今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは139.00円
↓下値メドは138.15円
原油:供給主導型の商品価格上昇は、需要主導型よりも為替レートに対する影響低い
景気後退:米国のリセッション確率95%、欧州のリセッション確率83%
人民元:経済再開で労働力不足が深刻。大手ホテルは従業員不足で50%の部屋が未稼働
預金流出:銀行預金よりも安全で高金利なMMFへ資金流出
米アップル:iPhone生産の脱中国加速、インドでの生産3倍に。米中関係悪化で拠点移転
市況
5月23日(火曜)のドル/円は「横ばい」。
24時間のレンジは138.24円から138.91円。値幅は0.67円。
2023年102営業日目は138.59円からスタート。安値は東京時間夕方の138.24円までと底堅く、夜遅くには138.91円まで円安に動いて年初来高値(138.75円)を更新した。 ただその後は139円手前の売りに押されて138円台半ばまで押し戻される。終値は138.59円(前日比0.00円)。
この日は特別な材料がなかったのに、ドル/円は昨年11月以来の高値を更新して139円に迫った。もっとも、この動きは円安というより「ドル高」というべきだ。
なぜドルが買われているのか。
一番の理由は、米経済の驚くほどの力強さだ。FRB(米連邦準備制度理事会)は、1年間で5.0%も金利を引き上げたにもかかわらず、米国の労働市場は良好で、まだ雇用を増やし続けている。利上げの副作用として米地銀破綻が起きたが、米国の金融システム全体に対する不安の声はない。米国は景気減速に向かっているが、景気後退は回避できるという自信がある。マーケットは、米リセッション想定のトレードの間違いを認め、手じまいを迫られている。ドルショートの買い戻しがドル高につながった面がある。
日銀は、1ミリでも利上げしたら日本経済は崩壊するとずっと固まったままなのに、高金利でもさらに拡大を続ける米国経済の異例の強さは「米国例外主義」とも呼ばれ、他の国の経済は太刀打ちできない。
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げか据え置きかは「五分五分」とし、「6月に1回停止したとしても、それで終わりという合図を出さないことが重要」と述べ、「FRBの目標の2%に戻すには「政策金利を6%超にする必要があるかもしれない」との考えを示した。
金利市場が予想していた「7月から利下げ」の可能性はほぼ完全に消えただけではなく、米金利はさらに上昇する可能性が高い。これも日米金利差の拡大もドル高/円安要因だ。
もし懸念があるとすれば債務上限問題だが、これも米政府と議会が最終的に合意に達するとのマーケットは楽観的だ。
レジスタンス:
138.91円(05/23)
139.90円(22/11/30)
141.61円(22/11/23)
サポート:
138.24円(05/23)
137.49円(05/22)