注目されている。