4:銘柄は「買った理由」が消滅したときに売る
一般に、どんな銘柄を買ったらいいかを説く解説は多いが、株式投資を実際に始めてみて困ることが多いのは、「いつ売るか」だ。「長期投資だからいつまでも持て」というのも、「買値から、○割上がったら売る、△割下がったら損切りすると決めておけ」というのも、共に間違いであり、役に立たない。
お金が必要で換金する場合を除くと、最も一般的な原則は、「買った理由が消滅した時に売れ」だろう。例えば、「利益に対して株価が割安」が理由で買ったなら、株価が上がるか、利益が減るかして、「割安」が消滅した時には売ることを検討すると考えておけばいい。ただし、魅力が消えた銘柄も分散投資の役に立っているので、急いで売るには及ばないことがあることを覚えておこう。
5:売買はネット証券を使う
株式投資は、魔術や修行の類ではないので、論理的に考えるべきだ。ついでに言っておくと、チャート分析に凝るのは止めておこう。一見それらしく見えるが、役に立たない。時間の無駄だ。
売買コストも含めて、コストはマイナスのリターンだから、手数料は節約しよう。売買にはネット証券を使うのがいいし、不要な売買をしないことを心掛けるべきだ。
6:PER(株価収益率)を同一業種内で横比較して理由を考える
個別銘柄の株価の評価尺度で最も汎用性が高いのは、PER(株価収益率)だ。株価を1株当たりの利益(原則として今期の予想利益を使う)で割った倍率である。尺度として不正確になる場合もあるが、そうした場合の理由も含めて、主に同業種の他の銘柄と比べながら、分析したい銘柄のPERが妥当かどうか、あれこれ調べてみるといい。分析の手掛かりになる。